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「大雨の中、ベビーカーを押して歩いていた私。信号待ちの車から『赤ちゃん濡らさないで』と中年女性が...」

  • 2025.8.26

福岡県在住の60代女性・Nさんが、娘を出産して半年ほどのころのこと。

その日、彼女が娘を連れて散歩していると、突然の大雨に見舞われてしまった。

慌てて家に戻ろうとするのだが、すぐにずぶ濡れになってしまい......。

画像はイメージ

<Nさんからのおたより>

30年ほど前、ベビーカーに 生後6か月の娘を乗せて、近くの公園に散歩に行った時のこと。

突然に空が曇り、大粒の雨が降り出しました。

ベビーカーには簡単な幌がついているとはいえ、傘を持っていなかった私はずぶ濡れになりながら、足早に家に戻ることに。

すると、途中の交差点での信号待ちで停まっていた車から、50代ぐらいの女性が降りてきて......。

「とにかく赤ちゃん濡らさないで」と言って...

その人はピンク色の立派な傘を、「赤ちゃん、濡れちゃうから」と差し出してくれたのです。

慌ててどちらの方かをお聞きしようとしたら、「傘はいいから、とにかく赤ちゃん濡らさないで」と言って、車に戻って行かれました。

画像はイメージ

私はああいう人になりたい。人が困っている時、損得勘定抜きで助けられる人に。私だけでなく、ベビーカーに乗っているこの子も、そういう人に育って欲しい。

ずっとそんな思いで、わが子を育ててきました。

あの時の傘は、当時の家から引っ越した今でも、家に置いてあります。

お返しすることはできないと思いますが、この思いを私や娘が社会の中で返してつなげていけたら、恩返しになるのかなと思っています。

(※本コラムでは読者の皆さんに投稿していただいた体験談を紹介しています。プライバシー配慮などのために体験談中の場所や固有名詞等の情報を変更している場合がありますので、あらかじめご了承ください)

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