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日本最大級の防災イベント「ぼうさいこくたい2025in新潟」9月6、7日に開催!

  • 2025.8.22

今年10回目 中越地震を振り返り、みんなで学ぶ場に

10回目となる「防災推進国民大会」(通称:ぼうさいこくたい)が、2025年9月6、7日に新潟市内の「朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター」で開かれます。内閣府などが主催し、産学官民の関係者が日頃の防災活動の成果を発表したり、交流したりすることが目的です。日本最大級の防災イベントといわれるぼうさいこくたいの見所などについて、運営の中心を担う内閣府防災担当企画官、西澤雅道さんに話を聞きました。

――2016年に初めてぼうさいこくたいが開催されてから今年で10回目になります。今回の見所は?

今大会は、2004年に中越地震を経験した新潟県で開催されます。その経験や教訓を次世代に伝え、将来の災害に備えるものにしたいと考えています。目玉のひとつは、初日の「オープニングセッション」(内閣府主催)です。中越地震発災時に長岡市長を務めていた森民夫前市長が、「中越地震を振り返って―創造的復旧の道程」のテーマで、基調講演を行います。それを受けて、「ハイレベルセッション」(同)では、「中越地震等と復興・災害への備え」というテーマで、矢守克也京都大学教授らが登壇し、発災から20年間の復興の歩みについて振り返りを行います。また、9月5日には中越地震や新潟・福島豪雨の被災地などを訪ねる「エクスカーション(バスツアー)」も予定されています。

昨年は404団体が出展、1万7000人が来場!

ーー参加者はどのくらいいますか。

2016年の第1回大会(会場:東京大学)の出展団体数は61団体、現地来場数は約1万2,000人でした。前回の2024年第9回大会(会場:熊本城ホールほか)では出展団体数は404団体、現地来場数は約1万7,000人と、大きく増えました。今大会の出展団体数はかなり多く、過去最高となる見込みです。

ーーぼうさいこくたいに興味を持ってもらえるよう、どんな工夫をしていますか。

防災イベントの場合、「ハードルが高い」という印象から参加してもらうのが大変、という課題をよく耳にします。そのため、ぼうさいこくたいでは、学術研究団体による専門的な学術研究者向けのセッションから、子どもたちが楽しみながら防災について学べる迷路や、地震を体験できる椅子などエンターテイメント性の高い企画まで、多様な出展物をそろえています。専門家から一般の方、子どもまで、幅広い方々にご参加いただけるように工夫をしています。

地域の防災力や国民の防災意識、徐々に高まる

ーー10回続けてきたことによる効果、成果はみられますか。

出展者数や来場者数を見てもわかるように、年々出展したり、現地に来場したりする方が増加しています。また、例えば、ぼうさいこくたいに来場された方が、次の年は出展者となって活動したり、ぼうさいこくたいの場で知り合った出展者同士が連携して活動したりする例も見られ、共助による多様な防災活動が広がっていると感じています。

――この10年間、防災に対する国民の意識や政策に変化はありましたか?

ここ10年間のぼうさいこくたいの出展団体や現地来場者数の増加は、ある意味国民の防災意識が向上し、様々な防災活動への理解の促進が進んでいることを表しているのではないかと思います。また、出展にあたって、多様な団体の連携が進んでいるのを見ても、防災活動に取り組む各界各層の連携が促進される傾向があり、ぼうさいこくたいの開催を契機とした防災活動の活性化が見られますので、それが、各地域の防災力の向上につながっていけばと考えています。

政策で一例をあげると、東日本大震災の教訓から災害対策基本法の改正を経て、2014年に地区防災計画制度がスタートしました。施行10年で、全国1万を超える地区で計画づくりが実施されるようになりました。地区防災計画は、地域のコミュニティーによる自発的な共助によって作られるものです。関係する学術研究団体などからは、「燎原(りょうげん)の火」のように政策が広がったと評価されています。これも、国民の防災意識の変化が、顕著に表れたものではないかと個人的には思います。

2026年に創設予定の「防災庁」とは? ぼうさいこくたいで役割を紹介

――「防災庁」が2026年に設置される見通しです。どういった組織になる予定でしょうか。現在の状況を教えてください。

災害大国である日本における防災の在り方を考える上で、防災庁は重要な役割を果たすことが期待されています。今回のぼうさいこくたいの中でも、内閣官房が主催するセッションで、「災害大国日本におけるこれからの防災~防災庁の果たすべき役割について~」と題して、わが国の防災の在るべき姿、防災庁が担うべき役割について、有識者などによるパネルディスカッションが行われます。ぜひご覧になってください。

ーー最後に一言お願いします。

初めてぼうさいこくたいに来ていただいた方向けに、専門家が会場内を案内する「会場ツアー」も予定しています。主催者も出展者も皆協力して、来場者に防災について親しんでいただけるよう工夫を凝らしていますので、ぜひ、気軽に足を運んでいただけるとうれしいです。

<防災ニッポン編集部>

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