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癒やしと力をくれるヒューマンドラマ3選

  • 2025.8.21

Netflix映画『ナイアド ~その決意は海を越える~』独占配信中
 
夏休みのお出掛け、お盆、帰省などが一段落して心身の疲れが出やすいこの時期は、ひとりでゆっくり配信やDVDで映画を観てくつろいでみてはいかがでしょうか。今回は、そんなときにおすすめの、癒やしや力を与えてくれるヒューマンドラマの良作を紹介します。

60歳を迎えて夢に再挑戦、キューバからフロリダまで泳いだ女性の実話 『ナイアド ~その決意は海を越える~』

Netflix映画『ナイアド ~その決意は海を越える~』独占配信中

60代で偉業を達成したアスリートのダイアナ・ナイアドの実話を映画化。ダイアナ役をアネット・ベニング、親友でコーチを務めるボニー役をジョディ・フォスターが演じています。
 
マラソンスイマーを引退してからスポーツジャーナリストとして活躍していたダイアナは、60歳を迎えて、長年の夢に再挑戦することを決意。それは、キューバからフロリダまで海を泳いで渡ること。その距離はなんと約180km。ダイアナは28歳のときに初挑戦していましたが、そのときは挫折していたのでした。

Netflix映画『ナイアド ~その決意は海を越える~』独占配信中

ダイアナの無謀ともいえる挑戦は、親友のボニーをはじめとする献身的なチームの支えがあってこそ。不屈の精神と友情でフロリダ海峡を泳ぎきることに挑んだダイアナの4年間の軌跡に胸が熱くなります。

Netflix映画『ナイアド ~その決意は海を越える~』独占配信中

「60歳過ぎると世間は年寄り扱いする」とダイアナが不満を言うシーンがありますが、年齢を理由に夢から目を背けたままで人生が終わるのは嫌だ、という強い気持ちが感じられます。
 
ダイアナのような前人未到の偉業でなくても、これだけはやりたかった、といった何かが心の片隅にあるという人は多いはず。どうせ無理だから、と目を背けずに、自分の夢と向き合ってみよう。そんな前向きな気持ちになれる感動作です。

『ナイアド ~その決意は海を越える~』

2023年製作

Netflixで独占配信中

人生の終わりを悟った女性と家族のちょっと変わった物語 『ポルトガル、夏の終わり』

『ポルトガル、夏の終わり』© 2018 SBS PRODUCTIONS / O SOM E A FÚRIA © 2018 Photo Guy Ferrandis / SBS Productions

ある夏の終わり。女優のフランキーは、“この世のエデン”と称されるポルトガルの世界遺産の町シントラに、一族と親友を呼び寄せます。プールで泳ぎ、のんびり散歩をして、ごく普通のバケーションのようですが、彼女にはある目的がありました。

『ポルトガル、夏の終わり』© 2018 SBS PRODUCTIONS / O SOM E A FÚRIA © 2018 Photo Guy Ferrandis / SBS Productions

病に侵されているフランキーは、自らの死期を悟り、自分がいなくなった後も愛する者たちが路頭に迷うことなく生きていけるよう段取りを整えようとしていたのでした。しかし……。

『ポルトガル、夏の終わり』© 2018 SBS PRODUCTIONS / O SOM E A FÚRIA © 2018 Photo Guy Ferrandis / SBS Productions

思い通りに生きてきて女優としても成功しているフランキーは、良くも悪くも他人をコントロールしようとするところがありますが、息子はそれに反発。また、娘夫婦をはじめそこに集まった人々は皆それぞれに問題や秘密を抱えていて、フランキーが理想とする形に収まりそうにはありません。

『ポルトガル、夏の終わり』© 2018 SBS PRODUCTIONS / O SOM E A FÚRIA © 2018 Photo Guy Ferrandis / SBS Productions

フランキーを演じるのは『ピアニスト』『エル ELLE』など多くの作品で高い評価を得ているフランスの名女優イザベル・ユペールで、人生の終わりを見つめる主人公の複雑な内面を静かに表現しています。
 
自分が死んだ後も周囲の人のことを心配してあれこれ画策するのは面倒見がよいともいえますが、自分勝手ともいえますし、忘れられたくないという寂しさからの行動なのかもしれません。ポルトガルの町や海、サマードレスなどのファッション、インテリアまでブルーやグリーンを基調にした美しい色彩のなかで綴られる人生賛歌です。

『ポルトガル、夏の終わり』

2019年製作

デジタル配信中
DVD ¥4,180

発売・販売元:ギャガ

© 2018 SBS PRODUCTIONS / O SOM E A FÚRIA © 2018 Photo Guy Ferrandis / SBS Productions

少しくらい型破りでもいい、と勇気をもらえる大人のコメディ 『セカンドステップ 僕らの人生第2章』

『セカンドステップ 僕らの人生第2章』© 2024 BETWEEN THE TEMPLES, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

ニューヨーク郊外に暮らす40歳のベン(ジェイソン・シュワルツマン)は、ユダヤ教の先唱者を務めていますが、事故で妻を失い、信仰の危機に陥っていました。そんなとき、遠い昔に彼の音楽教師だったカーラ(キャロル・ケイン)と偶然に再会します。70歳のカーラはユダヤ教徒の女子が行う13歳の成人式“バット・ミツバ”をしたいという夢を持ち続けていました。ベンはカーラの夢を叶えようと、共に時間を過ごすようになります。

『セカンドステップ 僕らの人生第2章』© 2024 BETWEEN THE TEMPLES, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

音楽を介してそれぞれの人生を少しずつ取り戻していく二人。彼らが一緒にいるシーンの、なんともいえない安らぎ感が素敵です。

『セカンドステップ 僕らの人生第2章』© 2024 BETWEEN THE TEMPLES, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

一方、ベンの母は息子の再婚相手候補として若い美女を用意しており、カーラの息子も二人をよく思っていません。そんななかで迎えたバット・ミツバ前夜の食事会で、ベンは驚きの行動に出ます。ここからの怒涛の展開が面白い!

ささいなことを気にしたり、落ち込んだり、日々に疲れてしまった大人たちにぜひ観てほしい、クスッと笑えて小さな一歩を踏み出す気分になれる良作です。

『セカンドステップ 僕らの人生第2章』

2024年製作

デジタル配信中

© 2024 BETWEEN THE TEMPLES, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント


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※この記事の内容および、掲載商品の販売有無・価格などは2025年8月時点の情報です。販売が終了している場合や、価格改定が行われている場合があります。ご了承ください

構成・文

ライター
中山恵子

中山恵子

ライター。2000年頃から映画雑誌やウェブサイトを中心にコラムやインタビュー記事を執筆。好きな作品は、ラブコメ、ラブストーリー系が多い。趣味は、お菓子作り、海水浴。

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