「まさかの令和で復活」「ついに…」２７年ぶり“待望の復活”に衝撃走った神アニメ…作品に込められた“制作陣の熱意”

2025.9.30

映像化は不可能と思われた作品や長い時を経て続編や新作が制作された作品などがアニメ化されたとき、ファンの喜びは最高潮に達します。今回は、そんな“アニメ放送に歓喜の声が集まった名作”5選をセレクトしました。

本記事では第3弾として、2025年放送のアニメ『魔神創造伝ワタル』（テレビ東京系）をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“アニメ放送に歓喜の声が集まった名作”アニメ『魔神創造伝ワタル』

作品名（放送局）：アニメ『魔神創造伝ワタル』（テレビ東京系）
放送期間： 2025年1月12日～6月22日

あらすじ

サンライズとバンダイナムコピクチャーズのアニメーション作品企画部による共同ペンネーム・矢立肇さん原作のテレビアニメ『魔神英雄伝ワタル』シリーズの第4作目。

スーパースターを目指す小学4年生のリューチューバー・星部ワタル（声・田村睦心）。ある日、ワタルはいとこの天部カケル（声・種﨑敦美）と動画配信の準備をしていると、突然異世界「宙部界」へと迷い込んでしまいます。ワタルはそこで剣豪の御富良院（声・小西克幸）と人気Vtuberのマロ（声・梅澤めぐ）に出会い、この世界を救う救世主だと告げられました。

宙部界では、「爺チャンネル」というとんでもない存在が人々を困らせていました。話を聞いたワタルは、仲間たちと共に事態を解決するため、冒険の第一歩として「チャンネル登録お願い島」へと向かうことを決意します―。

アニメ『魔神創造伝ワタル』の見どころ※ネタバレあり

人気アニメ『魔神英雄伝ワタル』シリーズの完全新作として、2025年1月より『魔神創造伝ワタル』が放送されました。1997年～1998年に放送された『超魔神英雄伝ワタル』から実に27年ぶりとなる待望のテレビシリーズ復活に、SNSでは「まさかの令和で復活」「絶対観る！」「ついに…」などのコメントが寄せられ、放送前から往年のファンを中心に大きな話題と期待を集めました。

しかし、その作風には長年のファンの一部からは戸惑いの声も上がりました。かつてのシリーズが持っていたキャラクターの苦悩や葛藤といった深いドラマ性を期待する層からは、「内面描写が足りないのが残念すぎた」といった指摘が見られました。また、旧作の空気感を求めるファンにとっては、物足りなさを感じさせる側面もあったようです。

その一方で、本作はメインターゲットを現代の子どもたちに定め、新たな世代に向けた冒険活劇として高い評価を得ています。動画配信者としてスターを目指す小学生を主人公としている点や、複雑さよりも分かりやすさを重視した明快なストーリーなどが、新規の視聴者層を惹きつけました。また、前作で見られた魅力を受け継ぎながらも、さらにかっこよさがパワーアップした魔神たちも見どころ。SNSでは「令和の子供向けアニメに徹したのは良かった」「王道の夕方アニメ感が良かった」などの絶賛の声も多く寄せられており、シリーズの新たな魅力を確立した作品と言えるでしょう。

制作陣の“熱い想い”が込められた完全新作アニメ

長年にわたり多くのファンに愛されてきた人気シリーズ『魔神英雄伝ワタル』。その完全新作となるリブート作品アニメ『魔神創造伝ワタル』が放送され、大きな話題を呼びました。ただ、前作に比べて明るくコミカルな作風になったことで、より子ども向けに感じた往年のファンも多かったようです。しかし、子ども向けになったことは、実は制作陣が仕掛けた“狙い通り”のものだったのです。本作で監督を務めたかまくらゆみさんは、その明確な意図を公式サイトのコメントで語っています。

内容面は対象年齢を大幅に下げたのでとにかく楽しく笑える作品に、それでいて続きが気になる！と思わせる仕掛けと謎をちりばめる事、シナリオの段階からそこは強く押しました出典：『スタッフ・キャストコメントを公開！』TVアニメ『魔神創造伝ワタル』公式サイト 2025年1月7日配信

往年のファンを満足させつつ、新たな世代の子どもたちを夢中にさせる。この難しいテーマに対し、「楽しく笑えて、続きが気になる」という、かつての子どもたちが味わったであろう“ワタル”の原点に立ち返るアプローチで挑んだ制作陣。結果的に前作の魅力に加えて、新たな魅力もたくさん発見できる作品となりました。

まだアニメ『魔神創造伝ワタル』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“令和の時代に繰り広げる新たなるワタルの大冒険”をぜひご覧ください！

ライター：天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です