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プロ直伝!『鶏むね肉の唐揚げ』がパサつかなくなる… “4つのステップ”とは?【フードコーディネーターが監修】

  • 2025.9.9
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

鶏むね肉の唐揚げは「ヘルシーで財布にも優しい」と人気ですが、どうしてもパサつきが気になって敬遠しがち…。そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?しかし、意外な調理のポイントを知れば、驚くほどしっとりジューシーな鶏むね肉の唐揚げが作れるんです。今回は、プロの技をもとに、パサつかず美味しい鶏むね肉の唐揚げ調理法を徹底解説します!これでおうちごはんのレベルがワンランクアップすること間違いなしですよ。

なぜ鶏むね肉の唐揚げはパサつきやすい?知っておきたい基本のポイント

鶏むね肉は低脂肪・高タンパクで健康志向の人にはうれしい食材ですが、その反面、調理の仕方によってはパサつきやすいのが難点です。これはむね肉自体の筋繊維の構造と水分保持の性質が関係しています。脂肪分が少ないため熱を加えると水分が抜けやすく、硬くなりやすいのです。

例えば、高温で長時間揚げると表面はカリッとしますが、中の水分が失われてしまいパサパサに。逆に低温では火通りが悪く生焼けになる可能性があります。つまり、この温度と時間のバランスこそが鶏むね肉の唐揚げ調理における最大の課題と言えるのです。さらに、最初から美味しくする秘訣としては下処理も鍵を握ります。塩揉みや酒蒸し、片栗粉の使い方などで食感が大きく変わります。

驚きの調理法!しっとりパサつかない鶏むね肉唐揚げの作り方

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「鶏むね肉はパサつくから唐揚げには向かない」と思っていませんか?実は調理法を工夫すれば、驚くほどジューシーで柔らかい唐揚げに仕上げることができます。ここでは、プロが実践している“しっとり唐揚げ”のコツをステップごとに紹介します。

1、厚さを均一にカットする

鶏むね肉は部位によって厚みに差があるため、そのまま揚げると火の通りがバラバラになりがち。結果として、一部が固くパサつく原因になります。そこでおすすめは削ぎ切りで約1.5cmの厚さに揃えること。均一にすることで、全体にムラなく火が入ります。

2、 下味は「時間」と「成分」がカギ

下味は醤油・酒・みりんをベースに、生姜やニンニクを加えるのが定番ですが、ここで重要なポイントは最低30分は漬け込むこと。塩分とアルコールが肉の繊維をほぐし、水分保持力を高めてくれます。急ぎの場合でも15分は置きましょう。さらに、少量のマヨネーズやヨーグルトを加えるとタンパク質分解酵素の働きでより柔らかく仕上がります。

3、 衣は「片栗粉+小麦粉の黄金比」

衣が厚いと油っぽく、薄すぎると水分が逃げてしまいます。おすすめの配合は片栗粉と薄力粉を1:1のブレンドです。片栗粉のカリッとした食感と小麦粉のしっとり感が両立し、衣が肉の水分をしっかり閉じ込めてくれます。

4、揚げ方は“2度揚げ”で決まり

ジューシーに仕上げる最大のコツとも言えるのが2度揚げです。

  • 1回目:低温(140〜150℃)で約4分 → 中までじっくり火を通す
  • 休ませる:約2分 → 余熱で中心部まで火を入れる
  • 2回目:高温(180℃)で30秒〜1分 → 表面をカリッと仕上げる

この工程を踏むことで、外は香ばしく中はふっくら。油切れも良くなり、軽い仕上がりになります。

この方法で作った鶏むね肉唐揚げは、もも肉に負けないほどジューシーさ。ひと口かじれば衣のカリッと感のあとに、驚くほど柔らかい肉汁が広がります。まさに「むね肉なのに感動的にしっとり」という仕上がりが実現できるのです。

簡単ステップで誰でもできる鶏むね肉のジューシー唐揚げ

健康的で比較的安く手に入る鶏むね肉。パサつきやすいという弱点も、ちょっとした工夫で驚くほどおいしく変わります。うまく使いこなせば、毎日の食卓をもっと豊かにしてくれる心強い味方です。

今回ご紹介したポイントは、均一な厚さに切る、しっかり味付けをしてマリネする、片栗粉と小麦粉のブレンド衣にする、そして2段階の温度で揚げるという簡単な工程。どれも特別な材料や技術を必要としないので、料理初心者さんでもトライできます。

ジューシーで柔らかい鶏むね肉唐揚げをマスターして、レパートリーに新たな定番を加えましょう。鶏むね肉の印象がガラリと変わるこの驚きの調理法、ぜひ試してみてくださいね!


監修者:初崎 麻衣(Instagram / Facebook

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フードコーディネーター・フードスタイリスト。
フードビジネススクール「チュ・ア・レゾン」卒業後、サラダボウル専門店のメニュー監修、調理家電のメニューブックや記事の監修、キッチンツールの監修など、食を通じた企業とのコラボレーション活動を行っている。