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  2. 5年前に放送の“話題の漫画”映像化「完成度が高い」「語り継ぎたい名作」人気俳優“はじめての主演”で注目された日曜劇場

5年前に放送の“話題の漫画”映像化「完成度が高い」「語り継ぎたい名作」人気俳優“はじめての主演”で注目された日曜劇場

  • 2025.9.21

竹内涼真のTBS系日曜劇場、初主演作となった2020年1月期放送の『テセウスの船』。東元俊哉による同名漫画をドラマ化した本作では、原作とは異なる展開も見られ、原作を知っていてもその時空を超えたミステリーに引き込まれずにはいられない。そんな本作の魅力に迫ってみたい。

主人公・心が生まれる前の家族に出会い、家族を守るために奔走!

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竹内涼真 (C)SANKEI

ドラマは2020年から始まる。竹内が演じる主人公の心は、加害者家族として身を隠すように生きてきた。彼の父である警察官・佐野文吾(鈴木亮平)は、平成元年(1989年)の“音臼小無差別殺人事件”の犯人として逮捕。だが、文吾は一貫して無罪を主張し続けている。心の妻・由紀(上野樹里)は、夫の父親である文吾のことを「信じてみたい」と事件のことを調べ直すことに。すると、事件が起こる以前から不可解な事故が起きていることに気付く。由紀は、文吾が冤罪の可能性があると感じ、心に訴えたのだ。

そして、心は真実を探るべく、事件現場である音臼小跡地に向かった。すると突然、事件直前の平成元年にタイムスリップ。心は31年前の父・文吾と母・和子(榮倉奈々)、姉の鈴(白鳥玉季)、兄の慎吾(番家天嵩)に出会う。和子のお腹の中には、生まれる前の心がいて…。

事件後に生まれた心は、そこで初めて明るく笑い合う佐野家を目の当たりにした。殺人犯としてしか父・文吾のことを知らない心は、彼に疑惑の目を向けながらも、音臼小事件を防いで過去を変え、家族の未来を守ろうとするのだった。

31年前の“佐野家”がとびきり明るく描かれており、その後の心たちがたどった家族の現実との明暗が観る者の胸に迫る。そして、2020年から来た心が一貫して“家族”のために動く姿が涙を誘った。

未来が変化しながらも真相に迫っていく展開が見事!

心は、由紀が調べた事件ノートを元に動き過去を変えるも、同時にノートにあった未来もまた変化してしまう。そして、文吾のことを知るうちに殺人犯ではないと確信していく心。父を信じて未来を変えようと奮闘するが、“音臼小事件”をはじめ、毎回“バッドエンド”のような予想だにしない展開が待ち受け、観る者を翻弄していた。

それでも時空を行き来する心の視点で、少しずつ事件の真相に近づいていく展開はスリル満点だ。毎話、驚きと衝撃を視聴者にもたらしていた。

事件の真相はいかに? 音臼村・音臼小の面々がみんな怪しい!

子どもたちと仲のいい新聞配達員・翼(竜星涼)や、小学校教師・さつき(麻生久美子)、校長・石坂(笹野高史)、農家の徳本(今野浩喜)、村の名士の息子・正志(せいや/霜降り明星)…。平成元年の音臼村にいる登場人物たちが全員怪しく見えるような演出や、不気味な絵の存在など、放送当時は視聴者からさまざまな考察が上がっていた。

一方、正義感の強い佐野家の長女・鈴を演じた白鳥玉季、天真爛漫な鈴の弟の慎吾を演じた番家天嵩、鈴の同級生であるミステリアスな美少年・みきお役の柴崎楓雅らも大きな役割を担い、彼らの名演が視聴者をクギ付けにした。

放送後には「最後まで毎週犯人は誰なのかと思いながら観させて頂きました」「語り継ぎたい名作」「どのシーンも本当に全力で、何回見ても完成度が高い」「ラストわかっててもどっぷりハマって観た」とネットで反響が続出。

結末を知っていてもなおゾッとするミステリーと、時空を超えた家族の絆が稀有なバランスで描かれた奇跡の物語をぜひお楽しみあれ!


ライター:小松加奈
ライター/編集者。音楽・映画・ドラマ・アニメなどのエンタメ系を中心にインタビュー/レビュー/コラム記事などを手掛ける。