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管理栄養士「1日1個以上は避けて」 実は食べ過ぎに注意が必要だった『秋の味覚』とは?

  • 2025.9.14
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

シャリッとした歯ごたえと爽やかな甘みが魅力の梨は、秋の味覚として多くの人に愛される果物。梨はヘルシーなイメージがありますが、実は意外な落とし穴も…。管理栄養士は「1日1個以上食べるのは避けた方がいい」という声も。食欲の秋、ついつい食べ過ぎてしまいがちな梨の健康面でのメリットと注意点を、分かりやすく解説します!

梨に秘められた栄養素の魅力と健康効果

梨は甘くて水分たっぷりな果物として愛されていますが、栄養の面でも注目されるポイントがあります。まず、梨は水分が約90%と豊富に含まれており、夏場の水分補給に適しています。またカリウムもたっぷり含まれており、体の余分な塩分を排出して血圧を調整し、心臓や腎臓の健康維持に役立ちます。

また、食物繊維も豊富で、特に水溶性食物繊維のペクチンが含まれているため、腸内環境を整え便秘の解消に効果的です

さらに、抗酸化作用のあるビタミンCも豊富に含まれており、肌のシミやシワの予防に役立つとされているため、美容を気にする人にも嬉しい果物。

注意したい食べ方

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

一方で、梨の食べ過ぎには注意が必要です。梨を1日に何個も食べてしまうと糖質の摂り過ぎにつながる可能性があります。

また、梨は適量なら整腸作用もありますが、一度に食べ過ぎるとお腹の張りや下痢を起こす可能性も。ほかにも梨は水分が多いため、寝る前に食べると体内の水分バランスが崩れてしまい、むくみや夜間の頻尿につながることがあります。

厚生労働省と農林水産省が策定した「食事バランスガイド」では、1日に食べる果物の目安量を200g(可食部)程度と表記しています。梨1個あたりの重さはおおよそ300gくらいのため、これをふまえると梨の場合は多くても2分の3程度に止めるべきです。

そのほか、冷やしたなしを食べすぎると胃腸が冷えて不調を招くこともあるため、胃腸が弱い人は冷やしすぎずに少しずつ食べるのがよいでしょう。

秋の味覚を楽しもう

梨は低カロリーでビタミンやミネラル、食物繊維も含む優秀な秋のフルーツ。しかし、その甘さのもとになる糖分やたっぷり含まれる水分による影響を考えると、食べ過ぎは控えるべきといえます。梨を食べる際は、1日に200g程度を目安に、冷やしすぎずに楽しむと良いでしょう。

これらのポイントをチェックして、梨を毎日の食卓に上手に取り入れて、体も心も潤う秋を楽しみましょう。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。