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夏のキッチン、「常温保存」は“何度まで”が安全?→管理栄養士に聞いたら、“驚きの回答”が明らかに…!

  • 2025.8.31
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

暑い夏、冷蔵庫がいっぱいで食品を「常温保存」せざるを得ないこと、ありますよね。でも、本当に夏の暑さの中でどこまでの温度が「安全」と言えるのでしょうか?暑い季節は特に食中毒のリスクが高まるため、適切な保存温度の見極めがカギになります。今回は、管理栄養士の視点から、「夏のキッチンでの常温保存は何度までが安全なのか?」という疑問に迫ります。

食品の常温保存が危険になる温度の境界線

一般に、食中毒を起こす細菌は温度に敏感で、10℃〜60℃の範囲で気をつけるべきと言われています。この温度帯を「危険温度帯」と呼び、食品の安全管理で注意が必要なゾーンです。

管理栄養士の堅実な見解によると、「常温」といっても、食品が常時25℃以下に保たれる場所でなければ安全とは言いづらいとのことです。25℃を超えると菌の増殖スピードが速まり、数時間で食中毒のリスクが高まるとされています。たとえば、開封済みの惣菜や調理済み食品は、25℃を超える夏場の環境下では、できるだけ早く冷蔵庫に移すことが強く推奨されます。

一方で、未開封の根菜や硬い果物など、水分活性が低い食品は多少の高温に耐えられますが、やはり30℃を超える長時間の常温保存は避けたほうが安心です。気温が上がった場合の保管場所の選定が重要になるため、風通しがよく、直射日光を避けることが基本となります。

冷蔵・冷凍庫を活用して

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では具体的に、夏のキッチンで常温保存をする際に気を付けるべきポイントは何でしょうか。まず、温度管理が難しい場合は、冷蔵庫に入らない根菜類や保存の効く乾物類を除き、基本的に「常温保存は最小限に抑える」のが無難です。

例えば、クリームを使用したパンなどは、25℃を超える環境にさらすとクリームが傷みやすくなってしまいます。缶詰や瓶詰めの調味料は未開封であれば夏の常温でも比較的安全ですが、開封後は冷蔵保存が望まれます。生鮮食品は特に傷みやすく、常温保存を過信することは危険です。

とはいえ全てが冷蔵庫に入らない場合もあるため、食材などは小分けにして冷蔵保存をしたり、そもそもまとめ買いを控えて食品ロスを防ぐなどの工夫も試してみるとよいでしょう。また、在宅時はエアコンが効いていて涼しい環境でも、日中不在の時に30度を超える環境になる場合もあるので、必ず常温保存をしている場所の環境を確認しましょう。

風通しが悪い棚の奥や冷蔵庫の横などは気温が上がりやすく、そこでの長時間保存は避けたほうがよいでしょう。

夏の食の安心は「25℃以下の常温保存」が目安!

まとめると、夏のキッチンでの「常温保存」の安全ラインは、おおむね25℃以下であることがポイントです。

これを超えると食中毒リスクが急上昇し、特に開封済みや水分の多い食品はすぐに冷蔵保存が必須となります。保存する食品の種類によっては例外もありますが、総じて食品衛生上のリスクは高まってしまう可能性があります。

まだまだ夏の暑さが厳しい季節。冷蔵庫の活用とともに、保存場所の温度管理や食品の取り扱い方法に工夫をしてみてはいかがでしょうか。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。