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まさかのゲレンデマジックで “好き”が確信に──Ameri VINTAGE代表の黒石奈央子が見つけた、“想定外”の大切な人【私たちのパートナーシップ Vol.8・前編】

  • 2025.7.17

パートナーシップにおいて、大なり小なり何かしらの悩みや不安を抱えている人は少なくはない。私たちはときに価値観のずれに悩んだり、伝統的な家族観や固定観念に囚われたり、ちいさなボタンのかけ違いによって大切なものを見失ってしまうなどして、自由で豊かなパートナーシップの本質がわからなくなってしまうときがある。こうした中、さまざまなかたちのパートナーシップを営む人々の等身大の物語は、肩に入った力を抜き、前を向いて歩むヒントとなるはず。

本連載に登場する8組目のカップルは、Ameri VINTAGE 代表取締役 兼 ディレクター黒石奈央子とパートナーの“かねさん”。二人は、今年5月に「ザ ソウドウ 東山 京都」で結婚式を挙げた。1929年に日本画家の巨匠、竹内栖鳳の旧私邸をリノベーションした建物は、歴史が織りなす重厚感がありつつ、それでいて新しい。まさに結婚という新たなスタートラインに立つふたりにとって、過去と未来が交差する、かけがえのない始まりの場所だ。前編では、二人の出会いから心が通い合うようになるまでのストーリーを。後編では、家族と友人に囲まれた結婚式当日の裏側や、こだわり抜いたドレスや演出に込めた想いについて話を聞いた。

友達から特別な存在に変わった瞬間は

──まずおふたりの出会いについて教えてください。

黒石奈央子(以下、黒石) 最初の出会いは、友人カップルが私たちを引き合わせようと仕掛けたランチでした。でも正直、お互いにあまり良い第一印象を持てなくて……。彼は髪はビシッとセットしていて、服装もかなり派手。正直、ファッションに関しては一番苦手なタイプでした。

かね 彼女はサングラスをかけて登場して、かっこつけている感じがするなと思っていました。なのでそのときは連絡先を交換するとかは何もなくて。

黒石 でも半年くらい経って、共通の友人とお茶をしたときに、たまたま彼も来ていて再会しました。そこから何となく、また会うようになりました。最初は完全に友達でした。

──気になる存在へと変わっていったのはなぜなのでしょうか?

黒石 話しているうちに、見た目のギラギラした感じとは違って、すごく優しくて、穏やかな人だなという印象に変わっていきました。最初は異性として意識することはなかったんですが、友人としていい人だと思うようになりました。

そしてもうひとつ、今まで自分のタイプではない人と付き合うことはなかったのですが、私自身、男性を見る目がないと言われていて……。自分の直感は間違っている気がして。そうしているうちに、この人のこと、もう少し知りたいと思い、私から「ゴルフバッグを一緒に買いに行こう」と誘ったんです。

かね 僕はゴルフがそんなに上手じゃないんです。だから最初は「なんでゴルフバッグ?」って思ったけど、せっかく会うんだから、ちょっとしたサプライズをしようと思って、彼女のブランドのロゴを入れたゴルフボールをプレゼントしました。

黒石 私はサプライズされるのが大好きなので、「あ、意外とそういうこともできる人なんだ」って、ちょっと見直したんです。でもそれ以降、今のところ一度もサプライズはありません(笑)

──では、お付き合いが始まったきっかけは?

かね ゴルフバックを買ってから友人や奈央ちゃんのいとこなど4〜5人で頻繁に遊ぶようになり、一緒にゴルフとかいくようになって。

黒石 半年間くらいは、この人はどんな人なのかなと観察していました。でも、「好きかも」って思ったきっかけは、実はすごくベタで。友人たちと冬に行った旅行で、まさにゲレンデマジックにかかりました。彼がとてもスノーボードが上手で、初心者の私に教えてくれて。その姿を見て、「あ、好きかも」って思ったんです。それで思い立ったら即行動するタイプなので、次に会ったときに気持ちを伝えました。

──渦中のかねさんは告白されてどう思いましたか。

かね 正直、驚きました。友達だと思っていたし、そういう展開になると思っていなかったので。でも、彼女が展示会で仕事をしてる姿が格好よくて、少し良いなと感じていました。すごくしっかりしているし、「結婚するならこういう人かもしれないな」と思ったんです。

── 一緒に過ごすようになって変化したことはどんなことですか。

黒石 やっぱり彼のファッション。付き合った最初のころはまだ私の苦手なタイプの服装だったのですが、私から「これを着て」とかは言いませんでした。でも、彼はとても柔軟で、自分で学んでどんどんアップデートしていくんです。

かね 奈央ちゃんの友人などと一緒に写った写真を見て、「あれ?俺だけ浮いてる?」って思って(笑)。そこから色々と調べたり学んだりして、趣味がわかるようになっていきました。

黒石 彼はリサーチが得意で、期待を超えてくる優等生。結婚式場「ザ ソウドウ 東山 京都」を見つけてきてくれたのもかねさんでした。

出産と結婚式の準備を機に話し合いを重ねるようになった二人

──お二人は喧嘩は少なそうですが、一緒に過ごす中でどんなカップルでも大なり小なりズレが生まれたりします。そういうときはどう歩み寄っていますか。

黒石 言い合いはないけど、空気が重くなることはあります。私はなるべくその空気を放置したくなくて、「ちょっと話したいことがあるんだけど」と、タイミングを見て伝えます。逆に思うことがあったら言ってもらっていい?みたいな感じですり合わせていく作業ってすごい大事だと思って。でも元々は、私も彼も思っていることをあまり言うタイプではないんです。そのきっかけになったのが、子どもが生まれたことと結婚式の準備でした。

かね そういったことがなかったら、多分こんなに話し合ってないね。子どもが生まれて、仕事もして、結婚式の準備も加わるなど大変なことが重なり······。当然ですがお互いに疲れがたまってて。それでお互いに話し合うようになって、本当に良かったよね。

黒石 お互いに思ってることを言わず、このまま平行線でいくと、絶対どこかで破綻するなって思いました。彼は絶対に言わないタイプなので、私が意識的に“言う役”を担うようにしています。でもそう気づけたのも、結婚式の準備のおかげかも知れない。ウエディングプランナーさんなど第三者が間に立って二人の式の準備をするので、色々と根掘り葉掘り二人の考えていることを質問してくれるんです。そうすると、お互いの思っていることなどを知ることができて。子育てをしているとどうしてもギスギスしてしまうことがあると思うんですが、このタイミングでこういう機会があり、子どもを産んでから結婚式をして良かったなと感じています。

──お互いに尊敬しているところや、助けられているなと感じるところは?

黒石 育児も家事もかねさんは率先してやってくれるし、家庭のことは “ふたりでやる”ということを当たり前のこととして自然にできる人で本当によかった。

かね 尊敬していることは、彼女の行動力。こうと決めたら、動き出しがめちゃくちゃ早くて。例えば、旅行に行こうと決まれば、すぐに行く。僕はどちらかというとのんびりしているので、自分だけだったら行かなかったであろう新しい世界に連れて行ってくれる感じがしています。

>> 後編に続く

Photos: La-vie Factory taihei / yuma Text&Interview: Mina Oba Editor: Mayumi Numao

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