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管理栄養士「やらないで」→実は『しいたけ』の栄養が台無しになる…なるべく避けるべき“NG行動”とは?

  • 2025.8.28
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

しいたけは和食をはじめさまざまなの料理で重宝される人気のきのこ。旨みが強く、低カロリーながらビタミンDや食物繊維、βグルカンなど体に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。でも実は、しいたけの栄養を台無しにしてしまうNG行動があるって知っていましたか?「管理栄養士がやめてほしい」と警鐘を鳴らす、その落とし穴について詳しくお伝えします。せっかくの健康食材を無駄にしないために、しいたけの扱い方を今日から見直してみましょう!

しいたけの栄養を深堀り!

まず、しいたけは低カロリーながら食物繊維、ビタミンB群、ビタミンD、ミネラルといった体に嬉しい栄養がぎっしり詰まっています。特にしいたけは食品の中でもビタミンDが豊富。ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の健康を支える重要な栄養素として知られています。

さらに、乾燥しいたけは生のものよりもビタミンDが約10倍近くに増加するといわれています。これは、しいたけを乾燥させる過程で日光に当てられることで、ビタミンD2が合成されるから。普段の味噌汁や煮物に乾燥しいたけを加えると、手軽にビタミンD摂取が可能です。

また、しいたけに含まれるβグルカンという多糖類は免疫力向上効果が期待されており、風邪予防や体調管理に貢献すると考えられています。さらに、β-グルカンには、コレステロールを吸着して体外へ排泄する働きがあり、体内のコレステロール値上昇を抑える効果が期待されます。

驚きの事実!しいたけの栄養が損なわれるNGポイントとは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

まず気をつけたいのは生のしいたけを水でジャブジャブ洗うこと。水で洗うことで、汚れとともに香りや旨味も一緒に流れ出てしまうので、濡らしたキッチンペーパー等で軽くふくだけで大丈夫です。

また、乾燥しいたけを水で戻す際にその水を捨ててしまうのは非常にもったいないNG行動です。旨味だけでなく、水溶性の栄養や旨味が戻し汁には入っているため、戻し汁は捨てずに活用するのがベストです。

しいたけの栄養を損なわないようにするためには、保存方法にも注意が必要です。生しいたけは、湿気を嫌うのでキッチンペーパーなどに包んで冷蔵保存するのが基本です。すぐに使わない場合は、使いやすい大きさにカットして冷凍するのもおすすめ。冷凍することでうま味成分が出やすくなり、味がよくなるとも言われています。

また、スーパーなどで売られているしいたけ(きのこ全般)を生で食べるのは避けましょう。きのこは生で食べるとアレルギーや食中毒の危険があり、特にしいたけは「しいたけ皮膚炎」を引き起こす可能性があります。これは強いかゆみを伴う皮膚症状で、生や加熱不十分なしいたけを食べた後に現れます。きのこは安全のために、必ず十分に加熱して食べることが重要です。

しいたけの栄養を最大限活かすために、今日からできる工夫を

しいたけは身近な食材ですが、栄養の活かし方を工夫すれば健康効果がもっとアップします。水洗いのしすぎを避け、うまみ成分や食感を活かすために短時間でおいしく調理し、干ししいたけも上手に活用しましょう。保存方法にも気を配り、鮮度と栄養価をできるだけ保つことが大切です。

これらを意識するだけで、しいたけの栄養をしっかり取り入れられ、免疫力アップや美容、生活習慣病対策などの効果を期待できます。ぜひ今回お伝えしたポイントに気をつけて、しいたけ料理を楽しんでくださいね。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。