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その“作り置き”、食中毒の危険も…夏場に“入れない方がいい”2つのNG食材とは?【管理栄養士が解説】

  • 2025.8.29
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

暑い夏の季節、食の安全には特に気をつけたいものですよね。そこで便利なのが“作り置き”ですが、実は夏場に入れてはいけない食材があることをご存知ですか?間違った食材選びが原因で食中毒を引き起こすリスクもあるため注意が必要です。今回は管理栄養士の視点から、夏の“作り置き”で避けたい2つのNG食材とその理由を詳しく解説します。美味しく安全に食べ続けるためのポイントをしっかり押さえましょう!

夏の作り置き、なぜ食中毒リスクが高まるの?安全対策の基本とは

夏場は気温・湿度が上がり、食中毒を起こす細菌が繁殖しやすい環境になります。特に作り置きした料理を常温で長時間放置すると、たった数時間で菌が急激に増殖してしまうことも。もちろん冷蔵庫で保存しても、食材ごとの特徴を理解していなければ、安全とは言い切れません。

しかも、食材の中には傷みやすく、適切な保存が難しいものがあります。これらを作り置きのメニューに取り入れてしまうと思わぬ食中毒トラブルを招きやすいので、夏は特に入れる食材の選定に気を配ることが重要です。

一方で、誰もが使いやすい食材のなかにも、温度管理や調理法で安全性を高められるものもあるため、作り置きの基本と食材の選び方を合わせて理解することが大切です。

特に注意したい!できるだけ避けたい2つの食材とは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、具体的にどの食材が夏の作り置きには不向きなのか?管理栄養士の観点から、食中毒のリスクが高まる2つのNG食材を紹介します。

1、きゅうりやレタスなどの生野菜

さっぱりとした夏野菜の代表格であるきゅうりやレタスも、作り置きではNG食材として知られています。これらは水分が多く、細菌の繁殖しやすい環境を作りやすいため、生のまま冷蔵保存しても傷みやすいのです。特に傷や切り口から菌が侵入しやすいため、常温放置が長引くと食中毒リスクは急上昇します。

サラダを作る際は、食べる直前に調理し、早めに食べきることが推奨されています。もし作り置きをする際は水分をしっかり切り、密閉容器やラップで保存して冷蔵を徹底することが重要です。

2、マヨネーズや卵を使った料理

マヨネーズや卵を使った料理も夏の作り置きには細心の注意が必要です。卵は特にサルモネラ菌が原因の食中毒と結びつきやすい食材で、加熱不十分なものや長時間の保存は危険です。また、マヨネーズは市販品であれば比較的衛生的ですが、自家製や高温下での保存は食中毒リスクが高まるので要注意。

作り置きにマヨネーズ系の料理を使う際は、冷蔵庫での保存は必須で、できるだけ2日以内に食べ切ることが推奨されます。夏場は食材の傷みが早いため、時間が経ったものは避けるのが無難です。

夏の作り置きは安全に!管理栄養士おすすめのポイント

では、夏の暑い時期に「安心して楽しめる作り置き」はどうすればよいのでしょうか?いくつかのコツをご紹介します。

  • 十分な加熱で菌を死滅させる:中心までしっかり火を通すことで細菌の増殖を抑えます。
  • 冷蔵庫での迅速な保存:調理後はできるだけ早く粗熱を取り、冷蔵庫へ。作り置きは1〜2日で食べ切るのがベストです。
  • 保存容器は密閉タイプを使う:空気に触れるのを防ぎ、他の食材からの菌移りを防止。
  • 食材は吟味して選ぶ:夏は生野菜や生ものを避け、根菜や加熱に強い食材を使うのがおすすめです。
  • こまめな手洗い・調理環境の清掃:細菌の侵入リスクを減らします。

これらを意識することで、食中毒を防ぎつつ美味しさも保ちやすくなります。

夏の“作り置き”は危険も潜む!でも正しく選べば安心して活用できる

今回ご紹介した2つの食材は、作り置きする場合に食中毒のリスクが高まりやすく、調理や保存方法によっては事故につながりかねません。

しかし、正しい知識と管理のもとで作り置きを工夫すれば、暑い季節でも安心して食卓を楽しむことは十分可能です。夏に活躍する作り置きは、加熱や保存のポイントを押さえ、NG食材を避けることから始めましょう。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。