1. トップ
  2. レシピ
  3. 【30代女性が知るべき婦人科系の病気】種類とリスクを徹底解説

【30代女性が知るべき婦人科系の病気】種類とリスクを徹底解説

  • 2025.7.14

耳にしたことはあるけど、よくわからない……。30代がかかりやすいといわれている、4つの婦人科疾患について、産婦人科専門医の尾西芳子先生が解説します。

子宮頸がん

Who&When:20代後半〜30代、40代に多い

Where&What:子宮の入り口(頸部)にできるがんのこと Why:ヒトパピローマウイルス(HPV)
性交渉によって感染する、ヒトパピローマウイルス(HPV)。このウイルスは自分の免疫力で退治できるもの。ですが、うまく退治できず、そのまま長い間とどまることでがんになっていきます。がんになる前に発見することが大事です。 How:早期発見であればウイルスの部分を切除するだけでOK
子宮頸がん検診を受ければ、がんになる手前で発見できる可能性が高まるので、受診を。がんになっていない段階ならウイルスに侵された部分を切除すれば大丈夫。HPVワクチンは、子宮頸がんの原因になるウイルス7種と、尖形コンジローマという性病のウイルス2種を予防するもの。今後パートナーがかわる可能性があるなら、ワクチンを打っておいたほうが安心です。

子宮筋腫

Who&When:20代〜30代に多い

Where&What:子宮にできる良性の腫瘍のこと。子宮の内側にできる粘膜下筋腫、子宮の筋肉の中にできる筋層内筋腫、子宮の外側にできる漿膜下筋腫の3つに分類される
→〈粘膜下筋腫〉子宮の内側にできる筋腫で、月経の出血量が異常に多い過多月経や、不妊症の原因に。生理痛がひどくなる場合もありますね。サイズは小さい場合が多いですが、それでも症状は強く出るといわれています。
→〈筋層内筋腫〉サイズは小さく、症状は出にくいのですが、大きくなると過多月経の原因に。生理の時に血液を出そうとする収縮が、筋腫があることで一部うまくいかなくなるので、生理痛が強く出たりすることも。
→〈漿膜下筋腫〉子宮の外側にできるタイプ。サイズは大きくなりやすいのですが、症状はあまり出ません。子宮の外だと、5センチくらいの大きさになっても妊娠への影響はあまりなく、経過観察になる場合が多いです。 Why:発生する原因は不明。女性ホルモンに反応し悪化する
子宮筋腫の原因はわかっていませんが、30代女性だと3割程度の人にできるともいわれている、よくある病気。女性ホルモンが関係しているので、閉経すると進行はストップすると思います。 How:半年に1回検査が必要。症状があれば薬、ピル、ジエノゲストなどで悪化を防ぐ
筋腫のサイズが小さかったり、症状がなければ経過観察です。女性ホルモンを抑える薬もありますが、かなり強い薬なので、ケースバイケースですね。心配な点は、子宮筋腫は良性ですが、ある時悪性の肉腫に変わることがゼロではないんです。そのため、筋腫がある人は、半年〜1年に1回、主治医の指示に従って検査を受ける必要があります。

子宮内膜症

Who&When:20代〜30代に多い

Where:子宮内膜が子宮ではないところにある状態
生理が近づくと子宮内の膜が分厚くなり、体外に内膜が排出されます。これが生理です。子宮内膜症とは、この内膜の成分が子宮以外の場所にある病気のこと。子宮外に内膜の成分があると、生理と同じように生理が起こるたびに出血するので、腸や卵巣、卵管など隣り合う臓器とくっついてしまい、いろいろな部分で癒着が起こります。 What:できる場所によって影響はさまざま
上記の通り、子宮内膜症はお腹のいろいろな場所で起こりえます。卵巣にできると、生理のたびに出血が起こり、卵巣内から血液が排出されず、チョコレートのようにたまって、チョコレート嚢腫となります。卵管と癒着すると、卵管がねじれて閉じてしまい、卵子が通らなくなり、不妊につながったりします。 Why:発生する原因は不明。女性ホルモンに反応して悪化する
原因はわかっておらず、体質の場合もあるようです。お腹の中でさまざまな癒着が起こっているので、排便の際や性交渉の時に痛みが発生することも。 How:薬、ピル、ジエノゲストなどで悪化を防ぐ
子宮内膜症の癒着だけを取る手術は行わないことがほとんど。例えば、チョコレート嚢腫を切除する際に、癒着も取ることはありますが、内膜症の痛みのために手術することは基本ありません。薬やピルで悪化を防ぎます。最近だと、ジエノゲストという黄体ホルモンの薬でエストロゲンを抑える働きがあり、悪化を防ぐので、これを使用します。

卵巣嚢腫

Who&When:どの年代にも起こりうる Where&What:チョコレート嚢腫、漿液性、奇形腫、粘液性の4つに分類される
→〈チョコレート嚢腫〉子宮内膜症でも触れましたが、卵巣に血液が溜まっている状態のこと。本来は子宮の内側にあるはずの内膜が卵巣に発生し、血液が溜まることで、ドロドロのチョコレート状になる疾患です。チョコレート嚢腫は子宮内膜症の一種で、癒着による痛みが発生することも。チョコレート嚢腫は良性ですが、悪性の卵巣がんになることもあるので注意が必要。
→〈漿液性〉生理期間中に水が溜まることもあるのですが、その場合、生理周期に合わせて排出されていきます。ですが、ずっと水が溜まっていることもあるので、そうなると漿液性の卵巣嚢腫と判断されます。
→〈奇形腫〉卵巣に、髪の毛や歯、脂肪などが溜まって、こぶ状になっているもの。10代など若い年代でも多く発症しています。
→〈粘液性〉ネバネバとしたとろみのある液体が卵巣に溜まるタイプ。大きくならなければそのまま経過観察になります。

Why:
発生する原因は不明

How:破裂やがん化しないように定期検査が必要
大きくなると破裂やがん化の可能性があり、どの卵巣嚢腫も定期的に検査が必須。例えば奇形腫が破裂すると、脂肪成分が含まれているので、お腹の中にばらまかれ、ひどい炎症を起こします。チョコレート嚢腫も内膜症の成分がお腹の中に漏れ出すので危険。チョコレート嚢腫の治療ではジエノゲストを使うことも。


教えてくれたのはこの方!

〈神谷町WGレディースクリニック院長〉 尾西芳子先生

産婦人科専門医。生理不順やPMS症状などさまざまな悩みに丁寧に寄り添う診療が好評。

Edit & Text=Momoyo Yuge Illustration=moeko

元記事で読む
の記事をもっとみる