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どす黒い不気味さと、へこたれない強さ… 今田美桜が見せる “二面性” の正体について

  • 2025.7.10

NHKドラマ「あんぱん」での好演光る

今田美桜さん(2024年10月13日、時事通信フォト)
今田美桜さん(2024年10月13日、時事通信フォト)

2025年7月現在、放送中のNHK連続テレビ小説「あんぱん」が、回を追うごとに面白さを増しています。今田美桜さんが主演を務め、「アンパンマン」を誕生させた作家・やなせたかしさんと、小松暢さん夫婦がモデルの作品。今田さんが主人公・のぶを演じ、北村匠海さんはやなせさんがモデルの柳井嵩を担当しています。この「あんぱん」ですが、第11週「軍隊は大きらい、だけど」で嵩が出征し、本格的な戦争パートに突入したことでSNSでは賛否両論を呼びました。

やなせさんが「アンパンマン」を生み出すきっかけに戦争が大きく関係しているとはいえ、それにしても悲惨なシーンが多かった印象です。他の朝ドラでも戦時中は描かれていますが、主にヒロインを中心に戦争中の暮らしを見せる程度でした。しかし、「あんぱん」は本格的に主要キャラが戦地に赴き、悲劇に巻き込まれることに……。前線でのエピソードばかりで、これでもかと嵩が直面する厳しい現実を、朝から見せられました。

さらに、ヒロインであるのぶは軍国主義や愛国教育を受け入れるキャラに変貌。SNSでは、のぶの言動を嫌う声も多くなり、「あんぱん」に不信感を抱く視聴者も増え始めていました。

そんな中、重苦しかった戦争パートが終わり、第13週「サラバ 涙」(6月23日~6月27日)からは嵩も地元に復帰。ここからは、後半戦のスタートとなり、本格的に「アンパンマン」が作り出される様子が描かれることになります。

まず、後半戦で注目なのが主演・今田さんの演技です。戦争パートでは、のぶが登場する場面は激減し、ほとんどが嵩を演じる北村さんの演技を見ることになりました。北村さんの繊細な表現力はすさまじいものがありましたが、ヒロインの活躍が見られなかったのは寂しい限りでした。

しかし、戦後を描く後半戦では、今田さんが大活躍を見せています。まず、軍国主義の洗脳が解けたのぶは教師を辞職。また、お見合い結婚した若松次郎とは病気で死別し、新たな一歩を踏み出す決意をしています。そんなのぶは、ひょんなことから高知新報に戦後初の女性記者として入社。ドラマの初期に見せていた元気で明るいのぶが戻り、希望に満ちあふれた笑顔を随所で見せています。

今田さんは、何かに没頭して頑張る女性を演じるのがうまい女優です。一気にのぶが輝きを取り戻し、困難にもへこたれない朝ドラのヒロインらしい強い女性を見せてくれています。前述した軍国主義者だった頃ののぶは、どす黒い不気味な雰囲気を漂わせるヒロインでした。そこから一転、現在ののぶは目の輝きが違い、見ていて気持ちのいいキャラに変貌しています。

この演じ分けのうまさは、さまざまな作品でヒロインを演じている今田さんならではの芸当です。表情だけでなく、細かい動きでも希望に満ちあふれているのぶを表現し、視聴者に分かりやすくヒロインが内面まで変わったことを提示しています。後半戦がスタートしたことをしっかり印象付けるもので、ここから今田さんが演じるのぶの“大逆襲”が見られそうです。

さて、ヒロインが元気を取り戻し、さらに勢いを増しそうな「あんぱん」は視聴率でも絶好調です。7月2日放送の第68回では、平均視聴率が世帯17.8%、個人10%を記録(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)。番組最高を更新しただけでなく、朝ドラが世帯視聴率で17%を上回るのは「虎に翼」(2024年前期)の最終回以来で約9か月ぶりです。

近年、朝ドラの視聴率低迷が危惧される中、久しぶりのヒット作になる可能性が高くなっています。7月7日(月)からスタートした第15週「いざ! 東京」では、高知新報で行われる入社試験でのぶが嵩と久しぶりの再会を果たし、関係性が再度近くなる予定。

二人の恋の行方とともに今田さんがすばらしい演技を見せ、さらに視聴率を上げそうな「あんぱん」から、今後も目が離せなさそうです。

(ゆるま小林)

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