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穿きこなしの正解は“パンツ丈”にあり!デザイナーが語る、大人に似合うショートパンツって?

  • 2025.7.3
〈SUN:Kakke〉デザイナー・尾崎雄飛、〈ニート〉 デザイナー・西野大士
左から/尾崎雄飛さん、西野大士さん

西野大士

僕は、ゴールデンウィーク明けからショートパンツ解禁ですが、尾崎さんは?

尾崎雄飛

最近は夏が異常に暑いのでショートパンツが必需品。でも僕は結構暑さを耐えるタイプで8月まで我慢します。一度解禁すると戻れないですよね。

西野

そうですね。確かに戻れない。着こなしはどうしてますか?

尾崎

基本的に「ショートパンツですみません」という気持ちがあって、でも「革靴だから許してください」みたいな感じでバランスをとっています(笑)。足元にスニーカーの合わせが悪いわけではないけど、僕にはちょっとカジュアルすぎるように感じる。

西野

僕も同意見です。子供っぽくなるというか年相応に見えなくなりますね。大人の要素としての革靴という意味もありますね。

尾崎

それから、長袖を着るようにしてますね。シャツを着たりカーディガンを着たり。ショートパンツ&半袖だと、どうもしっくりこない。バランスが悪いというか、ゆるすぎて気になります。

西野

それも同意です。長袖シャツを合わせると落ち着きますね。参考にしている人物はいますか?

尾崎

ポール・ニューマンのスタイルは永遠の憧れ。彼が穿く超ショート丈は日本では短すぎて難しいんですけど、僕が好きな丈なんです。夏のアメリカ出張ではその反動から、この丈で過ごしてます。

西野

確かに超ショート丈は日本では難しい。某ミュージシャンみたいになっちゃう(笑)。僕の憧れは、ジョン・F・ケネディ。シャツと短パンにデッキシューズ姿がトラッドでかっこいい。やっぱり気になるのはパンツ丈ですよね。

2人が憧れるショートパンツスタイル

ポール・ニューマン
photo: SidAvery/mptvimages/AFLO
ジョン・F・ケネディ
photo: 8380/Gamma/AFLO

憧れのショートパンツスタイルといえば、ジョン・F・ケネディ(右、西野)とポール・ニューマン(左、尾崎)。どちらもアメリカの黄金時代を代表する人物で、ファッションカテゴリーでの認知度も高い。気取らずに清潔感があり、品が良い大人のスタイルが魅力的だ。

西野

僕は膝頭が出るのが正解だと思っていますがどうですか?

尾崎

同じく。いろいろ試しましたが、自分のブランドの商品もそれを意識しています。実はアメリカでは、10インチとか12インチとか丈が選べたりするんです。だから、僕も商品によっては2タイプのレングスで作っています。

西野

うちのブランドでも丈はかなり重要です。1〜2cmの違いでも顧客は敏感に反応しますね。

尾崎

ショートパンツは、年齢で似合うものが変わるんです。近年は、今日穿いている〈ポロ ラルフ ローレン〉のような幅広めで短めが気分。ちなみにいまだに探しているのが〈リーバイス〉550ZXXのショーツ。一度だけ古着屋で見つけたんだけどサイズが合わず、一緒に行った後輩に買われてしまい、今でも悔いています。

西野

僕も同じモデルの大きいサイズを探しています!以前に躊躇(ちゅうちょ)して買い逃してしまって。次見つけたら高額でも絶対買います。大人のショートパンツってほんと難しいですけど、まずは、膝出し丈に革靴が正解かもしれませんね。

Ozaki's Favorite Shorts

〈パタゴニア〉ショーツ
パタゴニア/長く愛用しているショーツで、チノパンを短くしたようなトラッドな雰囲気が魅力的。この短いレングスを穿きこなすのが尾崎さんらしいスタイリングだ。
〈ポロ ラルフ ローレン〉コットンショーツ
ポロ ラルフ ローレン/自身が大好きなブランドのコットンショーツ。こだわりの膝上丈で真夏のレギュラー組。コットンシャツやカーディガンなどと品良く合わせるのが定番。
〈ザ・ノース・フェイス〉ショーツ
ザ・ノース・フェイス/色落ちした風合いが絶妙。見た目通り複雑なパターンで構成されたワークウェアのようなデザインが興味深い。こちらの一本もヘビロテで。
デニムショーツ
ノーブランド/「おそらく誰かが手作りしたものなのですが、よく見てみると手の込んだ作りが魅力的で」と尾崎さんが一目惚れで購入したというノーブランドもの。

Nishino's Favorite Shorts

〈ポロ ジーンズ カンパニー〉デニムショーツ
ポロ ジーンズ カンパニー/90年代後半に登場したブランドのヴィンテージのデニムショーツ。長袖シャツやデッキシューズと合わせるのにベストなアメカジ感が魅力的な一本。
〈ナイキ〉ショートパンツ
ナイキ/90年代から活躍したプロテニスプレーヤー、アンドレ・アガシの名がついた、通称“アガシ”モデル。ナイロンメッシュ素材で、風通しが良いのでヘビロテで愛用。
〈ニート〉コットンパン
ニート/コットンパンツを自分の好きな丈にカットオフした。普通に穿く機会が減ったパンツは、自分で切ってショーツとして活用する。リサイクル的な意味でもおすすめ。
〈ニート〉グルカショーツ
ニート/ミリタリーのグルカショーツを品良くアレンジした一本。ゆったりとした穿き心地だがシルエットがすっきりしているので革靴との相性が抜群。裾のパイピングにも注目。

profile

尾崎雄飛(〈SUN/Kakke〉デザイナー)

おざき・ゆうひ/1980年愛知県生まれ。2007年に〈フィルメランジェ〉を立ち上げる。独立し12年に自身のブランド〈SUN/Kakke〉(サンカッケー)を設立。着用は、〈ポロ ラルフ ローレン〉。

profile

西野大士(〈ニート〉デザイナー)

にしの・だいし/1983年兵庫県生まれ。2017年〈にしのや〉設立。国内外のブランドPRのほか、パンツ専業ブランド〈ニート〉や〈ドレス〉のデザイナーを務める。着用は〈ニート〉の定番ショーツ。

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