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『ONE PIECE』約18年の歴史に“下した決断”は何を意味するのか…?

  • 2025.7.29
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Google Geminiにて作成(イメージ)

1999年10月に放送がスタートしたTVアニメ『ONE PIECE』。2006年10月以降はフジテレビ系で毎週日曜午前9時30分に放送され、長らく“日曜朝の顔”として親しまれてきました。

しかし2024年4月6日から、約18年間続いたこの枠を離れ、日曜午後11時15分という“深夜帯”へと放送時間が変更されました。これにより、『ONE PIECE』は全国ネットでの放送を維持しながらも、朝から深夜へと大きな時間移動を遂げたことになります。

今回は、そんな放送枠移動の背景にあるとされる懸念点について、詳しく解説します。

※この記事は112巻までのネタバレを含みます。

原作が描く“悲惨すぎる”エピソードの影響?

『ONE PIECE』の放送時間変更の背景には、近年の原作で描かれているシリアスな展開の影響もあると指摘されています。中でも、“最も悲惨な過去編”といわれるのが、バーソロミュー・くまとジュエリー・ボニーに関するエピソードです。

くまは幼少期から天竜人や五老星のサターン聖に奴隷として扱われ、さらに最愛の女性・ジニーも天竜人に酷い仕打ちを受けます。追い打ちをかけるように、娘であるボニーは世界政府でしか治せない、死に至る病にかかってしまうのです。

こうした残酷な描写に対し、原作読者からはすでに以下のような声が上がっていました。

  • 「朝から見るには重すぎる…」
  • 「どう描かれるのか不安」
  • 「内容があまりにも胸が痛む」

このような声を受け、テレビアニメとしての表現の自由度を高めるために、“深夜枠への移動”が決まったと考えられています。

子どもたちの“ワンピース離れ”の懸念

日曜午前9時30分という時間帯は、子どもを持つ家庭にとって視聴しやすい“家族の時間”でもありました。しかし深夜帯への移行により、小中学生を中心とする低年齢層のリアルタイム視聴が困難に。

その結果、親子で視聴していた習慣が途切れ、“親から子へと受け継がれてきた次世代ファンの創出”が難しくなるのでは、という懸念も広がっています。

スポンサーへの影響も?

深夜帯では視聴者数が限定的となるため、テレビ視聴率による評価が従来よりも難しくなります。そのため、スポンサー企業が出稿を見直す可能性も指摘されています。

今後はリアルタイムよりも録画視聴見逃し配信サービスへの依存が強まると見られ、番組運営のビジネスモデルにも変化が求められそうです。

表現の自由が広がる一方、“イメージの変化”も懸念

深夜枠への移行によって、アニメの演出面ではバイオレンスや過激な描写を含む“表現の自由度”が高まる可能性があります。

しかし一部のファンや保護者からは、「過激な演出が増えるのでは?」「もはや子ども向けの冒険アニメとは言えなくなってきた」といった声も聞かれます。

実は“鬼滅の刃”と同じ枠──プラス要素も?

一方で、すべてが懸念材料というわけではありません。

現代では、リアルタイムでのテレビ視聴よりも、配信サービス見逃し視聴が主流になりつつあります。そのため、深夜帯への移行が作品人気に直結するとは限らないともいえるでしょう。

さらに、『ONE PIECE』の放送枠(日曜午後11時15分~11時45分)は、2024年6月までTVアニメ『鬼滅の刃』が放送されていた“ジャンプアニメの定番枠”となりつつあります。

放送終了後すぐに『週刊少年ジャンプ』の発売日(月曜)を迎えるため、アニメ視聴の熱量がそのまま本誌へと還元される──という導線も作られています。

実際、SNSでは毎週“#今週のワンピ”がトレンド入りし、ファンの盛り上がりは以前にも増して熱を帯びています。

まとめ

今回、『ONE PIECE』の放送時間が朝から深夜へ移動したことについて、さまざまな視点からの懸念と背景を整理しました。

確かに、子どもたちのリアルタイム視聴機会の減少や、スポンサーへの影響などリスクは存在します。しかし一方で、配信視聴の拡大や“ジャンプアニメのゴールデン深夜帯”という新たな文化の中で、『ONE PIECE』がより自由な表現でファンに届けられるというプラス面もあるのです。

今後、深夜枠での展開がどのような新しい可能性を生むのか──引き続き注目したいところです。


※記事内の画像はイメージです。
※当記事は、投稿者の許諾をいただいた上で記事化しております。

出典:「ゆっくり考察クリーム」
参考関連動画:アニワンが深夜枠へ移動したヤバイ理由がコレ!揺れるフジテレビ問題