1. トップ
  2. 管理栄養士「なるべく避けてください」→実は『便秘』を悪化させている…意外とやりがちな“NG行動”とは?

管理栄養士「なるべく避けてください」→実は『便秘』を悪化させている…意外とやりがちな“NG行動”とは?

  • 2025.8.13
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

便秘に悩んでいる人は多いもの。でも、いろいろ試しているのに改善されないと感じていませんか?

実は、便秘を悪化させる可能性のある『やりがちなNG行動』を無意識にしてしまっていることがよくあります。管理栄養士も「できれば避けてほしい」と教える内容とはどんなものがあるのでしょうか。

今回は、便秘の悩みを抱える方がぜひ知っておきたい、食生活や生活習慣で陥りやすい失敗とその理由をわかりやすく解説します。

見落としがち!便秘悪化の原因になる日常習慣とは?

便秘は単なる排便の問題だけでなく、食事や生活のさまざまな要素が絡み合って起こるものです。まずは、日常に潜むNGを見ていきましょう。

例えば、朝食を抜くことは便秘を悪化させる典型的なNG行動です。

朝食は腸を刺激し、ぜん動運動(腸の動き)を活発にする役割があるため、これを取らないと腸の働きが鈍くなってしまいます。また、水分不足も大敵。便は水分を含んでやわらかくなりますが、水分摂取が足りないと便が硬くなり、排出がしにくくなります。

加えて、運動不足も便秘に深く関係しています。適度な運動をすることで、腹筋や横隔膜が刺激され、腸が自然に動きやすくなります。座りっぱなしの生活や運動不足は、知らず知らず便秘を悪化させる原因になるのです。さらに、ストレスや不規則な生活も腸に悪影響を与え、便秘の要因に。つまり、便秘は生活全般の質が反映される健康のバロメーターとも言えるでしょう。

NG行動の具体例とその裏にあるリスクを深掘り

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

ではここで、管理栄養士が実際に「これをやめて!」と助言するNG行動を、具体的にチェックしていきましょう。

1. 食物繊維の過剰摂取と偏り
食物繊維をたっぷり取るのが便秘解消にいいと思われがちですが、急に大量の食物繊維を摂ると逆に腸内環境が乱れたり、腹痛やガスが溜まることがあります。特に水分を十分に摂らずに不溶性食物繊維だけを増やすと、かえって便秘が悪化することがあります。水溶性・不溶性の両方をバランスよく摂ることが大切。

2. 便意を我慢する
便意を感じたときに「今は無理」と我慢してしまうと、腸の動きが鈍くなり便秘が悪化。習慣化すると、便意そのものが感じにくくなるので要注意です。

3. 下剤や便秘薬の頻繁な使用
刺激性下剤を長期的に頻繁に使用すると、自然な排便リズムが乱れる恐れがあるため、医師の指導のもとで使いましょう

これらのNG行動はいずれも便秘を悪化させるだけでなく、将来的に腸の健康問題を引き起こすリスクもあります。日々の習慣を見直すことが何よりも重要なのです。

便秘対策の新しい視点|正しい習慣と食生活のポイント

便秘解消を目指すには、食生活の改善だけでなく、より広い視点で生活習慣の改善が必要です。まず、水分は意識してこまめに摂ること。特に朝は起きたての温かい白湯がおすすめで、腸を優しく刺激します。

また、発酵食品(ヨーグルト、納豆、キムチなど)を積極的に摂取し、腸内の善玉菌を増やすことも効果的。さらに、ウォーキングやヨガなどの軽い運動を取り入れ、体を動かすことで腸の動きを活性化させましょう。

便意を我慢しないことは非常に大切。食後にトイレに行く トイレの時間をあらかじめ作る習慣も効果的です。無理なく継続できる小さな改善が便秘解消につながります。

便秘の改善には、自分に合った方法で根気よく向き合うことが何より重要です。医師や管理栄養士など専門家のアドバイスを受けながら、正しい生活習慣を身につけましょう。

避けるべき『NG行動』を知って、健やかな毎日を取り戻そう

便秘を悪化させるNG行動は意外と身近に潜んでいます。朝食抜きや水分不足、便意を我慢するといった日常的な習慣が、腸の健康をじわじわと蝕んでいるのです。加えて、食物繊維の過剰摂取や下剤の多用も逆効果に。

本質は「腸に無理をさせず、バランスの良い食生活と適度な運動、水分補給を心掛けること」。便秘は我慢せず、小さな改善を積み重ねていくことで徐々に改善します。管理栄養士が勧める『なるべく避けたい行動』を理解して、つらい便秘とはさよならしましょう。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。