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管理栄養士「雑菌が爆発的に増える」→実は『食中毒』リスクを高める…野菜を保存するときの“NG行動”とは?

  • 2025.8.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

暑い夏は美味しい野菜がたくさん手に入る一方、保存の仕方を間違えると食中毒のリスクがぐんと高まる季節でもあります。管理栄養士も「夏は特に気をつけてほしい」と呼びかけるほど、キッチンでのちょっとした『NG行動』が原因で食中毒になることも少なくありません。

そこで今回は、野菜の保存にありがちな間違いと、そのリスクを避けるためのポイントを詳しく解説します。夏だからこそ、正しい保存法を知って毎日の食卓を安全に楽しみましょう。

夏場の野菜保存はなぜ難しい?NGな保存方法とは

暑い季節は細菌が繁殖しやすい環境。特に夏は気温に加えて湿度も高いため、野菜に付着している微生物が急速に増殖します。これが食中毒の原因につながるのです。

「野菜だから大丈夫」と思い込んでしまいがちですが、実は生鮮野菜も食中毒菌の温床になりやすい食材です。特に、もやしやきゅうり、レタスなどの葉物は水分を多く含んでいるため、管理が甘いとすぐに傷みやすく、細菌が増殖しやすくなります。

加えて、野菜の保存でよくあるNG行動は以下の通りです。

  • 洗った野菜を濡れたまま保存する
  • 常温で長時間放置する
  • 冷蔵庫に詰めすぎる
  • 異なる野菜や肉類・魚類と同じ密閉容器で保存する

これらに当てはまると、野菜が痛みやすくなり、菌の繁殖だけでなく、見た目にはわからない食中毒菌が増えている可能性もあります。夏の暑さは目に見えないリスクを増やすため、普段よりもう少し丁寧な保存方法が必要です。

よくあるケースとして「洗ったレタスをそのままビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室に保存」という方法。これ、実は非常に危険です。水気が残ったままだと、袋内が高湿度の環境になってしまい、カビや雑菌が爆発的に増える原因となります。

また、買ってきた野菜を常温で数時間放置してから冷蔵庫に入れる場合もNG。特に夏場は室温が高いので、その間に菌が繁殖しやすくなってしまいます

冷蔵庫で保存する際も注意したいポイント

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

適切な保存のポイントとしては、以下が挙げられます。

  • 野菜は使う直前に洗う
    洗ってから保存すると表面の水分が細菌の増殖を促すため、使う直前に洗うのが推奨されます。但し、予め洗った場合は丁寧に水気をふき取り、キッチンペーパーや清潔な布で包んでから保存する
  • 保存容器や袋は通気性の良いものを選び、密閉しすぎないこと
    完全密閉で湿度がこもるとカビや細菌が増えやすくなるため、野菜室での保存は適度な通気性が望ましいです
  • 冷蔵庫の温度は4℃以下に保つ
    温度管理だけでなく、野菜室は湿度が高いので注意が必要です。
  • 肉や魚とは分けて保存
    肉や魚には食中毒菌が付着していることが多いので、野菜と別の場所や容器で保存することが必須です
  • 長期間の保存は避け、購入後できるだけ早めに食べ切る
    新鮮なうちに食べることが安全面でも栄養面でも望ましいです

また、調理する前や、肉や魚を触った後には手をしっかり洗うことも大切です。手に付いた菌が野菜に移るリスクもあるため、衛生面の意識を高く持つことが食中毒予防につながります。

毎日を安全に彩るための野菜保存術

夏の野菜はみずみずしくて栄養も豊富。しかし、調理の際の工程や保存方法によっては食中毒など健康トラブルを引き起こす危険性があります。管理栄養士も指摘するように、「洗ったまま濡れた状態で保存する」「常温に放置する」といったNG行動は避け、正しい手順をきちんと守ることが大切です。

ぜひ今年の夏は、正しい野菜保存術を取り入れて、家族みんなが元気に過ごせる食生活を楽しんでくださいね!


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。