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管理栄養士「なるべく避けて」→実は『夏バテ』を悪化させる…体調不良を引き起こす“NG食材”とは?

  • 2025.8.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

暑さが厳しい夏、体がダルくて食欲が落ちる「夏バテ」に悩む人は多いですよね。そんな時、何を食べるかはとても大切。でも、実は普段の食事で食べているものが、夏バテをさらに悪化させてしまう可能性があるのをご存知ですか?

今回は、管理栄養士が「なるべく避けて!」とおすすめしない、夏バテの原因にもなるNG食材について、わかりやすく解説します。暑さに負けない体を作るため、まずは知っておきたいポイントです。

夏バテや体調不良を悪化させるかもしれない食材

夏バテとは、暑さによって自律神経が乱れたり、水分や栄養が不足することで起こる体調不良の総称です。具体的には、疲労感・食欲不振・だるさ・頭がぼんやりするといった症状が多く見られます。体はエネルギーや水分、様々な栄養素を必要としていますが、食べるもの次第で、その回復を妨げてしまうこともあるのです。

とくに注意したいのが、消化に負担をかける食べ物体を必要以上に冷やしてしまう食材。たとえば、冷たいアイスやスイーツ、生野菜ばかりを大量に食べると、胃腸の働きが鈍り、栄養吸収がうまくいかず疲労が抜けにくくなります。適量であれば問題ありませんが、過剰摂取は逆効果になることも。

夏バテを悪化させやすいNG食材を具体的に見ていきましょう。

  • 冷たい飲み物・アイスクリーム
    冷たい飲み物やアイスは、体を冷やして胃腸の血流を悪くし、消化機能を落としやすい。飲み過ぎや食べすぎは避けましょう。
  • 脂っこい揚げ物
    消化に負担がかかりやすく、胃もたれを起こすことがあります。消化のためにエネルギーを消耗するので疲れやすくなるので摂りすぎ注意。
  • 生野菜ばかりのサラダ
    冷たい生野菜は体を冷やしすぎるため、温野菜に変えるのがベター。
  • 辛すぎる香辛料(唐辛子など)
    刺激が強すぎると胃腸に負担をかけることがあり、汗のかきすぎで による脱水のリスクを高めてしまうことも。
  • 糖分の多い清涼飲料水やジュース
    一時的にはエネルギー補給になりますが、血糖値の急激な上下が体に負担をかけるので注意が必要。

揚げ物などの脂っこい食事や、唐辛子の効いた辛い料理も要注意。これらは胃に強い刺激を与えるため、食事のタイミングでは食欲をそそられる可能性がありますが、胃腸への負担も大きいため下痢や消化不良のおそれがあります。

「暑いから冷たいもの」「さっぱりしたものだけ」では、かえって夏バテを長引かせてしまうことも。バランスの良い食事と、温かい汁物やタンパク質を意識的に取り入れることが、夏バテ予防のカギとなります。

夏におすすめしたい食べ物は…

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、逆に夏に積極的に摂取したいものはどんなものがあるのでしょうか?

例えば氷を使った冷たい飲み物ではなく常温の水や麦茶にし、野菜は温かく蒸したり煮たりして食べるのがおすすめ。高たんぱくで消化に良い魚や鶏肉のさっぱりした料理、疲労回復に役立つビタミンB群豊富な豚肉や納豆なども積極的に摂ると良いでしょう。

また、食欲のない時には、食べやすい小分けの食事をこまめにとることで胃腸への負担を減らし、夏バテになりづらい体や、夏バテから回復しやすい体づくりのサポートができます。

夏バテ改善は『食べない』より『選んで食べる』がカギ!賢い食生活で乗り切ろう

夏バテ時は「食べなきゃ!」と思うあまり、冷たい物や手軽な揚げ物など食べやすいものに偏りがち。しかし、体にとって必要なもののポイントは「体を冷やしすぎず、消化に良く栄養のバランスが取れた食事を心がけること」。冷たいだけでなく胃腸に負担をかける食材は避け、逆に温かい料理やさっぱりしていて栄養がしっかり摂れる食材を上手く取り入れましょう。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。