医師「夏は特に注意してください」→実は『白髪と薄毛』を同時に招いてる…やりがちな“NG習慣”とは？【医師が解説】

2025.7.18

夏になるとついついやりがちなのが、強烈な紫外線の下で過ごしてしまったり、汗をかいたまま疲れて寝てしまったり…。実は、これが『白髪と薄毛』の原因となっていることをご存知ですか？皮膚だけでなく、髪の毛も夏のダメージを受けやすいパーツ。

知らず知らずのうちにやってしまう習慣が、年齢よりも早く髪の悩みを呼び寄せているかもしれません。今回は医師の知見をもとに、夏に気をつけたいヘアケアのポイントとやってはいけないNG習慣を解説します。

知られざる夏の髪ダメージの実態とその影響

まず知っておきたいのは、夏の強い紫外線が頭皮や髪に与える影響です。紫外線は肌の老化を促進するだけではなく、毛母細胞（髪の毛を作る細胞）を傷つけ、髪の成長サイクルを乱す原因となります。特にUV-A波は髪の内部まで浸透し、髪の正常な成長を阻害。そのため、薄毛や抜け毛の進行につながるリスクを高めてしまうのです。

また、紫外線を浴びすぎると「活性酸素」という物質が過剰に発生し、頭皮に刺激を与えて白髪の原因になることがあります。活性酸素は本来、体を守る働きもありますが、増えすぎると逆に悪影響を及ぼします。特に日の光が直接当たりやすい分け目や顔まわりに白髪が多い人は、紫外線の影響を受けている可能性があります。

さらに、汗をかくことで頭皮が湿った状態が長時間続くと、雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮環境が悪化。炎症やかゆみだけでなく、毛根へのダメージとなり薄毛を招くこともあります。こうした背景から、夏は「白髪と薄毛」が同時に進行しやすい季節であるといえます。

多くの人が「夏は暑いから帽子をかぶろう」と思いますが、通気性の悪い帽子を長時間着用したままだと蒸れて頭皮環境が悪化し、逆効果になるケースも報告されています。つまり、紫外線対策も頭皮の通気性と清潔を保つケアも、どちらも大切なのです。

やってしまいがちな夏のNGヘア習慣と正しいケア法

夏の頭皮ケアでやりがちなNG習慣には、次のようなものがあります。

1. 強力な紫外線下で無防備に過ごす
帽子をかぶらなかったり、日焼け止めを対策を怠ると紫外線の影響で薄毛や抜け毛、白髪のの原因に。
2. 汗や皮脂を放置したままにする
汗をかいたらすぐに洗い流さず放置すると、雑菌が繁殖し炎症や脱毛を促す可能性があります。
3. 通気性の悪い帽子やヘルメットを長時間使用する
蒸れて頭皮環境が悪化し、炎症やかゆみの原因に。
4. 過度なシャンプーやこすり洗い
髪や頭皮を傷つけるため必要な皮脂まで洗い流し、乾燥と炎症を引き起こします。
5. 保湿不足
頭皮も肌と同様に乾燥するとバリア機能が低下し、ダメージを受けやすくなります。

では、どのように対策すれば良いのでしょうか。まずは帽子や日傘で紫外線を防ぎつつ、通気性の良い素材を選びましょう。夏用のUVカットスプレーも頭皮に使えるものがありますので、活用すると効果的です。汗をかいたらこまめに優しく洗い流し、刺激の少ないシャンプーを使うこともポイント。

また、頭皮用の保湿ローションや美容液を使うことで、頭皮環境を整えやすくなります。毎日の積み重ねが白髪と薄毛のリスクをぐっと減らす鍵です。

＜医師からのポイント＞シャンプーはやりすぎても、逆にやらなさ過ぎても良くないので、1日1回程度しっかり洗えると良いですね。

白髪と薄毛を防ぎながら夏を快適に乗り切ろう

夏は紫外線の影響や汗による頭皮トラブルが増えやすい時期。無意識にやってしまいがちなNG習慣が、白髪や薄毛という2大悩みを同時に加速させることもあります。ポイントは『紫外線予防と頭皮環境の清潔・保湿』の両立。

通気性も良く紫外線防止効果のある帽子や日傘を使い、こまめに汗を流して清潔を保ち、シャンプーや保湿で頭皮をいたわる習慣をぜひ今日から取り入れてください。夏のやりがちなNG習慣をやめて、髪にも頭皮にも優しい生活を実践しませんか？

監修者：PRIDE CLINIC 院長久野賀子（https://pride-clinic.com/）

2017年東京医科歯科大学医学部医学科卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、５年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。