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卵を『冷蔵庫のドアポケット』に入れるのはOK?NG?→管理栄養士が教える“間違った保存法”とは

  • 2025.7.18
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

あなたは卵をどこに保存していますか?多くの家庭では冷蔵庫のドアポケットに入れているのを見かけますが、実はそれが『間違った保存法』かもしれません。

この記事では、管理栄養士の視点から「卵の保存場所」について科学的根拠をもとに解説。冷蔵庫のドアに入れるのはOK?それともNG?正しい保存法を知って、卵を長く安全に美味しく食べるコツを身につけましょう。

冷蔵庫のドアは要注意!卵保存の意外な落とし穴

じつは冷蔵庫のドアポケットは、卵のベストな保存場所とは言えません。その理由は温度変化の大きさと、開閉時の衝撃が挙げられます。

冷蔵庫の庫内と比べて、ドアポケットの部分は開閉の度に外気温の影響を受けやすく、温度が変化しやすいのです。卵は10℃以下で保存すると、鮮度が保ちやすいとされますが、温度変化が大きいと、菌の繁殖リスクが高まります。特に日本の卵は生食用として流通しているため、保存管理が重要です。また、ドアポケットは開閉時の衝撃も受けやすいため、卵の品質維持には向いていません。ドアの開閉による衝撃が原因で、卵が割れてしまう可能性があり、卵殻の内部に細菌が入りやすくなることも指摘されています。

知っておきたいのは「卵は冷蔵庫の奥のほう、できるだけ一定の温度が保たれている場所に置くのが理想」ということです。

いつでも鮮度キープ!賢い卵の保存テクとその背景

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、具体的にどのように卵を保存すればいいのでしょうか?管理栄養士おすすめのポイントをまとめました。

  • 冷蔵庫の奥側に置く:温度が安定していてドアよりも外気の影響や衝撃を受けにくい。
  • 卵のとがった方を下に向けて保存:丸い部分より強度があるのと、細菌を入り込みにくくするため。
  • 買ってきたときのパックに入れたまま保存:パックが割れ防止と他の食品へのサルモネラ菌の付着防止の役割を果たす。

ちなみに海外では、卵に生食用の殺菌処理がされていない国も多いことから、冷蔵庫に入れず常温保存をする習慣もありますが、日本は衛生基準が高く、冷蔵保存するほうが推奨されています。温度が変わりにくい場所を選ぶことは、食中毒予防の観点からもとても重要です。卵を調理する前は常温に戻すと均一に火が通りやすいものの、保存時はしっかり冷蔵で管理しましょう。

卵は冷蔵庫の奥で守ろう!正しい保存で毎日を安心・美味しく

「卵を冷蔵庫のドアに入れるのはOKか?」の答えは、基本的に『NG』です。ドアは温度変化や衝撃があり、鮮度低下や菌の繁殖リスクを高める場所だからです。卵はできるだけ冷蔵庫の奥側で安定した温度のところに、買ったときのパックのまま、とがったほうを下に向けて保存しましょう

正しい保存を心がけることで、食中毒予防はもちろん、卵の美味しさも長持ちします。日々何気なくしていることだからこそ、この機会にしっかり見直してみるとよいでしょう。あなたの食卓においしく安全な卵が届けられますように!


監修者:田辺結姫
管理栄養士。介護老人福祉施設で5年、療養型病院で1年勤務経験あり。
現在も介護老人福祉施設に勤務。食は体を作る重要なものの一つであり、楽しみでもあります。そんな食から、多くの人の健康に携わりたいと考えております。