1. トップ
  2. 「どこまでも不快」「すんごい気持ち悪かった」“あまりにも生々しい描写”に悲痛の声も…「本当に観て」“アドリブ光る”絶賛映画

「どこまでも不快」「すんごい気持ち悪かった」“あまりにも生々しい描写”に悲痛の声も…「本当に観て」“アドリブ光る”絶賛映画

  • 2025.7.19

映画『光』は、原作者の三浦しをんさんが“ものすごい映画”だと語る、強烈で見ごたえがある作品です。観た後はグッタリと疲れてしまう人もいるとか...。観る者に挑んでくる大森監督渾身の137分といわれる作品は、脳に衝撃を残すでしょう。今回は“幽霊より人間のほうがずっと怖い!ホラー・サスペンス作品”5選をセレクトしました。本記事では、第4弾として映画『光』をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

奪う、だます、殺す…“人間の本当の姿”を描いたヒューマンサスペンスストーリー

undefined
(C)SANKEI
  • 作品名(配給):映画『光』(ファントム・フィルム)
  • 公開日:2017年11月25日

あらすじ

黒川信之(井浦新)、美花(長谷川京子)、黒川輔(永山瑛太)の3人は東京の離島、美浜島で育った幼馴染。中学生の頃、信之と美花は恋人関係でした。ある日、島を大災害が襲い、島には3人の幼馴染と数人の大人だけが生き残ります。鬱々と日々を過ごしていたある夜、美花は暴漢にあい、その手から美花を守るために、信之は殺人を犯してしまいます。輔はその一部始終を見ていました。

そして25年後、島を出て信之は結婚し、子供に恵まれ幸せに暮らしていたところ、突然輔が現れます。輔は何も知らない信之の妻の黒川南海子(橋本マナミ)と不倫関係に…。そのころ、美花は女優として活動していました。輔は、美花に対し25年前の真相を持ち出して脅迫をかけますが、それを知った信之は、美花を守ろうとします。一方、輔は幼少のころから大人になった今も付きまとう洋一(平田満)に悩まされており、信之は美花を守るために「自分が洋一を殺す」と輔に持ち掛けます。3人の幼馴染の行きつく先は…。

自分の中にも存在するかもしれない“狂気”について考えさせる圧倒的な作品力

『光』を一言で表すなら“えげつない”。一番のえげつなさは、信之を演じる井浦新さんと、輔を演じる永山瑛太さんの演技力です

「井浦新さんのスッとした顔立ちがより怖さに拍車をかけている」「永山瑛太を嫌いになりそうなほど屈折さを感じた」など、視聴者の声は演技を絶賛しながらも恐怖を感じている様子でした。

また、ストーリーと出演者の演技力はもちろんのこと、使用されている音楽に対しても大きな反響を呼んでいます。

映画を手掛けた大森立嗣監督は、今回は自身の今までの映画の作り方を破壊したい思いがあり“野生”の領域に踏み出しているそうで、その一翼を担ったのがテクノ・ミュージックの世界的巨匠、ジェフ・ミルズさんでした。実際に映画の中では、耳をふさぎたくなる爆音をはじめ、響く重低音、金属ノイズなど、怖さを助長するような“音”がたくさん登場しています。

鬼気迫る強烈なシーン…あの首を絞めるシーンはアドリブだった

井浦新さんと永山瑛太さんの狂気ぶりは、それぞれに素晴らしく、観ていると息をすることを忘れてしまうほど見入ってしまう演技力です。驚いたのは、信之が輔の首を締め上げるシーンがありますが、その行動が井浦さんのアドリブだということ!鬼気迫るシーンに、まさかのアドリブとは…。

そのシーンについて、井浦さんはFILMAGAのインタビューで次のように話しています。

一番びっくりしているのは(首を絞める行為をした)自分自身だったりもするんです。そういうことが「生まれてきたな」と思いました。僕は瑛太くんとの共演を熱望していたんですけど、それが「やっぱり間違いではなかった」という確信を持ったところでもありました。
出典:『映画『光』出会うべくして出会った井浦新×瑛太「お芝居の究極の楽しみを味わってしまった」【ロングインタビュー】』FILMAGA 2021年11月28日配信

自身も驚くほど、役にのめり込んでいたということでしょうね。その迫真の演技になったのも、対峙する永山瑛太さんの影響が大きかったようです。

SNSでは、残酷な描写に「どこまでも不快」「すんごい気持ち悪かった」と驚く声や「本当に観てほしい」「観てよかった」と絶賛の声も。

誰でも持っているかもしれない人間の暴力性、まだ見ぬ自分がいるかもしれません…狂気の中に愛が見える映画『光』、ぜひご覧になってみてください。


※記事は執筆時点の情報です