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「唯一観て後悔した映画」「最後までは無理」“あまりの過激シーン”に視聴者戦慄も…「かなり別格」称賛の声が殺到した至高の一作

  • 2025.7.16

映画『ヒメアノ〜ル』R15指定のホラーサスペンスです。キャストの雰囲気もあり、前半はコミカルな恋愛物語のように感じますが、途中から急にR指定らしい過激な展開に…思わず目を伏せてしまうシーンも!今回は“幽霊より人間のほうがずっと怖い!ホラー・サスペンス作品”5選をセレクトしました。本記事では、第1弾として『ヒメアノ〜ル』をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

サイコキラーの連続殺人鬼の恐怖と切ない結末

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(C)SANKEI
  • 作品名(配給):『ヒメアノ〜ル』(日活)
  • 公開日:2016年5月28日

あらすじ

清掃会社のパートで働いている岡田進(濱田岳)。職場の先輩の安藤勇次(ムロツヨシ)が、カフェ店員の阿部ユカ(佐津川愛美)のことを好きになり、岡田に恋のキューピッドを依頼します。そんな時、岡田はユカのカフェに訪れると、高校で同級生だった森田正一(森田剛)と再会。森田は、学生時代に残酷ないじめを受けていました。ある時、無抵抗な人を殺害したことで、殺人に対して興奮を覚えるようになり、サイコキラーと化してしまっていたのです。ユカは、そんな森田からストーキングを受けていることを岡田に話しました。森田と再会してしまった岡田の運命は…。

猟奇的殺人犯と化した森田剛が怖すぎる…不気味な怪演に視聴者も釘付け!

『ヒメアノ〜ル』は、R15指定で容赦のない暴力描写がありつつ、サイコパスのような不気味さも併せ持つ、人間の怖さを描いています。この映画でその怖さを圧倒的に表現しているのが、森田正一を演じる森田剛さんです。映画の公開直後から「森田剛が怖い」とSNSでも大きな話題を呼んでいます。

「まじで怖すぎるでしょ」「人を殺す森田剛の演技がまじで凄い」「鬼才っぷりで最高」という声が多く届いていて、今までの森田さんのイメージから想像ができなかった役の熱演ぶりがわかります。森田さんが演じる不気味さは、まさに“怪演”といえるでしょう。

また、あまりの過激な描写に「二度と観ることはない」「最後までは無理」「唯一観て後悔した映画」と衝撃を受ける視聴者や「かなり別格」「漫画の実写映画で唯一クオリティ高いと言えるのはヒメアノ〜ルだけ」と絶賛の声も多く見受けられました。

原作と実写化の違いに賛否両論!映画版でしか味わえない恐ろしさも?

『ヒメアノ〜ル』の原作は古谷実さんの同名漫画で、週刊ヤングマガジンに連載されていました。原作ファンは、映画が公開されたことにより、原作との相違に憤りを感じているようです。

「原作は心の底が冷えるほど怖かったけど、映画は絵的に怖いだけで冷めた」「少し話が変わっているだけだけど、世界観が変わったように感じてしまう」というような声が集まっています。

原作と映画で明らかに違う点は、森田が殺人を犯す理由です。原作は動機を曖昧にしていて、映画は学生時代のいじめを原因としています。森田はただの殺人犯ではなく、快楽殺人犯です。そのため、動機が曖昧な方が恐怖感が大きいという意見が見受けられました。

映画の中では森田はもともと普通の少年で、いじめがきっかけで異常になったという、はっきりとした理由を設けています。その点で、原作ファンは不満、映画ファンは理由がはっきりしててわかりやすいという捉え方をしているようです。

しかし、この改変については、監督の考えがしっかりありました。吉田監督はコミックナタリーのインタビューで次のように述べています。

赤ちゃんのときから殺人鬼みたいな人って絶対にいないと信じたいので。でも逆に言えば、どんなにいい人って思われてる人間でも、環境と運が悪ければ誰でも怪物になり得る。
出典:『古谷実ファンの吉田恵輔監督が語る“集大成にヒメノアールを選んだ理由”』コミックナタリー 2016年6月7日配信

確かに、誰でも怪物になり得るという点を考えると、原作とはまた違った恐怖を感じますよね。

衝撃のラストに視聴者呆然…一方で、涙を流した人も!

『ヒメアノ~ル』の結末に驚きの声が。原作と映画では、ラストが大きく改変されていますが、これは監督が意図をもって実行したそうです。吉田監督はシネマカフェネットで次のように語っています。

クライマックスなど、個人的には映画には何かしらエンターテインメントな要素を入れなきゃいけない、だから、原作のシュールな終わり方も好きだったのですが、あえて原作にはなかった森田と岡田が対峙するクライマックスを作ることにしました
出典:『森田剛主演『ヒメアノ~ル』、原作とは違うラストにまさかの感涙?!』シネマカフェネット 2016年5月27日配信

この改変がヒットした視聴者は「まさか泣ける映画だとは思ってなかった、切ない」「森田の気持ちが伝わってきた。最後、涙止まらなかった!」「胸が締め付けられる終わりだった」と感じたようです。

漫画の場合、ラストは唐突で森田が公園で寝ているところを警察官に発見されて終わりです。言葉にするとあまりにもあっけないですが、原作ファンはこの終わり方が漫画を読み終わった後もずっと森田が頭に残り、想像が広がると話しています。

はっきりとしない終わり方ですが、森田がその後死刑になるのか、反省しているのか、ユカを殺せなかった後悔が残っているのかなど、考えさせられるという点では余韻に浸れる時間は長そうです。

原作と映画の終わりが大きく違い、主人公森田の殺人鬼化の背景も違うとなると、別作品としてどちらも楽しめそうですね!ぜひ、両方ともご覧になってみてはいかがでしょうか。


※記事は執筆時点の情報です