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【美容室】 シャンプーのとき 《美容師》 がひそかに気になっている…「頭のポジショニング」問題とは

  • 2025.6.20

客と美容師、お互い気になっている?

美容室のシャンプーのイメージ
美容室のシャンプーのイメージ

美容室でのシャンプー。襟足あたりを洗うときや流すとき、美容師が客の頭をそっと持ち上げる場面があります。このとき客側は。美容師に頭を預けていていいのか、自分で頭を上げた方がいいのか……。些細(ささい)なことではあるものの気になる頭のポジショニング問題。これについて元美容師の筆者が、理由と併せて解説します。

美容室でのシャンプー中、襟足付近を洗ったりシャワーで流したりするとき、頭は持ち上げた方が良いのか、力を抜いて美容師に頭を預けた方が良いのか。お客側の立場でも迷う人は多いかもしれません。

SNSでも、「美容室でシャンプーしてもらうとき毎回、どのくらい力を入れていいのか悩む」「美容師さんの負担にならないように首に力を入れるようにしている」「力抜いていもらって大丈夫ですよって言われるけど、ついつい力入れちゃう」「せっかくなので脱力してます」など、さまざまな意見が見られました。

筆者の体験からしても、襟足を洗うときやシャワーで流すときに、頭を上げてくれる人が多かったように思います。中には、ヒョイッとけっこうな角度で頭を起こしてくれる人もいて、「力を抜いてくださって大丈夫ですよ」と声掛けしたこともありました。

頭の重さは4~6kgほどとされています。4~6kgもある頭を美容師が片手で持ち上げると考えると、と重くて負担が掛かっているイメージがあるかもしれません。しかし、実際は持ち上げるというよりも少し浮かせる、傾ける、頭を支えるといったイメージが近く、頭が重くて大変ということはありません。

ではシャンプーのときどうするのが良いかというと、力を抜いて美容師に頭を預けてもらえる方が実はありがたいし助かります。

襟足を洗ったり流したりする際、美容師の負担を軽くしたいと思ってくれる気持ちはうれしいのですが、お客さまが自分で頭を上げることによって、お客さまに迷惑を掛けてしまう恐れがいくつか考えられます。

どのような“迷惑”かというと、具体的には洋服(襟付近)が濡れてしまう、はねたお湯が頬や耳付近まで飛んでしまう、などです。恥ずかしながら、筆者も経験したことがあります。筆者の場合は「サイドシャンプー」という種類のシャンプー台でしたので、そのときの経験を基に説明します。

まず、美容室にあるシャンプー台の種類として、お客さまの左側に立ってシャンプーするのがサイドシャンプー、そしてお客さまの後ろからシャンプーするのがバックシャンプーです。

襟足付近を洗うときは、片手で頭を上げて反対の手でシャワーヘッドを持ち、シャワーを襟足に近づけることでシャワーの水圧でゆすいでいます。このときシャワーヘッドを持っている手の掌外沿(しょうがいえん、手首から小指の付け根部分あたり)を、お客さまの襟足付近に密着させ隙間ができないようにすることで、シャワーの湯が首の方へ流れないようにしています。

ところが、お客さまが自分で頭を上げると、掌外沿が首から離れシャワーの湯が首の方へ流れやすくなります。また、シャワーの散水板と襟足までの間に距離ができるためシャワーの湯がはねやすくなるのです。

さらに、お客さまが自分で頭を上げてていると、美容師が頭を下ろしたいタイミングで下ろすことができません。

美容師はお客さまの頭を下げるとき、頭を支えている手を下げながら反対の手を首から離しシャワーの向きを変えます。この状態であれば、頭がシャンプー台に降りているため、首の方までシャワーの湯が流れることはまずありません。ですが、美容師のタイミングで頭を下ろせないと、シャワーの向きを変えるタイミングがずれ、お客さまの首の付け根あたりとシャンプー台との間に隙間ができ、シャワーの湯が首から背中に流れ込みやすくなってしまうのです。

シャンプーを担当することが多いのは、アシスタントです。相当数の練習を重ねてテストに合格した後、お客さまのシャンプーを担当するようになります。ただ、慣れないうちは緊張もあり、お客様が頭を上げてくれるなど練習と違う状況になると、上手に対応できないこともあります。筆者も、シャンプーを担当するようになったばかりの頃に焦ってしまい襟を濡らしたり、シャワーのお湯を飛ばしたりしたことがあるのは前述の通りです。

慣れてくるとお客さまが首に力を入れて頭を上げてくれても対応できるようにはなりますが、絶対に襟を濡らさなくなるというわけではありません。やはり力を抜いて美容師に任せてくれた方がありがたいですし助かるのです。

とはいうものの、どうしても気になって力を入れてしまうという人もいるかもしれません。ですが、せっかくのシャンプータイムです。ぜひリラックスして過ごしていただけたらと思います。

(マキタサナエ)

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