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医師「冷感インナーが原因かも」 なぜか肌がかゆくなる→肌トラブルを引き起こす“驚きのワケ”とは?【医師の監修】

  • 2025.7.14
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

夏の暑い時期やスポーツ時に人気の「冷感インナー」。涼しさを感じられるので愛用している人も多いですよね。でも、最近肌がなんだかかゆい…そんな経験はありませんか?実は、その肌トラブル、冷感インナーの「繊維」が原因かもしれません。

意外と知られていない冷感インナー特有の素材と、それが肌に与える影響についてわかりやすく解説していきます。

冷感インナーと肌荒れの関係性とは?

冷感インナーは、着るとすぐにひんやり感じる特殊な繊維や加工が施されています。ポリエステルやナイロンといった合成繊維を多く使い、そこに吸湿発散性接触冷感を高めるための加工が加えられているんです。

たとえば、冷感機能を高める繊維は、通常よりも熱伝導率が高い素材や加工を使用しています。これによって肌から熱を逃がしやすくなるのですが、場合によっては肌の水分蒸散が早くなり乾燥や刺激を感じることも。

大半の人は問題ありませんが、肌が弱い人や子どもや高齢者の場合、加工剤に含まれる化学物質などが刺激になる場合があるのです。また、ポリエステルやナイロンは天然繊維などとと比べて通気性や吸湿性が劣るため、汗が肌に残りやすくムレやすいことも肌トラブルの原因となっています。

こうした複数の要素から、冷感インナーを着用すると「かゆみ」や「かぶれ」といった症状を引き起こす場合があります。

予防策は?冷感インナーとうまく付き合うポイント

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、どのような人が冷感インナーの繊維による症状を起こしやすいのでしょう?敏感肌の方はもちろんですが、アトピー性皮膚炎の既往があったり、普段から化学繊維の服で肌のかゆみを感じやすい人は注意が必要です。さらに、暑い環境で汗をかきやすい場合は、冷感インナーの素材が肌に合っていても汗と繊維の摩擦で肌荒れが進むこともあります

これを避けるためのポイントは以下の通りです。

・冷感インナーを購入するときは、使用されている材料を確認する
・タグや商品説明の「敏感肌対応」などの表示をチェックする
・使い始めは短時間の着用から様子を見る
・インナーはこまめに洗濯して汗や汚れを残さない
・汗をかいたら早めに着替える

また、もしかゆみや赤み、湿疹などの異変があれば無理をせず使用を中止し、症状が続くなら皮膚科で専門的な相談をすることをおすすめします。

近年では肌あたりをソフトにする冷感インナーも市場に増えています。こうした商品は皮膚への負担を抑えながら冷感効果を維持できるため、肌トラブルを起こしにくい選択肢として注目されています。

要は「自分の肌質や使用環境に合ったものを見極める」ことが大切。ご自身の体調や肌の反応をしっかり観察しながら、適切な冷感インナーを選ぶのが賢い使い方です。

<医師からのポイント>アトピー性皮膚炎や肌が敏感な方は綿100%が向いていると感じます。化学繊維は効果がある分、成分が特殊なので上手に使い分けたいです。

冷感インナー選びで後悔しないために

冷感インナーの繊維が原因でかゆみやかぶれが起きるケースがあります。そのため、「肌に優しい素材選び」が欠かせません。特に敏感肌や肌トラブルを感じている方は、商品の成分や口コミをよく確認してから購入するのがおすすめです。

もし肌のかゆみが気になったら早めに使い方を見直し、必要なら専門医に相談してください。快適に着られるインナーを選んで、夏やスポーツシーンを思い切り楽しみましょう。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。