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医師「やらないで」 蚊に刺された後に注意して→やってはいけない“NG行動”とは【医師の監修】

  • 2025.7.12
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

夏になるとやってくる蚊。ほんの一瞬の刺し跡でも、そのかゆみは長引き、ついつい掻いてしまいがちですよね。でも、医師が警告する「避けるべきNG行動」があるんです。

今回は、蚊に刺された後にやってはいけない行動を詳しく解説しつつ、正しいケア方法もお伝えします。知らずにやってしまうと悪化することもあるので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

なぜ蚊に刺された後の行動が大事?

蚊に刺された後、最初に感じるのは「かゆみ」です。このかゆみに耐えきれずに掻いてしまうと、皮膚が傷つき炎症が悪化することがあります。医師が特に警告するのは「掻きむしる」こと。掻きむしることで、傷口からばい菌が入ってしまい、化膿や皮膚炎を引き起こすことがあるからです。さらに、過度な刺激はアレルギー反応を強め、症状が長引く原因にもなります

また、かゆみを抑えるためと考えてアルコールを塗ったり、水で洗い過ぎる行動も要注意。アルコールは皮膚の乾燥を招き余計に刺激を与え、水で頻繁に洗い流す行為は皮膚のバリア機能を低下させてしまうのです。

正しいケアはこれ!

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、蚊に刺された時にはどんな行動が正解なのでしょうか?まず重要なのは、刺された場所を清潔に保つことぬるま湯でやさしく洗い、菌の侵入を防ぎます。かゆみが強い場合は、市販のかゆみ止め薬(抗ヒスタミン軟膏やステロイド外用薬など)を使うと効果的です。

掻くのを防止するためには、爪を短く切っておくことや、かゆい部分を冷やすのもおすすめ。冷却すると血流が穏やかになり、かゆみや腫れが和らぎます。特に子どもや、皮膚に炎症がある場合は掻きむしることでトラブルが大きくなりやすいため、注意深くケアしましょう

重症になると、刺された部分が腫れて水ぶくれができたり、熱や痛みを伴う場合があります。その時は自己判断せず、医療機関を受診するようにしてください。特に熱帯地域への旅行後は、蚊を媒介とする感染症が疑われることもあるため要注意です。

<医師からのポイント>ステロイド剤や抗ヒスタミン剤を活用するのが良いと思います。蚊が媒介する特殊な感染症がある地域に行く場合は、事前に予防接種をして、刺されたら焦らず医療機関を受診すると良いです。

蚊に刺された後は焦らず正しいケアを!

蚊に刺されたら、とにかくかゆみを抑えたくて掻きむしったり刺激を与えたりしがちですが、それが実は症状を悪化させるNG行動だということをぜひ覚えておきましょう。清潔に保ち、かゆみを抑える薬や冷却を活用し、無理に掻かないことが大切です。

薬を使っても症状が改善しない時や、水ぶくれ・発熱・強い痛みが出た場合は早めに医師に相談してください。正しい知識で適切に対応すれば、かゆみも早く治まるでしょう。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。