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医師「肩こりの原因かも」→寝ている間の『バンザイ』…医師が教える“NGなワケ”とは【医師の監修】

  • 2025.7.8
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

寝ている間に無意識に手を「バンザイ」していること、ありませんか?気持ちよさそうに見えるこの姿勢、じつは肩こりの原因になっている可能性があるんです。

医師も警鐘を鳴らすほどの「NGな寝姿勢」、なぜ悪いのか、その理由や肩こりとの関係性をわかりやすく解説します。寝起きに肩が痛かったり、首がこるという方は必見の内容ですよ!

寝ている間の「バンザイ」はなぜ起こる?肩こりとどんな関係があるの?

バンザイ寝」は、寝ている間に無意識に腕を頭の上に上げて眠る姿勢のこと。リラックスして手を伸ばしているように見えますが、実は肩や首の筋肉には結構な負担がかかるため、肩こりの原因となりやすいんです。肩関節はいくつもの筋肉や神経が複雑に絡み合っている部分。腕を上げると筋肉が引き伸ばされやすく、一晩中この状態が続くと肩や首周りの筋肉が硬くなりやすいことがわかっています。

また、寝返りをうつ回数が少ない方や、寝具の硬さが合っていない方は、この「バンザイ寝」を続けてしまいやすい傾向も。結果として肩こりや首こりの症状が慢性化し、朝起きたときに痛みや違和感を感じることも増えてしまうのです。

医師が教える「バンザイ寝」がNGなワケ

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

医師によると、肩こりの原因を減らすカギは正しい寝姿勢にあります。腕を頭の上にあげる「バンザイ寝」は、肩と首の筋肉を緊張させやすく、血管と共に神経の圧迫も引き起こします(胸郭出口症候群)。これにより筋肉の疲労物質が溜まりやすくなり、こりや痛みにつながるのです。

改善方法としては、まず寝る時の姿勢を意識することが大切。仰向けで手を体の横に置くか、自然に楽な位置に置くのが理想的です。もしどうしても腕を上げてしまうクセがある場合は、枕の高さや硬さを見直しやマットレスの見直し、肩周りをやわらかくするストレッチを寝る前に取り入れると効果的。寝具や枕選びの際には肩や首をしっかり支えられるものを選ぶと良いでしょう。

さらに、肩こり対策には日中の姿勢を気をつけることも重要。デスクワークやスマホの長時間使用で肩がこりやすい方は、定期的に軽いストレッチや肩甲骨回しをして血流を促しましょう。肩甲骨を回す際は、肩関節を回すのではなく、肩甲骨を意識して回すのが重要になります。肩関節中心に回すと痛めることがあります。

寝ている間の姿勢だけでなく、日中の習慣も肩こり改善には欠かせません

ぐっすり眠るための肩にやさしい寝姿勢とケア

寝ている間の「バンザイ姿勢」が肩こりと深い関係にあることをご理解いただけたでしょうか?身体の疲れを取るための大切な睡眠時間だからこそ、肩や首に負担をかけない姿勢づくりがとても大切です。

おすすめは、仰向けで腕を自然に体の横に置き、肩まわりの筋肉をリラックスさせること。枕の高さは、一般的には首のラインが自然なカーブを描く程度がベストです。寝る前の軽いストレッチや、お風呂で肩を温めて血流を良くすることも肩こり防止につながります。また、ずっと同じ姿勢でいるとこわばりが出るため、適度に寝返りがうちやすい寝具選びも重要です。

もし肩こりが長引く、寝起きに痛みが強いなど気になる場合は、医師や専門家に相談してみましょう。

寝ている間の「バンザイ」は肩こりのもと!今すぐできるケアで快眠を

無意識にしてしまいがちな寝ている間の「バンザイ」は、肩や首の筋肉に負担をかけて肩こりの原因になりやすい悪習慣です。腕を自然な位置に置く寝姿勢、適切な枕選び、寝る前のケアが肩こり対策には効果的

日中の姿勢管理も合わせて心がければ、肩こりの改善や予防につながる可能性があるため、これらのポイントを実践してみてくださいね。


監修者:鞆 浩康(とも・ひろやす)

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整形外科医
オルソグループ会長

大阪府出身。高知医科大学医学部卒業後、岸和田徳洲会病院や大阪市立大学附属病院で整形外科医として経験を積む。手技療法に強い関心を持ち、2004年12月24日にオルソグループを設立。「医療と健康を通じて、笑顔と元気を届ける」を理念に掲げ、健康寿命の延伸と平均寿命との差を縮めることを使命とし、休息・栄養・運動・手技療法・地域医療を連携させた「究極の医療グループ」を目指して活動している。
オルソグループ:https://ortho-g.co.jp/