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皮膚科医「やらないでほしい」→実は『いちご鼻』を悪化させる…良かれと思ってやりがちな“NG習慣”とは?【医師が監修】

  • 2025.7.2
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

『いちご鼻』は毛穴の黒ずみや汚れ、毛穴の開きで鼻の毛穴が目立ってしまうお悩みのこと。鏡を見るたびに気になってつい触ったり、角栓を無理やり押し出してしまうことはありませんか?実は、良かれと思って続けているスキンケアやケア習慣が、逆にいちご鼻を悪化させてしまうことも。

今回は皮膚科医が「やらないでほしい」と警鐘を鳴らす、いちご鼻にありがちなNG習慣を詳しく解説します。

いちご鼻になってしまう原因とは?

いちご鼻とは、主に鼻の毛穴が黒ずんで見える状態を指します。これは毛穴に詰まった皮脂や古い角質が酸化して黒く変色していることが原因です。単なる汚れとは違い、こすったり洗いすぎたりしてもすぐに改善しません

毛穴は皮脂を排出する器官ですが、過剰な皮脂分泌やターンオーバーの乱れで角質が厚くなると、毛穴の出口が詰まってしまいます。そこに皮脂が溜まると空気に触れて酸化し、黒い点となって見えてしまうわけです。いわば目に見える皮脂の詰まりともいえます。

また、いちご鼻にはその他にも色素沈着や皮膚の凹凸による影が影響することも。メイクや汚れと混ざって悪化しやすいため、丁寧なケアが大切です。

いちご鼻を悪化させる誤った習慣…

いちご鼻が気になって目立たなくしようとさまざまなケアを試している人も多いはず。しかし、間違ったケア方法が原因で悪化することも多いんです。たとえば「角栓を無理やり押し出す」「過度なスクラブ洗顔」「頻繁な毛穴パック」などは、肌に負担がかかり炎症や毛穴の拡張を招き、逆効果になりやすいのです。

また「過剰な洗顔」もいちご鼻の改善には逆効果。必要以上に皮脂を取り除きすぎると、肌が乾燥してバリア機能が乱れ、余計に皮脂が分泌されてしまいます。これによって毛穴汚れがさらに悪化し、いちご鼻の症状が出やすくなる悪循環に。さらに、「強い成分の角質除去薬やピーリング剤」を頻繁に使うと、肌が敏感になり、かえって毛穴が目立つリスクもあります。

いちご鼻対策で知っておきたいこと

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、どうすればいちご鼻を悪化させずにケアできるのでしょうか?まずは『やりすぎないこと』が大切。肌に負担をかけず、毛穴汚れを穏やかに落とすことを意識しましょう。たとえば、刺激の少ないクレンジングや洗顔料を使い、ぬるま湯で優しく洗うのが基本です。週に1~2回の頻度で、細かい粒子のスクラブや酵素洗顔を用いるのもおすすめですが、あくまで控えめに。

また、毛穴パックは一時的に角栓が取れてスッキリ感じますが、肌への負担が大きく、頻繁に使うと毛穴が開いて目立つ原因に。使用は月1回程度に留め、必ず保湿もセットで行いましょう。さらに、バリア機能を守る保湿も重要。水分を肌に与え、ふっくらした肌状態をつくることで皮脂の過剰分泌を抑え、毛穴の目立ちを防ぎます。

皮脂の分泌バランスが整ってきたら、ビタミンC誘導体などの美容成分が配合された化粧品も選択肢。これらは皮脂抑制や黒ずみ解消に役立つとされ、継続的に使うことでいちご鼻の改善が期待できます。何より、焦らずじっくりと肌と向き合い、無理のないケアを続けることがポイントです。

<医師からのポイント>ピーリングは専門店などで知識をもった施術者にやってもらったほうが良いかもしれません。定期的に通える美容皮膚科クリニックで肌管理もおすすめです。

やりすぎや無理矢理取るのは要注意!

いちご鼻の悩みは多くの人が抱える身近な肌トラブルですが、つい焦って自己流のケアを過剰にしてしまいがち。

皮膚の専門家の意見によると、「毛穴汚れを強引に取り除こうとする行為こそ一番の敵」とのことです。肌はとても繊細で、丁寧な扱いがなにより重要。自分の肌質を理解し、適度な洗顔と保湿を基本に、刺激の強いケアは控えることが美肌への近道です。

また、睡眠不足やストレス、不規則な生活習慣は皮脂のバランスを乱し、いちご鼻を悪化させる要因にもなるため、生活面の見直しも欠かせません。皮膚科医の診察を受けて自分に合ったケア方法を相談するのも賢い選択。正しい知識とケアでいちご鼻を改善させていきましょう。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。