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『大根の皮』剥く?そのまま食べる? どっちがいいか、管理栄養士に理由も含めて聞いてみた

  • 2025.6.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

さまざまな料理に使える大根。そんな大根の皮、みなさんはどうしていますか?「皮は固いから剥く」「皮ごと食べて栄養も摂る」など、意見が分かれやすい部分です。

今回は管理栄養士の視点から、皮を剥くメリットとデメリットや注意点について詳しく解説します。

大根にはどんな栄養が含まれているの?

大根に豊富に含まれている主な栄養素は、食物繊維、ビタミンC、消化を助けるジアスターゼ(消化酵素)、そしてカリウム等です。食物繊維は腸内環境を整え、便秘解消に役立ちます。ビタミンCは免疫力をアップさせ、美肌効果も期待できるため、風邪予防や美容にも嬉しい栄養素といえます。

ジアスターゼは消化酵素の1つで、特に脂っこい食事の消化を助ける働きが。さらに、カリウムは体内の余分な塩分を排出し、高血圧予防にも役立つといわれています。

ビタミンCや消化酵素などは、長時間過熱をすると効果が減ってしまいますが、加熱後の大根にもカリウムや食物繊維などは残っているため、栄養がなくなるわけではありません。

大根の皮を剥くかそのまま食べるか、判断のポイントと注意点

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

まず、大根の栄養は中身よりも皮の部分に多く含まれているため、大根の栄養を効率的に摂取するには、皮ごと調理するほうがおすすめです。

それでは実際にどうすれば良いのかを考えてみましょう。まず農薬や汚れのリスクが心配な場合は、念入りに洗うのは必須。流水でこするように洗ったり、食品用ブラシを使うことでほとんどの汚れを落とせます。無農薬やオーガニックの大根ならこのリスクは低くなりますので、皮ごと使いやすいでしょう。

次に、皮の固さや食感について。大根の皮は、厚みや部位によって硬さが変わり、料理によっては口当たりが気になることもあります。煮込み料理やスープなど時間をかけて調理すると柔らかくなるので皮も一緒に食べやすくなります。大根の皮のきんぴらや、味噌汁の具、大根おろしごと焼き魚に添えるなど、皮ごと使うアイデアは実はたくさんあります。

一方で生で食べる場合や、サラダなど食感を活かしたい時は気になる方がいるかもしれません。苦手な場合は薄く剥くなどの対策を取りましょう。

まとめると、管理栄養士の視点では「しっかり洗って皮ごと調理するのが基本的なおすすめ。ただし料理や好みに応じて皮を薄く剥くのは問題なし」と考えられます。

料理によってさまざまな方法を試してみて!

大根の皮を剥くかどうかは「衛生面や味の好み」と「栄養を摂る価値」のバランスで判断するのがベストです。皮には栄養素が集まっているためできれば皮ごと食べたいところ。一方、料理によっては味が染み込みづらかったり、食感が気になる場合もあるため、どんな料理にするかによって決めましょう。

管理栄養士のおすすめは「基本は皮ごと食べること、ただし清潔に扱うことが前提」です。今度大根を使う際は、ぜひ皮も活用してみてくださいね。


監修者:西島 理衣(管理栄養士)
千葉柏駅前胃と大腸肛門の内視鏡日帰り手術クリニック健診プラザ所属の管理栄養士。子どもから大人までの食育と栄養指導に携わり、「薬だけに頼らない健康づくり」をサポート。日常生活で実践しやすい食事アドバイスを得意としています。食事から始める健康づくりを、千葉柏駅前健診プラザでお手伝いします。