1. トップ
  2. 『会議で評価される人』は密かに使っている…「何か質問はありますか?」ではない、“一流の締め方”とは?【プロが解説】

『会議で評価される人』は密かに使っている…「何か質問はありますか?」ではない、“一流の締め方”とは?【プロが解説】

  • 2025.6.25
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「何か質問ありますか?」という一見親切な一言が、実はコミュニケーションの成功を妨げているかもしれません。多くのプレゼンテーションや会議の締めに聞かれるこのフレーズ、一見特に問題がないように思えますが、実は多くの人が心の奥で警戒心を強める瞬間です。なぜこの問いかけで場がいまいち盛り上がらず、沈黙が流れるのか、そしてどうすればより良い対話空間を創り出せるのかを探ってみましょう。

その場が凍りつく「質問ありますか?」

「何か質問ありますか?」という言葉を発するシーンは多くの職場や学びの場で目にします。

このフレーズが出ると、多くの人が躊躇してしまうことが少なくありません。質問すること自体が一種のチャレンジであること、また質問をすることで自分の知識不足を露呈することを恐れる人も多いのです。

そのために周りの空気を読んでしまい、結果として沈黙が流れることになります。ここでの課題は、ただ質問を受け付けるのではなく、質問を引き出しやすくするための工夫をどうするかという点です。

質問を呼び起こす一流の場作り

沈黙の場を打破するためには、もっと踏み込んだアプローチが必要です。

一流の場づくりでは、参加者が自然に疑問符を浮かべ、それを口に出したくなるような環境が提供されます。例えば、具体的なシナリオを提示して「あなたならどうしますか?」と聞くことで、参加者が自らの視点で考える余地を与えるのです。

また、オープンな質問や間接的なアプローチも効果的です。例えば、「このプロジェクトの他に気になる点はありますか?」など、自由な意見交換を促すスタイルに変えると、参加者はさらにリラックスして話しやすくなります。

監修者コメント:
他にも「もし〇〇だったらどう感じますか?」など、“逆質問”や“未来志向の問いかけ”も参加者にとって答えやすく有効です。質問を引き出すためには、発言に対して否定せず、味方であるというスタンスで感謝や承認を示すことが重要です。

肯定的なフィードバックを意識すると、参加者はより大胆に意見を表現するようになります。これが結果として建設的な議論へとつながり、より良い理解や新しいアイデアの創出に結びつくのです。

一流の場づくりに必要なのは?

総括すると、「何か質問ありますか?」という表面的な問い掛けを超え、参加者が自らの考えを素直に共有できる環境を作ることが一流の場づくりに重要です。

具体例やオープンな質問、心理的安全性の確保を通じて、自然な対話を促進するのが成功への鍵と言えるでしょう。こうした工夫を凝らすことで、会議やプレゼンテーションが単なる情報伝達の場から、知識とアイデアが交わるクリエイティブな空間に生まれ変わります。

次回、あなたが「何か質問ありますか?」と言いそうになったら、ぜひここで紹介したアプローチを思い出してみてください。より豊かな対話があなたを待っています。


監修者:株式会社マーケティングフルサポート代表 仙道達也

脳科学、行動経済学や心理学、NLPなどを組み合わせた独自のコーチング技術「アート・シフト・コーチング」を開発。コーチング文化を世界に広めるため、起業家や経営者のほか、セラピストや会社員など様々なキャリアをもつ受講生のキャリア支援やビジネスサポートを行う。