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「なんですぐ浮気するの」「ぶん殴りたくなる」“ゲスすぎる展開”に憤慨する声も…だけど称賛を集めた名ドラマ“驚きの制作秘話”

  • 2025.6.24

名作と言われるドラマの中には、私たちにさまざまな問いを投げかける作品があります。今回は、そんな“考えさせられる名作”を5つセレクトしました。本記事では第4弾として、ドラマ『あなたには帰る家がある』(TBS系)をご紹介します。夫婦のすれ違いが招いた“修羅場”の先に、4人の男女が見つけた“本当の居場所”とは――?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

「仕事にも家事にも協力しない夫」に限界…主婦が直面する“報われなさ”と孤独

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(C)SANKEI
  • 作品名:ドラマ『あなたには帰る家がある』(TBS系)
  • 放送期間:2018年4月13日 - 6月22日
  • 出演:中谷美紀(佐藤真弓 役)

主婦の佐藤真弓(中谷美紀)は、夫の秀明(玉木宏)と中学生の娘との3人暮らし。娘の中学進学を機に、結婚後初めて働きに出ることを決意します。しかし、夫の秀明は家事にも真弓の仕事にも非協力的です。

そんな中、秀明が働くモデルハウスに茄子田太郎(ユースケ・サンタマリア)と妻の綾子(木村多江)が見学に訪れます。家庭的で穏やかな綾子は、真弓とは正反対のタイプの女性。秀明はそんな彼女に強く惹かれ、一方の綾子もまた、秀明との出会いに運命を感じていました。

真弓が家族のために懸命になればなるほど、秀明は家庭に息苦しさを募らせていきます。そしてついに、綾子との“越えてはならない関係”に足を踏み入れてしまうのでした――。

リアリティ溢れる脚本の制作裏側- 100人の“オンナの本音”

このドラマは、直木賞受賞作家・山本文緒さんの同名長編小説が原作です。2003年に斉藤由貴さん主演でドラマ化された作品を、より現代的な視点でリメイクしています。SNSでは「このドラマ最高に面白かった」「是非いろんな人に観てほしい」といった称賛の声が続出。

そんな本作、公式サイトによると制作にあたり、100人以上の女性に“夫”“子育て”“仕事と家事の両立”を徹底リサーチしたのだとか。そこで寄せられた“オンナの本音”が、セリフやエピソードに反映されています。だからこそ“リアリティ溢れる脚本”が生まれ、視聴者を魅了しているのですね。

このドラマの魅力は、単なる不倫や家庭崩壊の物語ではなく、ふと「あの場面、私たちの家でも起こりうるかも」と思わせる、“自分ごと感”にあります。

「怖すぎる」…SNSが震撼した修羅場

このドラマの見どころの1つは、木村多江さん演じる不倫妻・綾子の熱演。家族に尽くしてきたはずの綾子が不倫の恋に溺れ、次第にストーカーのような行動をとるようになります。

妻の真弓に「妻の務めを果たさないくせに」「あなたじゃ癒してあげられない」と詰め寄り、秀明への執着を「私、あなたを手放せない。たとえ、あなたに嫌われても。愛しているんだもん…」と“純粋な愛”として押しつける姿は、不気味そのものです。

低い声と細身の佇まいから放たれる圧倒的な存在感。木村さんならではの怪演が光る役どころにSNSでは「木村多江さん怖すぎる」「ほんまムカつくな木村多江大好きなのに演技上手すぎて腹立つ」など、その怪演への声が相次ぎました。

一方、茄子田太郎役のユースケ・サンタマリアさんは、「いい生活ができるのは誰のおかげだ?」と繰り返すモンスター夫を熱演しています。「男が稼ぎ、女は家を守る」という価値観を押し付けたり、店員に横柄な態度をとったりと、その言動の端々に時代錯誤なモラハラ夫を体現しました。

「理解に苦しむ」の声も…それでも「感謝とか忘れずにいないとな」考えさせられる名作

本作については「結婚なんてするもんじゃない」「なんですぐ浮気するの」「理解に苦しむ」「ぶん殴りたくなる」など、不倫やモラハラに、怒りをみせる声も見受けられました。

その一方で、「ちょっとした出来心で大切なものが壊れていく。感謝とか忘れずにいないとな」「おかえりとか大丈夫?とか言ってくれる人、場所じゃなくてそういう相手が帰る家なんだなあ」というコメントには、日常のありがたさや、そばにいる人の大切さに気づかされたという思いが込められています。

夫婦のすれ違いをリアルに描きながらも、忘れかけていた大切な日常や家族の絆に想いを向けさせる――そんな作品だからこそ、“考えさせられる名作”として語り継がれているのでしょう。


※記事は執筆時点の情報です