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歯科医師「悪化するかも」 歯周病の人は気を付けて…なるべく避けたい『NG食品』とは【医師の監修】

  • 2025.6.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

最近、歯ぐきが腫れたり出血したりしていませんか? その症状、もしかしたら歯周病のサインかもしれません。歯周病は日本人の成人のおよそ8割がかかっているとも言われ、放置すると口の健康だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼすことがわかっています。そんな歯周病の悪化を防ぐためには、普段の食生活が大切です。

そんな中できるだけ避けたい『NG食品』があります。今回は、歯科医師も警告するその食品と理由について、わかりやすく解説していきます。

歯周病と食べ物の関係性

歯周病は、歯の周りの組織に炎症が起き、進行すると歯を支える骨が溶けてしまう怖い病気です。しかも、糖尿病や心疾患などの全身疾患とも関連があることが近年の研究で明らかにされてきました。だからこそ、早めの対策が欠かせません。では、なぜ食べ物が歯周病の悪化に関わるのでしょうか?

それは、糖分や刺激の強い食品が口の中に入ることで、間接的に炎症を更に悪化させる可能性があるからです。例えば、甘いお菓子や飲み物は口内の細菌のエサとなりやすく、プラーク(歯垢)を増やします。さらに、炎症などを起こしやすい、刺激物・辛いもの・熱すぎるものなどは血流の増加で一時的に炎症反応が強まるため、できるだけ避けた方がよいでしょう。

特に注意したいNG食品とは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

それでは具体的に、歯周病の人が避けたほうがいい食品をご紹介しましょう。

  1. 砂糖たっぷりのスイーツやジュース
    砂糖やネバネバして歯に付きやすい食べ物は、歯周病を間接的に悪化させやすいので注意が必要です。例えばキャラメルなどが代表的です。また、菓子パンなどもこういった部類に入るので食べ過ぎには注意しましょう。
  2. 刺激の強い食べ物
    辛さや暑さなどで刺激の強い食べ物は、口内の炎症を悪化させる可能性があります。熱すぎるものは冷ましてから、過度に辛いものを摂取するのも控えたほうがよいでしょう。

この他にも加工食品は、栄養バランスが悪く免疫を下げる原因となるため、栄養バランスを考えた食生活を心がけましょう。

では、歯周病の人におすすめの食品は何でしょうか?歯周病による歯茎の腫れや痛みを抑えるため、補助的な効果として抗炎症の作用がある食べ物がおすすめです。ネギ・ニラ・にんにくなどは特におすすめです。ただし、これらも食べ過ぎは控え、適切な量を摂取してください。

食べ物以外の対策

歯周病の悪化を防ぐには、歯磨きや定期的な歯科受診はもちろん、食生活の見直しも重要です。食後は、うがいや丁寧なブラッシングで口内を清潔に保つことで、炎症を抑えることができます。

また、喫煙も歯周病の大敵ですので、併せて禁煙を検討しましょう。ストレスや睡眠不足も免疫力低下に繋がり、歯周病の悪化を招くことがあるため、健康的な生活習慣全体を見直すことが大切です。

食事と生活習慣を見直そう

歯周病は決して放っておいてよい病気ではありません。悪化すると治療が長引き、最悪の場合は歯を失うことにもつながります。歯科医師が指摘するように、甘いものや刺激物といった『NG食品』を避けることは、歯周病の進行を抑える重要なポイントです。

毎日の積み重ねで歯周病の悪化リスクを下げ、いつまでも自分の歯で食事を楽しめる未来を手に入れましょう!もし気になる症状がある方は、早めに専門医に相談することもお忘れなく。


監修者:まつむら⻭科クリニック 院⻑ 松村賢(まつむら・けん)

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「いつまでもおいしく食べる」をモットーに、2015(平成27)年に地元である宮城県大崎市に「まつむら歯科クリニック」を開院。歯周病治療などの予防歯科を中心とし、保険診療・審美歯科・ホワイトニング・インプラント・義歯(入れ歯)・摂食嚥下リハビリテーション・訪問診療など、幅広い診療を行っている。
<経歴>
奥羽大学⻭学部卒(医師免許取得)東北大学大学院⻭学研究科博士課程修了(歯学博士)
仙台市内⻭科クリニック 分院⻑
まつむら⻭科クリニック開院