医師「なるべく避けて」→実は『シミ』を悪化させている…意外と知らない“NGな食品”とは？【医師の監修】

2025.6.9

日焼け止めもばっちりで、スキンケアにも気を使っているのに、なぜかシミが増えてくる…そんな経験ありませんか？もしかしてこの食品が原因かも…。今回は、医師が警告するシミを増やしてしまうかもしれな『NG食品』について詳しく見ていきましょう。

シミと『糖化』の意外な関係性

シミのもっとも一般的な原因は、メラニンの生成増加です。紫外線を浴びると、皮膚は自然とメラニンを生産して肌を守ろうとしますが、これが過剰になるとシミとして定着します。しかし、これだけがシミの原因ではありません。ここで登場するのが『糖化』と呼ばれるプロセスです。

糖化とは、私たちの体の中で糖分とタンパク質が結びついて生成される化学反応のことです。通常、食べ物として糖を摂取した際にはエネルギーとして消費されますが、余分な糖が体に残ると、これがタンパク質と結びつき『AGEs（最終糖化産物）』という物質を生成します。このAGEsは肌の弾力性を低下させ、さらにメラニンの生成を刺激してしまうことがあるのです。その結果、シミができやすい肌環境を作り出してしまいます。

そのため『糖化』しやすい食品を大量に摂取しないように気をつけることが大切です。

『糖化』しやすい食品は…

糖化によるシミを防ぐためには、普段の食生活や生活習慣に気をつけることが大切です。まず心がけたいのは、糖分の摂取量を適度にコントロールすることです。

糖化の原因となる糖には、果糖とブドウ糖の2種類があります。さまざまな食品に含まれる砂糖とタンパク質が胃腸で吸収される際に、消化酵素によってブドウ糖へ変化します。

果糖はブドウ糖の10倍以上のスピードで糖化するといわれており、フルーツをそのまま食べる分には問題ありませんが、果糖だけを抽出して作られた甘味料を過剰摂取するのはなるべく避けましょう。甘味料はスポーツドリンクやカフェラテなどのコーヒー飲料、ジュース、ドレッシングなどにも入っています。

商品を購入する際には成分表示を確認し、「ブドウ糖果糖液糖」や「高果糖コーンシロップ」などの記載があるものはなるべく避けるのがよいでしょう。もちろん完全にNGというわけではなく、過剰な摂取を控えることで糖化を防ぐことができます。できるだけ無糖のものを選んだり、お茶や水などを選ぶようにしましょう。

また、適度な運動も体内の代謝を促進し、余分な糖分の消費を助けるため、日々の運動習慣を見直してみるのも良いでしょう。

NGな食品を避けて美肌を手に入れよう！

シミの裏に潜む糖化の仕組みと、糖化を進行させる食品との関係について理解していただけたでしょうか。日々の食生活を少しずつ改善することで、シミや肌の老化を防いできましょう。もちろん、適度な運動や十分な睡眠も大切です。

糖化を防ぐサプリメントもあるため、医師などと相談の上、体の内側からも外側からも、しっかりケアをして、健康的な肌を手に入れましょう。

監修者：PRIDE CLINIC 院長久野賀子（https://pride-clinic.com/）

2017年東京医科歯科大学医学部医学科卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、５年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。