管理栄養士「逆効果かも」→『糖質制限』をしても体重が減らない…実は“制限しないほうがいい食材”とは？！【プロが解説】

2025.6.9

最近話題の糖質制限ダイエット。初めてみたはいいけど、期待していたほど体重が減らない…そんな経験をした人も多いのでは？実は、糖質を制限しても体重減少が思うように進まない原因があるんです。

今日は、管理栄養士の視点から、意外に逆効果になりがちな"制限しないほうがいい"食材についてお話しします。

糖質制限の影の主役、それは「食物繊維」だった！

糖質制限を始める時、多くの人がまず避けるのはお米やパン、パスタなどの主食ですよね。でも、それと一緒に制限されがちなのが「食物繊維を含む食品」なんです。そして実はこの食物繊維がダイエットには重要な役割を果たします。

糖質を極端に制限することにより『低血糖』と呼ばれる状態になり、頭痛、めまい、イライラ、倦怠感など様々な症状が出てきます。眠くなってしまったり、集中力が続かなくなったりと、日常生活に影響が出ることも。また、炭水化物の摂取量を減らすことでメリットがある分、水分や食物繊維の量が減るため、便秘になることがあります。

食物繊維腸内の善玉菌のエサになります。これが腸内環境を整えてくれ、健康的な代謝を促します。また、食物繊維は血糖値の急激な上昇を抑え、過食を防いでくれます。例えば全粒穀物や豆類、野菜、果物は食物繊維が豊富。糖質制限だからといってこれらを避けると、かえって体重が減りにくくなることも少なくありません。

糖質制限中でも食べてOK！おすすめ食材とは

糖質の全てが悪者ではないことがわかってきました。では、どんな食材を食べるとよいのでしょうか？

まずは肉類や魚介類。糖質量が低く、タンパク質などの栄養価が高い食べ物なので、積極的に食べましょう。

次に、卵やチーズも糖質制限にはもってこいの食材。これらは満腹感を与えつつ、ビタミンBやカルシウムなどの栄養素を補ってくれます。特に卵は栄養価が高いので、ゆで卵にしたりオムレツにしたりと、調理法を工夫すれば毎日食べても飽きません。その上、糖質はほとんど含まれていないので安心して摂取できますね。その他きのこ類なども積極的な摂取がよいでしょう。

最後に、健康的なダイエットには計画的な食事がカギ

糖質制限がダイエットに効果的な場合がある一方で、実は制限の仕方を間違えると逆効果になることもあるんです。糖質制限だからといって、食べるものが限られているわけではありません。むしろ、普段気にしていなかった食材に目を向けることで、食事の幅が広がります。

また、もちろん食べ物だけでなく運動も効果的です。今回紹介した食材をうまく取り入れ、無理なく充実した糖質制限生活を送ってくださいね。

監修者：西島理衣（管理栄養士）
千葉柏駅前胃と大腸肛門の内視鏡日帰り手術クリニック健診プラザ所属の管理栄養士。子どもから大人までの食育と栄養指導に携わり、「薬だけに頼らない健康づくり」をサポート。日常生活で実践しやすい食事アドバイスを得意としています。食事から始める健康づくりを、千葉柏駅前健診プラザでお手伝いします。