歯科医「痛みを引き起こします」→『虫歯』じゃないのに歯が痛い…医師が教える、“驚きの原因”とは？！【医師が監修】

ある日突然、歯がズキズキと痛み出したら、すぐに「虫歯かも」と思いますよね。しかし、歯医者さんに行ってみたら「虫歯じゃありません」と言われることがあります。じゃあ、一体なぜ歯が痛むのでしょうか？実は、虫歯以外にも歯痛を引き起こす原因があるのです。今日はその原因と改善策について、医師に詳しく教えてもらいましょう。

歯の痛み、その原因はストレスかも？

歯に痛みを感じたとき、最初に考えるのが物理的な原因ですが、実はストレスも歯痛の大きな原因なんです。

ストレスが溜まると、無意識のうちに歯を食いしばったり、夜中に歯ぎしりをしたりしてしまうことがあります。これが歯に慢性的な圧力をかけ、歯の神経に刺激を与えて痛みを引き起こします。

また、食いしばりや歯ぎしりが原因で歯周病が悪化し、歯茎が炎症を起こすこともあります。この場合、歯茎が腫れて歯が浮いているような感覚になり、痛みが増してしまうことが。歯ぎしりや食いしばりは、自分では気づかないことが多いため、改善が難しいと感じるかもしれませんが、マウスガードを使用したり、ストレス管理を心がけたりすることで、症状を軽減することができます。

意外と多い！？副鼻腔炎が原因の痛み

虫歯でもないのに上の奥歯が痛む、もうひとつの大きな要因は「副鼻腔炎」です。副鼻腔炎は鼻の周りにある空洞の炎症で、炎症が進行するとその圧力が上顎の奥歯の根にまで及ぶことがあります。これによって歯の神経が刺激され、歯痛のような症状を引き起こすのです。

この場合、鼻づまりや鼻水といった副鼻腔の症状が現れることもあります。通常は耳鼻科で適切な治療を受けることで、副鼻腔の炎症が収まり、歯の痛みも自然と解消します。

その他にもこんな理由が

顎関節症が原因で歯の周辺に痛みを感じることもあります。顎関節の不調は、口の開閉時に痛みを伴い、場合によっては耳のあたりにまで影響を及ぼします。

さらに、近年増えているのが「知覚過敏」です。冷たい飲み物を飲んだときに歯がキーンと痛む場合は、これが原因かもしれません。知覚過敏の予防としては、フッ化物の入った歯磨き粉を使用したり、歯磨きの際のブラッシングを強くしすぎないよう注意することが勧められます。

痛みの原因を知って、快適な毎日を

虫歯ではないのに歯が痛む原因には、さまざまな理由があることがわかりました。ストレス、副鼻腔炎、心因性歯痛、顎関節症、知覚過敏など、どれも見逃しがちなものです。自分自身の症状がどの原因に当てはまるのかを見極めることが、早期解決への第一歩。もしも歯に痛みを感じたら、さまざまな可能性を念頭に置いて、早めに医師や専門家に相談しましょう。

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監修者：まつむら⻭科クリニック 院⻑ 松村賢（まつむら・けん）

「いつまでもおいしく食べる」をモットーに、2015（平成27）年に地元である宮城県大崎市に「まつむら歯科クリニック」を開院。歯周病治療などの予防歯科を中心とし、保険診療・審美歯科・ホワイトニング・インプラント・義歯（入れ歯）・摂食嚥下リハビリテーション・訪問診療など、幅広い診療を行っている。
<経歴>
奥羽大学⻭学部卒（医師免許取得）
東北大学大学院⻭学研究科博士課程修了（歯学博士）
仙台市内⻭科クリニック 分院⻑
まつむら⻭科クリニック開院