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「困ったら言ってね」は三流上司?!→部下が動く、一流上司の“心をつかむ”声かけ術とは?【プロ解説】

  • 2025.5.30
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出典元:TRILL

「何かあったら言って」という一見親しみやすい言葉。職場で耳にすることの多いこの言葉ですが、実はこの一言だけでは部下の本音を引き出すことは難しいと言われています。それでは、「一流の上司」はどんな言葉で部下との関係を築いているのでしょうか?プロが監修する本記事では、信頼関係を深めるためのコミュニケーション術を紹介します。

「何かあったら言ってね」の罠?

「何かあったら言ってね」は、上司が部下に対して問題を共有するよう促す一般的なフレーズです。

しかし、この言葉にはある落とし穴があります。それは、部下が本当に何かを言うまで待つスタンスになりがちだということ。

日本の職場文化では、上下関係が明確であればあるほど、部下は自分の悩みや意見を率直に口にしにくい傾向があります。

信頼関係がまだ浅い場合、この言葉だけでは不十分です。実際、多くのビジネスコンサルタントが指摘するように、部下の本音を引き出すためには相互の信頼と具体的なアプローチが必要なのです。

一流の上司が「繰り出す」魔法の言葉

では、一流の上司が部下との信頼を築き、彼らの本音を引き出すためにどのような言葉を使っているのでしょうか。

まず、重要なのは「オープン・ダイアログ」の場を設定することです。

具体的には、定期的な1対1ミーティングを設けたり、日常の業務の中で「今日の仕事、どう感じた?」や「何か改善すべきことはある?」といった質問をこまめに投げかけることです。

こうした言葉は、部下に意見を求めているという姿勢を示し、彼らが安心して意見を述べられる環境を作ります。また、「ありがとう」や「良い仕事だ」といった承認の言葉も効果絶大です。

これらのフィードバックは、部下のモチベーションを高め、信頼関係を強化する要因となります。数々のリーダーシップ研究が示すように、感謝の意を表すことや業務に対するポジティブなフィードバックは、組織の生産性向上に直結します。

言葉が生み出す関係の魔法

言葉一つで、関係性が大きく変わることがあるのです。「何かあったら言ってね」だけでは歩み寄れない心の距離もありますが、一流の上司に学ぶ言葉の力は、部下の信頼と本音を引き出す魔法として機能します。

部下に対する日頃の接し方、具体的な言葉選びが職場の環境を変え、全体のパフォーマンスを飛躍的に向上させることも。「言葉の力」を意識して、信頼関係の構築を心がけましょう。そうすることで、職場全体の雰囲気が良くなり、チームとしての結束力も高まるはずです。 


監修者:川谷潤太(かわたに じゅんた)(株式会社脳レボ 代表)

兵庫県の大手学習塾において、当時最年少で校⻑に就任後、1教室で1,000名以上の生徒が通う学習塾に発展させ、講師研修や入試特番テレビのコメンテーターなども務める。

その後、岡山県の創志学園高校へ赴任し、学校改革とスポーツメンタル指導を担当。史上最速、創設1年、全員1年生で甲子園に出場した硬式野球部では3季連続甲子園出場を果たし、6名のプロ野球選手が誕生。ソフトボール部では3季連続日本一、柔道部では日本一や世界一の選手も輩出した。

2019年に株式会社 脳レボを創設し、オリンピック選手やプロ野球選手など、アスリートやスポーツチームへのメンタル指導、子ども‧保護者‧教員向けの教育講演、企業の人材育成マネジメントや研修などを手がけ、講演回数は8年間で1,500回以上、受講者は12万名を突破。脳科学や大脳生理学、バイオフィードバック工学をベースとした、具体的かつ実践的な手法により、多くの方の願望目標達成をサポートしている。