1. トップ
  2. 『なぜかお金が貯まらない人』には“意外な共通点”があった…やりがちな“5つのNG習慣”とは?【FPが解説】

『なぜかお金が貯まらない人』には“意外な共通点”があった…やりがちな“5つのNG習慣”とは?【FPが解説】

  • 2025.5.30
undefined
出典元:phitoAC(※画像はイメージです)

「なぜかお金が貯まらない」という人には、何らかの理由があります。家計管理が杜撰(ずさん)だったり、無駄遣いが多かったりすると、当然ですがお金は貯まりません。

お金が貯まらない行為が習慣化してしまうと、いつまで経っても将来に向けた貯金や投資ができません。将来のためにも、お金が貯まらない習慣をストップし、「お金が貯まる習慣」を身につけましょう。

今回は、私がファイナンシャルプランナーとして相談をしてきた中で、「これはお金が貯まらないだろうな」と感じた人の事例を紹介します。

家計簿をつけない

家計簿をつけない人は、家計の中で「いくら入っているのか」「いくら出ているのか」がわかりません。「毎月いくら貯金できていますか?」という質問に対して、すぐに答えられない場合、家計管理ができていないと考えられます。

コンビニで何気なく買っている飲み物やお菓子が、毎月1万円以上になっているケースがあります。本来であれば改善すべき習慣ですが、家計簿をつけていないと、この「小さな出費の積み重ね」に気付けません。

このように、家計簿がないと改善すべきポイントに気付けないため、いつまで経っても無駄遣いをし続けてしまうのです。

「安いから」という理由だけで買い物をする

お金が貯まらない人は、買い物をするとき「価格」にしか注目しません。「安いから」という理由だけで買い物をする人は、結果的に不要なものまで買ってしまい、お金が貯まりません。

たとえば、「50%オフ!」「タイムセール中!」という文字を見ると、お得に感じてついつい買いたくなります。

しかし、本来であれば「割引後の価格で、本当に欲しいかどうか」で判断すべきです。「いつもよりも安いから」という理由で買い物をすると、結果的に不要な買い物につながりかねません。

買い物をするときは「本当に必要か」を判断したうえで、「納得できる価格か」「価格以上の価値や満足度をもたらしてくれるか」を考える必要があります。

ボーナスや臨時収入をすべて使い切る

ボーナスや臨時収入が入ると、気分が高揚して買い物をしたくなるかもしれません。すべて娯楽費として使ってしまうと、お金を貯めるチャンスを失ってしまいます。

実際に、相談者の中でボーナスや臨時収入をすべて使い切ることが習慣になっている人がいました。「次回のボーナスでは貯金しよう」と思いつつも、ボーナスが入ると同じパターンを繰り返してしまっており、毎回貯金のチャンスを逃し続けています。

収入が上がったら生活水準を上げる

いくら収入が高くても、支出が同程度であればお金は貯まりません。収入が上がると「ワンランク上の生活を送ろう」と考えてしまいがちですが、生活水準を上げると毎月の固定費がかさみます。

なお、収入が増えると支出も増えてしまうことを「ライフスタイル・インフレーション」と呼びます。収入が5万円も増えても、支出が5万円増えれば、貯金をするチャンスを失っていることに他なりません。

生活水準を上げてしまうと、いつまで経ってもお金が貯まらない点に注意すべきでしょう。

保険に加入して安心を買う

保険に加入して安心を買う人は、不要な保険に加入しがちです。その結果、毎月数万円もの保険料を払い続けて、貯金をする余裕がなくなってしまいます。

「貯蓄性のある保険は資産形成につながる」という声もありますが、保険で積み立てているお金を引き出すためには、解約しなければなりません(または契約者貸付制度で借りる)。多くの場合、途中で解約すると払い込んだ保険料よりも受け取れる返戻金が下回るため、結果的に損をして終わってしまいます。

本来、保険は「起こる可能性は非常に低いが、もし起こると自分や家族が破滅するリスク」に備えるものです。保険の本質が理解できていない人は、「不安だから」という理由で保険に加入し、保険会社のカモになり続けてしまうでしょう。

お金を貯めるために意識すべき3つのこと

undefined
出典元:phitoAC(※画像はイメージです)

お金を貯めるために意識すべきことは「支出を減らす」「収入を増やす」「運用利回りを高める」の3つです。

それぞれ、具体的な方法について見ていきましょう。

支出を減らす

「支出を減らす」というアプローチは、誰でも今日からでも取り組めることに加えて、即効性があります。

特に、固定費の削減は優先的に取り組むべきです。スマホのキャリアを格安SIMに変えたり、不要な保険やサブスクリプションサービスを解約したりすれば、節約効果が半永久的に持続します。

固定費を削減できたら、変動費を抑える方法を考えます。たとえば、家計簿をつけるなかでコンビニでの無駄遣いを把握できたら、「そもそもコンビニに行かない」という行動習慣に変えるとよいでしょう。

収入を増やす

収入を増やすことも、自由に使えるお金を増やすうえで効果的です。節約だけでは限界があるため、スキルアップや転職、副業などを通じて収入を増やすための取り組みを行いましょう。

支出を減らしつつ、同時に収入を増やせば、貯金・投資に回す余力が生まれます。さらに、自己投資にもお金を回して自分の人材価値を高められれば、さらに将来の収入アップにつながる好循環を生み出せます。

「本業で昇進を目指す」「今よりも待遇がよい転職先を探す」「副業を始める」など、自分に適した方法で、収入を増やす方法を実践していきましょう。

運用利回りを高める

「運用利回りを高める」とは、簡単にいうとリスクを取って投資をすることです。預貯金だけでは効率よくお金を増やせないため、株式や債券などに投資して「お金にも働いてもらう」とよいでしょう。

たとえば、預金金利が0.5%の銀行預金に毎月3万円を貯金し続けると、30年後に約1165万円になります。一方で、年利3%で運用すると30年後に約1748万円、年利5%で運用すると約2497万円です。リスクを取らない場合とリスクを取る場合を比較すると、最終的に1000万円以上の差が生じる可能性があります。

「損をするかもしれない」というリスクを受け入れる必要はありますが、効率よく資産を増やすうえで、投資は欠かせない行動といえるでしょう。

まとめ

お金が貯まらない習慣は、自分では気付かないうちに身についてしまうものです。

しかし、悪い習慣は今日から変えることができます。まずは家計簿を付けて、支出を記録しましょう。改善すべきポイントを把握できたら、固定費の見直しから始めてください。スマホ料金や保険料を下げるだけで、毎月数万円の節約は十分に可能です。

支出を減らしたら、収入を増やしつつ、運用利回りを高める方法を実践しましょう。自分への投資を行い収入アップを目指し、株式や債券などリスク資産への投資金額を増やせば、今よりも効率よく資産形成を進められるはずです。


監修者:柴田 充輝
厚生労働省や不動産業界での勤務を通じて社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。 FP1級や社会保険労務士資格を活かして多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。現在はWebライターとして金融・不動産系の記事を中心に執筆しており、1,200記事以上の執筆実績がある。自身でも株式や不動産への投資を行っており、実体験を踏まえて記事制作・監修に携わっている。