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約6割が「介護はプロに任せたい」なぜ?→300人に聞いた“老後準備への本音”とは…「迷惑をかけたくない」「施設の方が気が楽」

  • 2025.5.29
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「子どもにはできるだけ迷惑をかけたくない」――誰もが心に抱く切実な思いですが、その理想の介護像について具体的に考えたことはありますか?今回は、全国20~60代の男女300名を対象に行ったアンケート結果をもとに、「将来の介護を誰に頼みたいか」「子どもに負担をかけたくない気持ち」「理想の介護スタイル」の3つの視点から、安心して自分らしく暮らすヒントをお届けします。

将来の介護を誰に任せたい?

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出典元:TRILL

「将来、介護を誰に頼みたいか」を尋ねたところ、外部のプロや施設に任せたいと答えた方が182名(約61%)と最多でした。自分でなんとかしたいは99名(約33%)、配偶者に頼りたいという声はわずか7名(約2%)、特に考えていない方は12名(約4%)にとどまりました。

外部サービス重視派は「専門知識や機器のある環境で安心してケアを受けたい」「子どもにはプロの手を借りてほしい」という声が多く、自分でなんとかしたいと答えた人は「貯金を切り崩しても、自分のペースで暮らしたい」と考えているようです。

「子どもに迷惑をかけたくない」想いの強さ

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出典元:TRILL

「子どもに迷惑をかけたくないか」という問いには、「強く思う」が242名(約81%)、「ある程度は思う」が55名(約18%)、「あまり思わない」は3名(約1%)という結果になりました。

8割以上の方が「子どもへの配慮」を第一に考えていることがわかります。この思いが、施設見学や保険加入、住環境の改築など、具体的な“備え行動”へとつながっているようです。

今から始められる「準備」と「第一歩」

実際に何か準備していることや、理想の介護のあり方については、以下のような意見が寄せられました。

子供や旦那に介護で迷惑をかけたくない気持ちがあります。介護は体力を使う為、自分にもし介護が必要となった場合は施設に入ろうと考えています。そのために、今のうちからコツコツと将来に向けてお金を貯める努力をしています。施設費用と多額だと聞いたことがあったので、今のうちから少しずつ貯金をしていこうと思います。また、介護が必要になった場合、施設に入り、週末や、家族が時間にゆとりがでした時は一時帰宅をし、家族との時間を過ごせたらいいなと思います。家族にいつも通りの生活を送ってもらいながら私は施設で過ごす、家族が元気でいてくれれば、私はきっとそれだけで十分だと感じると思います。(30代女性、専業主婦)
まだ本格的ではありませんが、徐々に身の回りの整理(いわゆる断捨離)や、様々な情報(引き継ぐべき事項)の整理を進めていて、今後、我々夫婦の両方または残った一人が自立不可になった場合に、家族等が困らないようにしたいと考えています。
また、そのような状況に陥った場合は、速やかに現住居を引き払い、介護施設等に移ることを考えています。子どもたちが、自立不可になった親を自宅(親の自宅でも子どもの自宅でも)で、介護しなければならないという状態は絶対に避けるべきと思います。(60代男性、無職)
健康面では、できるだけ自立して過ごせるよう、食生活の見直しや日常的な運動に取り組んでいます。糖分や塩分を控え、歩く時間を意識的に確保するなど、無理のない範囲で続けています。
また、介護保険制度や地域のサポート体制についても情報収集を始め、必要なときに迷わず動けるようにしています。エンディングノートの作成にも着手し、自分の考えを文字で残すことを大切にしています。
私の理想とする介護は、「感情的な負担が少ないこと」。身体だけでなく、家族の心にも過度な負担がかからないよう、制度やサービスを活用しながら、自分の意思を事前に伝えておくことが大切だと感じています。(30代女性、主婦)
準備していることはありませんが、妻とは時々話題になります、妻も私も子供や配偶者に迷惑はかけたくないという想いは一緒だからです。金銭的に問題がなければ施設の方がお互い気が楽だと思います(40代男性、会社員)

理想の介護像として、「子どもに依存しない」「自分らしく暮らす」ことを重視した回答が多数を占めました。

「子どもに迷惑をかけたくない」という強い思いを叶えるための、今後の一歩としては以下のアクションがおすすめです。

  • 情報収集リストを作成:施設・サービス、費用、助成制度などを整理
  • 資金シミュレーション:貯蓄、保険、助成金を含めた長期的な計画を立てる
  • 家族会議と書面化:エンディングノートやメモを共有し、希望を可視化
  • 地域相談窓口の活用:市区町村の高齢者支援課や地域包括支援センターで専門家に相談

安心した老後を過ごすために

「子どもに迷惑をかけたくない」という思いは、多くの人が抱える共通の願いです。そのためには、早めの情報共有と具体的な行動が不可欠。完璧を目指す必要はありません。まずは「ちょっと調べてみよう」「家族で一度話してみよう」という、小さな一歩から始めてみてください。それが、安心できる未来への大きな安心につながります。



※本記事は媒体独自に募集したアンケートを元に構成しています

・調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
・調査期間:2025/05/27〜2025/05/28
・調査対象:全国/20歳以上/性別不問
・有効回答数:300