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『舞台』や『ミュージカル』で度々問題になるマナー…知っておきたい“観劇”の基本とは?【プロが解説】

  • 2025.6.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

劇場に足を踏み入れた瞬間から、舞台やミュージカルは非日常の世界への扉が開きます。多彩な演出や感動的なストーリー、役者の情熱に触れる体験は、きっと心を動かされるはずです。

でも、その感動を最大限に味わうには、観客としての『マナー』も欠かせません。

この記事では、そんな観劇マナーの基本をわかりやすく解説します。これからミュージカルや演劇を楽しみたい人、久しぶりの観劇でマナーをおさらいしたい人はぜひチェックしてみてください。

舞台を鑑賞する前の準備

服装や髪型

舞台を観に行くなら、服装や持ち物にも気を配りたいもの。身動きした時に音の出る素材を使った服やカバンは厳禁です。ほんの小さな音でも、静かなシーンでは観劇の邪魔になってしまうことも。

高く結い上げたヘアスタイルは、後方の人の視界を遮る原因になります。髪をまとめる場合は、襟元あたりで結ぶスタイルにすると安心です。帽子も後席の邪魔になるので、観劇中は取りましょう。

アクセサリーは、あまり大きなものはおすすめできません。特に光を反射する素材の場合、照明の光を反射して役者さんの気が散る原因になってしまいます。

匂い・香り

いくらお気に入りであっても、香水やコロンは周囲の人にとっては迷惑になる場合もあります。基本的にはしないほうがよいですが、つけたい場合はごく少量が香る程度にし、やりすぎは控えましょう。観劇前にニンニクなど匂いの強い物はできるだけ避けたほうが賢明でしょう。

荷物

座席はそんなに広くないので、カバンは膝に抱えられる大きさのものを選びましょう。ただ、パンフレットなどを購入することもあるので、A4サイズが入るカバンがベストです。また、会場によってはキャリーケースなどの大型の荷物の預け入れができない場合もあります。事前に調べて、必要があればコインロッカーなどに預けましょう。

劇場に入場する際のマナー

劇場に入る際にもたつかないよう、チケットはカバンの取り出しやすい位置に入れておきましょう。本人確認が必要な場合もあるので、身分証明書も用意しておきます。

気をつけたいのは電子チケットの場合です。スムーズに提示できるようにするのはもちろん、いざという時に電池切れを起こさないよう、事前に充電しておきましょう。また、モバイルバッテリーなども持っていくと心強いでしょう。

入場したら、スマートフォンの電源は必ず切ってください。マナーモードにしてあっても、着信があると、電波の影響で音響機器に雑音が入ってしまうことがあるからです。

演劇やミュージカルの上演中は?

座り方のマナー

鑑賞する際には、椅子に深く腰掛けて、背中を背もたれにつけます。これが正しい座り方です。つい舞台に夢中になって、前のめりになってしまうこともありますが、前かがみになると、後ろの席の方の視界を遮ってしまいますので、意識するようにしましょう。

音のマナー

咳払いや鼻水をすする音は、意外と大きく響きます。風邪気味の時は観劇に集中できないだけでなく、周囲の迷惑にもなってしまうので、観劇を諦めるという選択肢も頭に入れておきたいものです。

カーテンコールのマナー

多くの舞台は、本編が終わった後に出演者によるカーテンコールがあります。良い舞台だと思ったら、立ち上がって拍手をしてかまいません。ただ、カーテンコールの前や途中で帰るのは、失礼にあたることも。差し迫った事情がない限り、最後の最後まで舞台を満喫したいものです。

 

また、舞台は一度限りの『生もの』です。気になるシーンがあっても巻き戻して見たり、再生を停止してネットで検索したりといったことはできません。演技や展開に集中するためにも、事前にあらすじやキャスト程度はチェックしておくとよいでしょう。何も知らない状態で観るのも楽しみ方のひとつですが、舞台を見慣れていないうちは予習しておくことをおすすめします。

マナーを守ってすてきな観劇ライフを

演劇やミュージカルは何日にもわたって上演されますが、セリフ回しから空気感まで何もかも同じ舞台はないでしょう。その特別な時間を観客全員が心から楽しめるよう、周囲への気配りは欠かせません。

基本的なマナーを守って、すてきな観劇の思い出を作ってくださいね。

※記事内の情報は記事執筆時点の情報です。
※シーンなどによってマナーが異なる場合があります。


監修者:鮎永麻琴

元国際線CA。「コミュニケーション帝王学®」開発者。
自分らしいコミュニケーションの在り方や関わり方を伝えるオンラインアカデミーを開校。