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「不快に思うかも」 一度取ったパンを戻すのはアリ?ナシ?→知っておきたいパン屋のマナー“3選”【プロが監修】

  • 2025.6.10
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

パン屋は、好きなパンを自分でトレーに取っていくスタイルが魅力のひとつです。どのパンも美味しそうで、つい買いすぎてしまうことも……。ただ、さまざまな人が訪れる場所ですから、マナーはしっかり守って利用したいものです。この機会に、パン屋でのマナーをおさらいしておきましょう。

パン屋のセルフサービスは日本独自の文化

日本では多くのパン屋が行っているセルフサービスですが、実は欧米ではほとんど見かけず、スタッフにお願いして取ってもらうスタイルがほとんどです。

日本でセルフサービスが主流になったのは、あるベーカリーチェーンでのトラブルがきっかけです。1960年代までは、パンも洋菓子のようにショーケースに並べられて販売されるものでした。

そのベーカリーチェーンでは、道路に向けて多種多様なパンを並べて集客したいと、巨大なショーケースを発注したのですが、建物の柱が邪魔になりショーケースが入らないことが判明します。

苦肉の策として、木製のラックにパンを並べてセルフサービスで取るようにしたところ、斬新なスタイルが話題を呼んで売り上げが大幅アップ。その結果、セルフ方式が全国に広まったといわれています。

一度トレーに取ったパンを戻してもいい?

気になるマナーの代表が、「トレーに取ったパンを棚に戻していいのか?」というもの。結論から言うと、お店によって対応が違うのが現状です。

「パンがつぶれるから戻さないで」としているお店もあれば、「衛生管理しているから戻してOK」としているお店もあります。

でも、たとえルール上はOKでも、他のお客さんが不快に思う可能性があることも忘れずに。なるべく一度取ったパンは戻さないのがベターです。もし「やっぱりやめたいな」と思ったら、自分で戻さず、お店の人にお願いするのがスマートです。

ビニールに入ったパンは手で取ってもいい?

パン屋には、食パンやサンドイッチなどビニールに包まれた状態で並べられているパンもあります。そういったパンは、トングを使わず手で取ってもいいのでしょうか。

これもお店によって、対応が違ってくることのひとつです。

トングやトレーは基本的に使い回しをせず、清潔が保たれているため、トングを使ったほうが衛生的だといえます。しかし食パンのように大きいものは、トングでとるのは難しいことでしょう。

パン屋側も、取りづらさを考えてビニール包装をしているはずです。そのため、ビニール包装されたパンは手で取ってもOKと考えられます。

店内での会話は最低限にするのがマナー

セルフサービスのパン屋では、多くのパンがそのままの状態で棚に並べられています。その前でしゃべると、パンに唾液が付着してしまうかもしれません。

ですから大声で話すことは、会話そのものも必要最低限にするのがマナーです。もちろん、棚の方向に顔を向けての咳やくしゃみは厳禁です。顔を背けるだけでなく、マスクやハンカチで口元を覆う、そもそも風邪気味の時はパン屋を利用しないといった配慮も必要でしょう。

誰もが気持ちよく買い物をするために

衛生観念は人によってかなりの違いがあります。自分は大丈夫でも、人によっては不快に感じることも少なくありません。

パン屋には厳格なマナーはありませんが、お互いに気持ちよく買い物ができるよう、細かな気遣いをしたいものですね。


監修者:栗栖 佳子(株式会社 宙 代表取締役・ビジネスコーチ)

大学卒業後、人材サービス会社パソナで法人営業およびコーディネーターとして1万人以上の採用・面接・キャリアカウンセリング並びにスタッフや部下の人材育成に取り組む。2009年ビジネスコーチとして、株式会社 宙(sora)を設立。
【コミュニケーション次第で人が変わり、組織が変わり、人生が変わる!】をモットーに、コーチング、アンガーマネジメント、「1on1」マネジメント等、レゴブロックやインプロなど多彩なワークショップを取り入れながら社員や管理職の意識改革、組織風土改革の研修やセミナー、講演活動を年間120回以上行っている。また、3人の子どもを育てながら働いてきた経験から、ワーク&ライフマネジメント、リカレント研修、女性活躍推進アドバイザーとしてお互いの価値観にとらわれず、同感しなくても共感し合える組織作りを目指して活動中。

著書:才能を伸ばす人が使っているコミュニケーション 増補改訂版 ペンコム出版社

保有資格:
・アンガーマネジメントファシリテーター
・アンガーマネジメントアドバイザー
・LEGO(R)SERIOUSPLAY(R)メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテータ