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プロ「腕時計も気をつけて」 法事で“NGなマナー”とは?知らないと恥をかくかも…【プロが監修】

  • 2025.5.31
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葬儀に参列する場合は、基本的に喪服を着ていけばOKです。でも、葬儀ではなく法事に出席する際は、いったいどんな服装でいけばいいのでしょうか。法事に適した服装や、見落としがちなポイントをご紹介します。

亡くなってからの期間によって服装も変わる

法事と一口に言っても、初七日、四十九日、一周忌、三回忌、七回忌と、亡くなってからの期間にさまざまなものがあり、どの程度の服装をすればいいのかも変わってきます。

地域にもよりますが、一般的に三回忌くらいまでは喪服を着用します。都市部では三回忌、山間部であっても七回忌くらいから「平服でお越しください」と言われることが多いようです。

平服でと言われても、普段着はNGです。ダークスーツ、リクルートスーツ、ワンピース、アンサンブルなど、略式礼服に当たる服装が望ましいでしょう。

学齢のお子様は学校の制服が正装にあたるので、制服を着ていればOKです。ただし、着崩すのは故人や遺族に対して失礼に当たるので、きっちりと着用しましょう。

注意ポイント1:スーツは落ち着いた色合いにする

リクルートスーツやアンサンブル、ワンピースは略式礼服に当たると言いましたが、色合いによっては法事にふさわしくありません。黒、濃紺、グレー、茶など、落ち着いた色合いの服を選ぶようにしましょう。

スーツの下に着るシャツやブラウスは、白が基本です。柄の入ったもの、フリルのついたものは、華やかに見えてしまうことがあるので避けましょう。

注意ポイント2:皮革製品はNG

動物の皮で作られたものは殺生を連想するので、法事では避けるのがマナーです。同様に、毛皮のコートなどもNGです。

ただし、ベルトと靴は革で作られていることが一般的なので、本革の製品でかまいません。特に男性のベルトはズボンとセットと見なされるので、「革製品を避けてベルトをつけない」というほうがマナー違反です。

ベルトや靴は、光沢のないつや消しタイプを選ぶと良いでしょう。バックルは銀か黒で、あまり大きなものは望ましくありません。

ヘビ皮やワニ皮といった一目で生き物の皮だと分かるものは、絶対にNGです。また、動物の皮を使っていないフェイクファーも、毛皮と同じように殺生を連想させるので避けましょう。

注意ポイント3:光り物は避ける

靴やカバンには金属パーツがついていることがあります。法事で許される金属パーツは、銀色のみと考えておきましょう。表面につや消し加工がされているとベストです。

気をつけたいのは腕時計です。一部が金色になっていて光ったり、ベルトに革が使われていたりすることも珍しくありません。できれば葬儀や法事用に、落ち着いたデザインの腕時計を用意しておくといいでしょう。

アクセサリーも、法事の席で許されるのは結婚指輪と、女性が身につける真珠製品だけと考えましょう。結婚指輪でもダイヤなどの石がついている場合は、石を手のひら側に回して光らないよう配慮します。

真珠のイヤリングまたはピアスは、1粒デザインが基本です。複数の真珠がついていると、不幸が重なることを連想させてしまいます。

真珠のイヤリングやピアスをつける場合は、金属パーツの色にも注意したいものです。金色は避けて、銀色のものを選びましょう。また、揺れるデザインになっているものも、法事にふさわしくありません。

注意ポイント4:長い髪はまとめる

男性女性問わず、髪が長い場合は髪をひとつにまとめるのがマナーです。まとめる際にはリボン、バレッタ、シュシュなどを使ってもかまいませんが、黒や紺、茶、ダークグレーなどの落ち着いた色のものにしましょう。

髪をまとめる場合は、ポニーテールのように高い位置ではなく、襟足付近でまとめるのが望ましいでしょう。襟元で結び、長く垂れる場合はお団子上にまとめたほうがいいでしょう。

マナーを守ってしめやかに

法事は故人を偲び、冥福を祈る場です。参列者全員が落ち着いて過ごせるよう、派手な服装や鮮やかな色合いは避けるのがマナーです。

周囲の人に気配りすることが、故人の供養になると考えましょう。


監修者:鮎永麻琴

元国際線CA。「コミュニケーション帝王学®」開発者。
自分らしいコミュニケーションの在り方や関わり方を伝えるオンラインアカデミーを開校。