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突然、「家計簿がつけられない」と訴える母…“ただの疲労”かと思いきや?→ その後、母を襲った“急激な異変”とは?!

  • 2025.5.29
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私たちの日常生活において、家族の些細な変化を見過ごしてしまうことは少なくありません。しかし、その変化が、ある日突然、大きな介護の始まりとなることもあります。今回は、長年家計を管理していたお母様の異変をきっかけに、予期せぬ介護に直面した50代男性の経験談をご紹介します。

「まさか」の異変、そして急変した日常

今回は、神奈川県にお住まいの50代男性、会社員、Fさん(仮名)の体験談をご紹介。

彼の生活は、いつも当たり前のように家計簿をつけていたお母様がある日突然「家計簿がつけられなくなった」と言い出したことから一変しました。

そして数日後、母は「何をどうすればいいのか分からない。もう家計簿はつけられない」と訴え、その頃には、自分の財布にいくら入っているかも覚えていられなくなっていたと言います。

いつも当たり前のように家計簿をつけていた母が、ある日突然「家計簿がつけられなくなった」と言いました。そのときは疲れているのかと思い、「ゆっくりやればいいよ」と声をかけ、あまり深く考えませんでした。

Fさんはこの変化に直面し、お母様の介護が必要な状況になったことを痛感しました。今では、必要な分のお金しか持たせられず、誰かのサポートなしでは一人で日常生活を送ることが難しくなってしまったそうです。この急激な変化は、Fさん自身の生活も大きく変えてしまいました。

本人の葛藤と、事前の話し合いの重要性

お母様にとって、自身がサポートを必要とする状況になったことを受け入れるのは、非常に辛いことだったようです。Fさんは、その葛藤を間近で見てきました。

家計管理能力の低下は、認知機能の低下を示すサインの一つであることがあります。

もし、早い段階で異変に気づき、家族で話し合う機会を設けていれば、お母様自身の心の準備もでき、もう少しスムーズに移行できたかもしれません。しかし、「まさか」という思い込みや、日々の忙しさから、そうした機会を見過ごしてしまうことは少なくありません。

本人としては、自分がサポートを必要とする状況になったことを、なかなか現実として受け入れることができず、つらい思いをしたようです。こうしたことは、トラブルが起きる前からしっかりと話し合い、状況の変化に対して柔軟に対応できるよう、あらかじめ準備しておくことが大切だと感じました。

介護の「もしも」に備える、今からできる3つのこと

Fさんの経験は、介護が文字通り「突然」始まり、私たちの生活を一変させる可能性があることを示しています。そして、その時に後悔しないためにも、事前の準備がいかに重要であるかを教えてくれます。

大切な家族の介護が突然始まった時、冷静に対応し、家族全員の負担を軽減するためにも、以下の3つのポイントを参考に、今からできることを始めてみませんか?

1.「親の変化」に意識を向ける
普段と違う様子はないか、以前できていたことが難しくなっていないかなど、親の小さな変化に日頃から注意を払う
家計管理、買い物、服薬、食事の準備など、日常的な行動の中で異変がないか観察する

少しでも気になることがあれば、早めに医療機関に相談したり、専門家に繋がったりするきっかけになります。

また、親が元気なうちに、将来もし介護が必要になったらどうしたいか、どのような生活を望んでいるのか、オープンに話し合いましょう。

2.家族で「介護」について話し合う機会を作る
誰が主に介護を担うのか、家族間の役割分担はどうするのか
介護サービスや施設の利用について、どのような希望があるのか
介護費用は誰が、どのように負担するのか

これらの話し合いは、具体的な結論が出なくても、お互いの意思を確認し合うだけでも、いざという時の混乱を最小限に抑えることにつながります。

3.介護に関する情報収集を始める
介護保険制度の基本を理解し、利用できるサービスの種類や利用条件、自己負担について把握する
地域の地域包括支援センターや市区町村の介護担当窓口は、介護に関する相談窓口です。積極的に活用し、地域の介護サービスや支援制度について情報収集をしておく

民間の介護サービスや施設(デイサービス、訪問介護、グループホーム、有料老人ホームなど)の種類や費用についても調べておくことで、いざという時の選択肢が広がります。

「備えあれば憂いなし」あなたの介護準備は大丈夫?

Fさんの経験は、私たちに「まだ大丈夫」という油断が、後悔につながる可能性があることを教えてくれます。介護は、誰の身にも起こりうる普遍的な問題であり、その始まりは常に予期せぬものです。

だからこそ、日頃から家族間のコミュニケーションを密にし、いざという時のために「備え」を始めることが何よりも大切です。Fさんの貴重な経験談が、皆さんの介護準備を始めるきっかけとなれば幸いです。


※記事内の情報は執筆時点の情報です。
調査方法:インターネットサービスによる任意回答(自由回答式)
調査対象:全国の介護経験者
有効回答数:100名