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認知症の祖母が「家に帰りたい」と涙 “家族の顔がわからない”事態に…→ その後、家族が直面した“恐るべき現実”とは?

  • 2025.5.22
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

私たちの多くが「いつか来るもの」と漠然と考えている「介護」。しかし、その現実はある日突然、目の前に現れることがあります。今回は、そんな突然の介護に直面し、事前準備の重要性を痛感した30代女性の経験談をご紹介します。

「まだ大丈夫」からの突然の現実に直面

今回お話を聞かせてくれたのは、滋賀県にお住まいの30代女性、会社員のDさん(仮名)。彼女の祖母が認知症と診断された時、最初は「まだ大丈夫」と家族みんなが日常を続けていたと言います。

しかし、その平穏は突然破られました。ある日、祖母がDさんたちの顔を認識できなくなり、泣きながら「家に帰りたい」と繰り返したのです。

初めて「介護って突然なんだ」と痛感しました。その時、「もっと早くケアの計画を立てていれば」と後悔しました。家族との話し合いの重要性をこの時に学びました。

「知らなかった」が招いた混乱と心身の負担

Dさんは、この経験を通じて「もっと情報収集しておけばよかった」と強く感じたと言います。特に、介護施設の選び方や支援制度について無知だったため、初めての手続きに追われ、混乱を極めたそう。

情報がない中で進む介護は、精神的にも肉体的にも大きな負担となります。さらに、Dさんの場合は、家族との事前の話し合いが欠けていたことで意見が分かれ、ストレスがさらに増したそうです。介護の準備不足が、心身の負担を増大させたそうです。

「もっと情報収集しておけばよかった」と強く思いました。介護施設の選び方や支援制度について無知だったため、初めての手続きに追われ、混乱しました。また、家族との事前の話し合いが欠けていたことで意見が分かれ、さらにストレスが増しました。「準備不足」が心身の負担を増やしたことに後悔しています。事前準備の大切さを痛感しました。

介護は「突然」だからこそ「事前準備」が重要

Dさんの経験は、私たちに介護の現実と事前準備の重要性を強く訴えかけます。

多くの場合、家族の介護は、ある日突然始まるものです。病気や事故、認知症の進行など、予期せぬ出来事をきっかけに、昨日までの日常が一変する可能性があります。その時に慌てないためにも、Dさんが感じた後悔の念を私たちが繰り返さないためにも、以下の点を事前に考えておくことが大切です。

1.家族での話し合いの場を持つ
・介護が必要になった場合、誰が中心となって介護をするのか、それぞれの役割分担はどうするのか
・経済的な負担をどう分担するのか
・どのような介護サービスを利用したいか、施設入居の可能性はあるか

これらの話し合いを、まだ介護が必要ない段階から始めることが理想です。オープンに話し合うことで、いざという時の混乱を最小限に抑え、家族間の意見の相違から生じるストレスを減らすことができます。

2.情報収集を始める
・介護保険制度について基本的な知識を身につける
・地域の地域包括支援センターや行政の窓口に相談し、利用できるサービスや支援制度について把握する
・民間企業の提供する介護サービスや施設の種類、費用について調べておく

パンフレットを取り寄せたり、ウェブサイトで情報を確認したりするだけでも、いざという時の対応が大きく変わります。

3.経済的な準備も視野に入れる

介護には少なからず費用がかかります。貯蓄や保険の見直しなど、経済的な側面からも準備を進めておくことが大切です。

介護の「もしも」を今から考えよう

Dさんの「準備不足」が心身の負担を増やしたという後悔の言葉は、介護を「まだ先のこと」と考えている私たち全員へのメッセージです。

介護は、誰の身にも起こりうる普遍的な問題です。だからこそ、「もしも」の時に備えて、今からできることを少しずつ始めることが、ご自身やご家族の負担を軽減し、より良い介護を実現するための第一歩となります。

Dさんの貴重な経験談が、皆さんが介護について考えるきっかけとなれば幸いです。


※記事内の情報は執筆時点の情報です。
調査方法:インターネットサービスによる任意回答(自由回答式)
調査対象:全国の介護経験者
有効回答数:100名