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「なるべく避けるべき」→『認知症の人』にやってはいけない…意外と見落としがちな“NG対応”とは?【プロが監修】

  • 2025.5.28
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

私たちの周りには、認知症を抱える人々が増え続けています。家族や友人がその影響を受けているケースも多いでしょう。しかし、認知症という特別な状況において、接し方次第で彼らの心の安定や生活の質は大きく変わります。では、認知症の人に対してどのような“NG対応”を避けるべきなのでしょうか?まずは基本から理解を深めていきましょう。

「否定しない、簡単に叱らない」を心がける

認知症の方にとって、時間や空間の感覚が混乱しやすいのはよく知られています。

このような複雑な状況で、彼らの言動に対して「そんなことない」「間違っているよ」と否定的な言葉をかけることはなるべく避けるべきです。

これは、否定されることで安心感や自信を失ってしまうからです。また、簡単に叱ることも望ましくありません。

たとえば、同じ質問を何度も繰り返した場合でも、苛立ちを表すよりも、落ち着いて優しく答えることで安心感を与える努力が必要です。

「急がせる」「複雑な指示を出す」ことのリスク

認知症の人に対して、急がせることや複雑な指示を与えるのも、なるべく避けるべき対応とされています。

彼らは自身のペースで動くことが重要で、早く答えを求めるとさらに混乱を招く可能性があります。

また、「あれもこれもしてほしい」といった形で一度に多くのことを求めると、混乱と不安を増やす原因になります。

代わりに、小さな一歩を重ねて、明確で単純な指示を優先するようにしましょう。例として、何か作業を一緒に行う際には、一度にひとつの指示を出し、成功体験を積み重ねるようにすることで自信を持たせることが大切です。

思いやりと理解が基本

認知症の方への正しい対応は、彼らの生活の質に直接影響を与えます。まずは、複雑な指示を避けることが重要です。

これらのポイントを踏まえ、彼らとの日々のコミュニケーションにおいて、思いやりと理解をもって接することが求められます。難しい問題も多いですが、一緒に過ごす時間を豊かにするための最善の方法を心がけましょう否定せず、叱らず、急がせず、。

この努力が生み出すのは、信じられる心のつながりと、笑顔があふれる毎日です。あなたの一言、一つの行動が、大きな安心をもたらすかもしれません。


監修者:原田 如庵
主任介護支援専門員(ケアマネジャー)・社会福祉士。
医療福祉の現場で15年以上にわたり、高齢者やそのご家族への相談支援に携わる。地域包括支援センターや在宅介護の現場での経験を活かし、終活やエンディングノート、相続準備など人生のしまい方に関する情報を、現場目線でわかりやすく伝えることを心がけている。