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医師「放置すると悪化する」→実は『足の匂い』はこれが原因だった…見落としがちな“意外な落とし穴”とは?【医師の解説】

  • 2025.5.27
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「足の匂いが気になる…でもそれが巻き爪のせいかもしれないなんて!」このような驚きの事実を知っている人は意外に少ないかもしれません。足の匂いと言えば、まず思い浮かぶのが汗や菌の繁殖ですよね。しかし、巻き爪が原因で匂いが発生することもあるのです。一体どうしてなのでしょうか?

今回はその原因と対処法について、医師の解説もふまえて詳しく紹介します。

なぜ巻き爪になるの?

まず、巻き爪になる原因を知っておきましょう。

最も多い原因は爪の切り方です。角を極端に切りすぎると、爪が切った方向に巻き込まれていきます。また、合わない靴を履くことや、遺伝的要素も影響することがあります。爪の正しい切り方としては、まっすぐにカットし、角を若干丸める程度が推奨されています。

ただし、すでに巻き爪に悩んでいる方には、専門家による治療が必要になります。例えば、皮膚科や足の専門クリニックでは、巻き爪用の矯正器具やレーザー治療などが行われています。いずれも痛みを和らげ、爪が正しく生えるように誘導するための効果的な方法です。

巻き爪のほうが匂いが発生しやすい

一般的に、巻き爪になっている爪は通常の爪よりも匂いやすい傾向にあるといわれています。

原因は、巻き込んでいる爪には垢や汚れがたまりやすく、細菌が増殖しやすいためです。

細菌が増殖した状態を放置してしまうと、巻き爪とあわせて膿や炎症が発生する可能性も。特に、足の指は靴の中という多湿で暖かい環境にさらされるため、菌の繁殖が進みやすい状態にあるのです。

もし、靴の匂いなど、原因が見つからない場合、巻き爪による炎症が隠れた原因として考えられることがあります。巻き爪は自然に治癒することが少なく、放置すると悪化する一方なので、早期の対策が重要です。

匂いが気になったら…実践したい対策

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

対策を行う上で効果的なのは、まず患部を清潔に保つことです。

足を定期的に洗い、しっかりと乾かすことで、細菌の繁殖を抑えることができます。特に、足指の間を念入りに乾かすよう心掛けましょう。また、抗菌作用のあるフットスプレーやパウダーを利用するのもひとつの方法です。

巻き爪や爪が肥大して臭いがでている場合は、入浴後で爪が柔らかい時に、爪の先端の中や爪の側面の下を覗いてみましょう。垢や埃が溜まっているようであれば、ベビー綿棒を転がすように動かし除去しても良いと思います。除去が難しい場合は、形成外科を受診されると良いでしょう。

抗菌製品の効果を期待する一方で忘れがちなのが靴のメンテナンスです。通気性の良い靴を選ぶことや、靴をこまめに交換・洗浄することも大切です。足元の清潔を保つためには、靴下の取り換えも頻繁に行うと良いでしょう。

そして、根本的には巻き爪の改善が臭い防止に繋がります。巻き爪は正しい知識がないと、悪化してしまう可能性があるため、皮膚科や専門のクリニックで診断を受け、適切な治療を受けることをおすすめします。

巻き爪と足の匂いの意外な関係、早めの対処で解消を

巻き爪と足の匂いの関係は、一見想像しにくいですが、実際には密接に関連しています。

巻き爪によって引き起こされる炎症が、匂いの一因となることを知ることで、新たな視点で足のケアを見直してみましょう。

日常のケアや生活習慣の改善で巻き爪を予防し、既に症状がある場合は早めに専門家に相談してみることをおすすめします。


監修者:医療法人社団日進会 院長、理事長
平岩 亮一(ひらいわ りょういち)

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1995年、埼玉医科大学医学部卒業。2017年、医療法人社団日進会開設、にっしん皮フ科・形成外科開業。今年で開業20周年。所属学会(日本形成外科学会他)。平成28年より【生体皮膜剤】【痒み防止剤】にて日本・アメリカフランスを含む13件の特許を取得し現在に至る。