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医師「口臭を悪化させる要因に」→実は『口の臭い』を強くさせる…意外と知られていない“4つの原因”とは?【医師の監修】

  • 2025.5.28
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「あれ?なんだか最近、口の臭いが気になる…」。年齢を重ねるにつれて今まで感じなかった口臭が気になることってありますよね。口臭は、自分では気づきにくいだけに周りからの印象も心配。

今回は、加齢による口臭の原因とその改善策を徹底解説します。この機会にしっかりとケアして、気になる口臭を撃退しましょう!

加齢とともに変化する口内環境

年齢を重ねると、どんなに気をつけていても口内の環境は確実に変わってきます。

実は、口内環境の変化は口臭の主要な原因のひとつなんです。

まずポイントとなるのは唾液の減少です。年齢とともに唾液腺の機能が低下し、唾液の分泌量が減ります。唾液には、口の中の細菌を洗い流し、口臭を予防する働きがあります。しかし、唾液の減少で細菌が繁殖しやすくなり、口臭が発生しやすくなるといわれています。

次にポイントとなるのは、口周りの筋力低下です。加齢により口周りの筋肉の力が弱くなると、舌の動きが鈍くなり、舌苔(舌の表面に付着した白っぽいもの)が溜まりやすくなります。舌苔は、口臭の原因となる細菌を宿すため、口臭を悪化させる要因になります。

その他にも女性ホルモンの低下で、粘膜が乾燥しやすく細菌が繁殖しやすくなり口臭が発生することもあります。また、歯周病や入れ歯なども口臭の原因になることも。

歯周病は、歯と歯茎の間の細菌感染症であり、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物(VSC)を多く発生させます。卵が腐ったような臭いがするのが特徴です。VSCは、舌苔からも多く発生するため、きちんとしたケアが大切です。

自宅でできる!口臭改善のための具体的なケア方法

では、加齢による口臭をどのように改善できるのでしょうか?まずは、日常的な口腔ケアの見直しが大切です。歯磨きはもちろん、デンタルフロスや歯間ブラシの使用で、歯と歯の間にたまりやすい食べかすや歯垢を取り除きましょう。これによって、細菌の繁殖を抑えることができます。また、舌苔も丁寧に清掃することで、口臭予防に効果があります。

次に、唾液の分泌を促進する方法を取り入れてみましょう。こまめに水分補給をすることで、口腔内の乾燥を防ぎ、唾液の分泌を促します。また、唾液を刺激する効果のある、梅干しやレモンなどもおすすめです。

さらに口腔内の刺激も大切です。唾液腺を刺激する効果のある、『よく噛んで食べること』『舌回し運動』『唾液腺マッサージ』なども効果的です。そしてストレスや疲労は、唾液の分泌を抑えるため、リラックスできる時間をつくり、ストレスを解消しましょう。

もちろん定期的な歯科検診も欠かせません。専門家によるクリーニングや歯科医のアドバイスを受けることで、口臭の原因を的確に抑えることが可能です。歯や歯茎の健康状態を定期的にチェックし、必要な治療を受けることで、口臭を予防に効果的です。

口臭の原因をしっかり理解して改善!

加齢による口臭は、誰にでも起こりうる自然な現象です。しかし、しっかりとしたケアを行うことでその影響を最小限に抑えることができます。口内環境の変化や歯周病の進行を防ぐために、日常生活でできる小さな工夫を続けましょう。

自宅でのケア後も改善されない場合は、ぜひ医師や専門家に相談してみてください。


監修者:近藤惣一郎(ロンリー侍ドクター) SO グレイスクリニック 院長

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京都大学医学部卒 医学博士(京都大学) 日本美容外科学会専門医 日本脳神経外科学会専門医・評議員 日本抗加齢学会会員 
2010年に美容外科・SOグレイスクリニック(東京・大阪)を開院。
「美は健康の上に成り立つ 」を モットーに 健康を大切にしたアンチエイジング美容医療を長年にわたり実践