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医師「口臭がきつくなる」→歯磨きしても『口のクサさ』が気になる…意外と知られていない“2つの原因”とは?【医師が監修】

  • 2025.5.27
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

口臭の原因は口の中だけだにあると思っていませんか?

もちろん、歯周病・虫歯・歯垢や舌苔(舌の表面に付着する白い汚れ)など 口腔内に原因がある場合も多いです。 多くの人は「もっとしっかり歯を磨かなきゃ」「うがいしなきゃ」と思いがち。

でも、いくら頑張って歯磨きしてもなかなか口臭が改善しない…そんな経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか?実は、口臭は口以外の健康問題が原因で発生することもあるんです。今回は、そんな口以外が原因の口臭とその改善策について解説します。

口だけじゃない!様々な体の部分が引き起こす口臭

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

まず知っておきたいのは、口臭の原因には大きく分けて外因的口臭、生理的口臭、病的口臭の3つがあります。

外因的口臭:食べたものや飲んだものがにおいの原因となる口臭をいいます。ニンニクやニラ、納豆などのにおいの強い食材を食べると発生します。これらを食べて胃に入った後、しばらくの間食道を通じてにおいが続く状況に。アルコールなども同様です。

生理的口臭:朝起きた時、空腹時、緊張した時などに唾液の分泌が減少し、細菌が増殖して口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物が増えてしまうことによって起きる一時的なものです。

病的口臭:何らかの健康問題が原因で継続的に発生します。その中には、病気につながるものも含まれるため注意が必要です。

病的口臭の原因は?

病的口臭の原因として一般的なのは胃腸の問題です。

たとえば、逆流性食道炎があると、胃酸が食道に逆流してきて、特有の酸っぱい臭いが口に広がります。また、消化不良や胃潰瘍も原因となります。これらの胃腸の疾患は、口の中にいる細菌とは全く関係なく口臭を引き起こします。

次に、鼻や副鼻腔のトラブルも無視できません。副鼻腔炎や慢性的な鼻づまりは、鼻の中にたまった膿や粘液が口から異臭として感じられることがあります。また、糖尿病などの場合、口の中が乾きやすくなるため、唾液の分泌量が低下し、口の中が汚れやすくなって口臭がきつくなるといわています。

口以外が原因の口臭を改善するには?

では、こうした口以外が原因の口臭をどう改善すればいいでしょうか?まずは、正しい診断を受けることが最重要です。気になる口臭がある場合、まずは歯科医やかかりつけ医に相談しましょう。専門医が適切な検査を行うことで、口臭の原因が特定されることが多いです。

胃腸が原因の場合、消化器科での受診をしましょう。食後に横にならない、就寝前の食事を避けるなどの生活習慣の改善が必要です。また、食物繊維を多く含む食事を摂取することも腸内環境の改善に役立ちます。

鼻や副鼻腔の問題は耳鼻科の受診が適切です。慢性的な鼻づまりや副鼻腔炎は薬物療法で改善できるケースが多く、手術が必要な場合もありますので、専門の診断を受けることが大切です。

糖尿病が関与する場合は、まず血糖値のコントロールをしっかり行う必要があります。医師の指導の下で、食事療法や運動療法、薬物療法を通じて血糖コントロールをすることで、改善される可能性があります。

健康管理が口臭改善への第一歩

口臭は、口から出てくるから口の問題と思いがちですが、体全体の健康状態をチェックすることが大切です。口臭は、多くの場合、体からのSOSとも言われています。日常的に気をつけていても改善されない口臭は、もしかしたら「病的口臭」が原因かもしれません。

まずは口臭の原因を探り、必要であれば医師や専門家に相談してみてくださいね。


監修者:近藤惣一郎(ロンリー侍ドクター) SO グレイスクリニック 院長

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京都大学医学部卒 医学博士(京都大学) 日本美容外科学会専門医 日本脳神経外科学会専門医・評議員 日本抗加齢学会会員 
2010年に美容外科・SOグレイスクリニック(東京・大阪)を開院。
「美は健康の上に成り立つ 」を モットーに 健康を大切にしたアンチエイジング美容医療を長年にわたり実践