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『お墓の準備』はいつから始めるべき?!→意外と知られていない“正しいタイミング”と選び方とは?【プロが監修】

  • 2025.5.19
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

人生はいつも予想外の出来事で溢れていますが、一つだけ確実に訪れるのが「死」です。私たちは大切な人を見送ることを考える時、お墓の存在も頭をもたげます。「お墓の準備は早い方がいい」と耳にすることもありますが、果たしてそれは本当なのでしょうか?お墓を持つことの意味と、準備のタイミングについて考えていきましょう。

お墓の準備、早くした方が安心?

まず一般的に言われているのは、お墓を用意しておくことで心理的な安心感を得ることができるという点です。

特に年齢を重ねた人々や子どもがいない方、不安定な病を抱えている方にとっては、「いざ」という時に備えることは心の支えとなります。お墓を事前に準備することにより、残される家族に負担をかけずに済みます。

また、最近では終活が流行しており、その一環でお墓の準備を進める方も増えています。

終活は、人生の最終段階を前向きに捉え、充実した日々を送るための活動です。

その中でお墓を準備することは、人生のバトンを次に渡す一つの方法ともいえるでしょう。

プロの視点によるタイミングの見極め方とは?

では、どのタイミングでお墓の準備を始めるべきなのでしょうか?

特に決まった時期というのはないものの、いくつかのライフイベントがきっかけとなり得ます。

例えば、子どもの独り立ち、大きな病気の克服、退職などの人生の節目は、これからの余生を考え、お墓について考え始める良い機会です。また、家族の誰かがお墓を必要とするタイミングで、家族全体でお墓について話し合うことは非常に意義深いものです。

さらに、経済的な側面も無視できません。お墓に関する費用は、その形式や立地によって大きく異なるため、早めに予算を確保しておくことも重要です。

計画的に準備を進めることで、希望通りのお墓を持つことができます。最近はオンラインで比較検討できるサイトも登場しており、情報を集めやすくなっています。

お墓の準備をすると決めたら

お墓を準備するべきタイミングは人それぞれですが、準備をしようと決めたら、まずは情報収集から始めましょう。

現代では従来の墓地だけでなく、樹木葬や海洋散骨といった新しい選択肢が増えています。

自分自身の価値観と信念に合ったスタイルを選ぶことで、より納得のいく選択ができるでしょう。

また、家族ともよく話し合い、皆が納得できるかたちを探ることも大切です。

安心と準備のバランス

「お墓の準備は早い方がいい」という言葉には、安心を求める多くの人の声が反映されています。

しかし、それは個人のライフステージや価値観に大きく影響されるものです。大切なのは、自分と家族が納得いくかたちで準備を進めること。

比較的新しい選択肢と情報を活用し、無理のない範囲で話を進めていくことが、未来の安心につながる一歩です。今一度、自分の未来設計を見直し、「人生の最後のピース」に向けた準備を始めてみてはいかがでしょうか。 


監修者:原田 如庵
主任介護支援専門員(ケアマネジャー)・社会福祉士。
医療福祉の現場で15年以上にわたり、高齢者やそのご家族への相談支援に携わる。地域包括支援センターや在宅介護の現場での経験を活かし、終活やエンディングノート、相続準備など人生のしまい方に関する情報を、現場目線でわかりやすく伝えることを心がけている。