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プロ「やめてください」→『認知症患者』にこれだけは避けて!…意外とやりがちな“NGな声かけ”とは?【プロが監修】

  • 2025.5.21
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「どうして忘れちゃうの?」認知症の方を介護するとき、知らないうちにこのような言葉をかけていませんか?認知症介護の現場では、介護者の無意識にしてしまう言動が、実は本人にとってプレッシャーになったり、混乱を招いたりすることがあります。
今回は、認知症の方の気持ちや、具体的なコミュニケーションの方法について確認しましょう。

認知症の方は不安を抱えている

認知症の方とのコミュニケーションで大切なのは、相手を否定せず気持ちに寄り添うことです。

認知症の方は、記憶力に不安を抱えています。そこに追い打ちをかけるような言葉を使ってしまうと、コミュニケーションがうまくいかなくなる可能性があるのです。

どうしてわからないの?」や「この前も言ったよね」のような声かけは、自信を喪失させたり、ストレスを増やしたりする原因になりかねないので、絶対にやめてください。

認知症の方とより良いコミュニケーションを取るための具体的な方法

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

それでは、どのような言葉が望ましいのでしょうか。

例えば「さっきも言ったけど、明日病院だよ!」を「明日は病院ですよ、一緒に行きましょうね」と言い換えるだけで、雰囲気がぐっと柔らかくなり、相手に安心感を与えます。

また、情報を短くはっきりと伝えるのもポイントです。認知症の方は、一度にたくさんの情報を処理するのが難しいため、簡潔な言葉選びや、安心できる環境作りが大切といえます。

さらに、視覚的なサポートも、より良いコミュニケーションにつながるでしょう。

例えば、日程や予定が書かれたカレンダーを分かりやすい場所に置いたり、トイレの場所がわかるよう「便所」と書いた張り紙をトイレのドアに貼ったりする工夫もおすすめです。

認知症の方を理解して、より良い介護を

日々の何気ないコミュニケーションこそ、選ぶ言葉には注意しましょう。

認知症の方の気持ちを理解し、安心感を持ってもらうことが重要です。相手を否定するような言葉を避け、暖かい声かけを心がけることで、より良いコミュニケーションにつながります。

気持ちに寄り添ったサポートは、認知症の方の暮らしを穏やかにし介護者の負担の軽減につながります。少しの工夫で、心地よい時間を過ごしましょう。


監修者:竹野はる
介護歴15年の福祉ライター・編集者。訪問介護や特定施設など、さまざまな現場で経験を積んだ後、ケアマネジャーとして働きながら介護保険認定調査員としても活動。障がい者就労支援や保育士の経験も有り。必要な方に正しい情報を届けることを意識し、多様な立場への深い理解に基づいて執筆活動を行っている。