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医師「尿もれを悪化させるかも」 気になる人は控えて…尿漏れに“NGな食材”とは?【医師監修】

  • 2025.5.20
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

くしゃみが出た時や重いものを持った時に、ドキッとした経験、ありませんか? 年齢を重ねるにつれて、あるいは出産後など、尿もれに悩む女性は少なくありません。 実は、毎日の食事で尿もれの症状を軽減できる可能性があるってご存知でしたか?

今回は、医師のアドバイスも参考に、尿もれ対策に効果的な食材選びと、逆に控えた方が良いNG食材について詳しく解説します。

尿もれ対策の第一歩は「食生活の見直し」

尿もれは、膀胱や尿道の機能低下が原因の1つです。加齢や出産、肥満などによって、膀胱を支える筋肉が弱くなったり、尿道が圧迫されたりすることで起こります。 そして、食生活もその症状に大きく影響するのです。

例えば、塩分の摂りすぎはむくみを招き、膀胱への負担を増大させます。 また、刺激の強い食べ物や飲み物は、膀胱を刺激して尿意を頻繁に起こす原因となります。 逆に、適切な栄養摂取は、筋肉の強化や組織の修復を助け、尿もれの改善に繋がることが期待できます。

尿もれ改善に役立つ!おすすめ食材と効果的な摂り方

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、尿もれ対策に効果的な食材とはどんなものがあるのでしょうか。

まずは、食物繊維が豊富な野菜や果物。 食物繊維は腸内環境を整え、便秘の改善に役立ちます。 便秘は腹圧を高め、尿もれを悪化させる可能性があるため、食物繊維を積極的に摂取することが大切です。具体的には、ほうれん草、ブロッコリー、バナナ、リンゴなどがおすすめです。

次に、骨盤底筋を強化するのに役立つカルシウム。牛乳やヨーグルト、小魚などを積極的に摂りましょう。

さらに、ビタミンCはコラーゲンの生成を促進し、尿道の粘膜を健康に保つ効果が期待できます。 柑橘類やピーマン、ブロッコリーなどに多く含まれています。これらの食材をバランスよく摂取することで、尿もれ症状の緩和が期待できます。ただし、一気に大量に摂るのではなく、毎日少しずつ継続することが重要です。

<ポイント>筋肉の健康を支える栄養素を含む食材が適しています。そのため、タンパク質・ω(オメガ)3脂肪酸・ビタミンD・カルシウム・マグネシウム・食物繊維が必要となります。上記にあげた具体例を是非とも参考にしてください。

実はNG?!尿もれを悪化させる可能性のある食材

尿もれ対策に効果的な食材がある一方で、尿もれを悪化させる可能性のある食材も存在します。

まず、避けるべきはカフェインを含む飲み物です。コーヒー、紅茶、緑茶、コーラなどは利尿作用が強く、膀胱を刺激して尿意を頻繁に起こすため、尿もれの症状を悪化させる可能性があります。また、アルコールも同様です。

さらに、刺激の強い香辛料や酸味のある食品も、膀胱を刺激する可能性があるため、控えめにしましょう。辛いカレーや、柑橘系のジュースなどを大量に摂取するのは避けましょう。

そして、塩分を摂りすぎるとむくみが発生し、膀胱への負担が増加します。加工食品やインスタント食品は塩分が多い傾向があるので注意が必要です。 これらの食材を完全に断つ必要はありませんが、摂取量を制限することで、尿もれの症状を軽減できる可能性があります。

小さな変化が大きな効果に!尿もれ対策を今日から始めよう

尿もれは、年齢や体質だけでなく、食生活も大きく関係しています。 今回ご紹介した食材選びを参考に、日々の食事を見直してみましょう。 すぐに効果が出るわけではありませんが、継続することで、尿もれの症状が改善される可能性があります。

もちろん、食生活改善だけでなく、適度な運動や骨盤底筋トレーニングも効果的です。 尿もれでお悩みの方は、まずは小さな一歩から始めてみましょう。そして、気になる症状がある場合は、必ず医師や専門家に相談してください。快適な生活を送るためにも、今日から尿もれ対策を始めてみませんか?

<ポイント>肥満は尿もれの原因の1つですが、過度のダイエットは筋肉量を下げるため、筋力の低下につながります。筋力が極端に下がると、なかなか元に戻すのが難しいです。

“適度な運動や骨盤底筋トレーニング”により、体重を少しずつ減らしながら筋力をつけていくのが大切ですね。


監修者:大嶺卓司(腎・泌尿器科おおねクリニック 院長)

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京都府立医科大学・大学院卒業。京都府立医科大学泌尿器科学教室元臨床教授。
“世の光であれ!(来院することで元気になれる希望の光のように)”、”守侍医として(患者さんの側に侍り、病から守る)”、”地域の健康ステーション”を基本理念として、泌尿器科専門医としての専門性を生かし、地域のかかりつけ医として貢献したいと考えています。

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