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「思わぬ事故を招く可能性が」→介護初心者が「良かれ」と思ってやりがち…意外な“NGサポート”とは?【プロが監修】

  • 2025.5.22
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

介護現場でよくあるリスクの一つが転倒による事故です。特に、介護初心者がやりがちなNGサポートが、思わぬ事故を招く可能性があります。

今回は、そのような状況を避けるために、転倒の原因に繋がる行動や対策について学びましょう。大切な人を守るために、改めて介護の基本を確認してみませんか?

介護初心者が陥りがちな3つのNGサポート

介護初心者がやりがちなNGサポートですが、必ずしも意図的なものとは限りません。むしろ「良かれ」と思って行った結果、転倒の原因になってしまう場合があります。

NGサポートの典型的な例は以下のとおりです。

  • 急ぎすぎる
  • 支え方が不十分
  • 環境の見落とし など

まず急ぎすぎる点についてです。介護をする際に焦ってスピードを優先しすぎると、相手が動きについていけずにバランスを崩してしまいます。

次に、支え方が不十分な場合も注意が必要です。転倒しそうになったとき支えきれず、そのまま倒れてしまいます。特に、高齢者はあらゆる能力が低下しているため、丁寧で確実な支えが必要です。

そして、環境の見落としにも気を付けなければなりません。例えば、床の滑りやすい部分や小さな段差・置きっぱなしの物が転倒の原因になります。介護を行う前には、環境のチェックが重要です。

転倒事故を防ぐ3つの工夫

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

転倒事故を防ぐためには、細やかな注意と以下のような工夫が求められます。

  • 環境を整える
  • 正しい体の支え方を学ぶ
  • コミュニケーションを大切にする など

まずは、環境を整えます。滑りやすいフロアに滑り止めマットを敷いたり、家具の配置を見直したりして、移動をしやすくする工夫が効果的です。特に階段や段差には、手すりやスロープを設置するなど物理的な対策を講じます。

次に、正しい体の支え方を学びましょう。介護技術は適切なトレーニングによって身につけられます。例えば、身体を支える際には、相手の体を自分の体に引き寄せながら、自然な動きをサポートすることで、安定して相手を支えられます。介護教室や専門家から学ぶのも一つの方法です。

また忘れてはいけないのが、コミュニケーションです。相手の状態を常に確認し、不安や不快感を話してもらえるような雰囲気作りを心がけましょう。介護を行うためには、相手との信頼関係の構築が欠かせません。普段からこまめなコミュニケーションを心がけることで安心で安全な介護を実現できます。

正しいサポートで安全に介護をしよう

転倒事故を防止するための対策は、介護を行う側の役割といえます。

初心者がやりがちなNGサポートを避け、正しい知識と技術でサポートすれば、より安全な生活環境の提供が可能です。

注意と工夫次第で、転倒事故は大幅に減らせます。介護を受ける方もする方も安心して毎日を過ごせるよう、一度試してみてはいかがでしょうか。安全で心地よい介護を通じて、双方の生活をより良いものにしていきましょう。


監修者:竹野はる
介護歴15年の福祉ライター・編集者。訪問介護や特定施設など、さまざまな現場で経験を積んだ後、ケアマネジャーとして働きながら介護保険認定調査員としても活動。障がい者就労支援や保育士の経験も有り。必要な方に正しい情報を届けることを意識し、多様な立場への深い理解に基づいて執筆活動を行っている。